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裏声で歌へ君が代 新潮文庫
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裏声で歌へ君が代 新潮文庫

丸谷才一(著者)

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裏声で歌へ君が代 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1990/07/25
JAN 9784101169064

裏声で歌へ君が代

¥605

商品レビュー

4.4

14件のお客様レビュー

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2010/05/28

この一作で、文学史上…

この一作で、文学史上に残ります。そんなに小難しい作品ではありません。たくさんの人に読んで欲しい一冊です。

文庫OFF

2010/05/28

水際立った発端、スリ…

水際立った発端、スリリングな展開、最上のユーモアとエロティシズム。練達の著者が趣向の限りを尽して国家とは何かを問いかける注目の純文学巨編。

文庫OFF

2024/11/01

いつもの情報小説  丸谷お得意のエッセーの調子を小説に置き換へただけ。一から十まで、あたまからしっぽまでウンチク。  丸谷の小説の女性が、水商売の女ふうだと指摘されてゐる。『たった一人の反乱』も、実際に水商売のユカリが妻として出てくる。エッセーにも、知的蘊蓄をバーでしたとか書い...

いつもの情報小説  丸谷お得意のエッセーの調子を小説に置き換へただけ。一から十まで、あたまからしっぽまでウンチク。  丸谷の小説の女性が、水商売の女ふうだと指摘されてゐる。『たった一人の反乱』も、実際に水商売のユカリが妻として出てくる。エッセーにも、知的蘊蓄をバーでしたとか書いてある。谷崎賞を受賞した堀江敏幸に、女性に読ませればいいといってゐた證言もある。  今回もさうで、人工の女の雰囲気をかもす。どうも冒頭の蛇のエピソード(これは「坊つちやん」みたい)での泣き笑ひの顔にしろ、実在感があやしい。  性描写もあり、こんな調子に露骨なのでちょっと困る。《朝子は上手に箸を使つたが、梨田の指には蟹の匂ひが濃くまつはりついた。しかしその匂ひは女の体のせいで、もうすつかり指さきから落ちてしまつてゐる。》これでは川端康成の『雪国』である。  小説だから寛容に……かもしれないが、純文学の出が書いた通俗小説と評価せざるを得ない。比喩も下手だ。(コルクを指して《それは白いテーブル・クロスから生えた茸のやうである。》とか。)    しかし、かういふのは嫌ひではない。蓮實重彦が評してた通り、この時期の小説は井上ひさし『吉里吉里人』などとともにこれも相似してたわけで、ある種流行だった。  主人公の強引な男・梨田がをととひ会ったばかりの朝子未亡人を、台湾民主共和国準備政府の大統領就任式に連れて行く。その洪大統領の演説が、なんだか官僚的で井上ひさしの『コメの話』でも読んでる気分になってくる。  結局、情報小説として演説をして背景を語らせる手法をくりかへしてゐたのだなとおもった。だったら小説でなくて、エッセーでも評論でも……

Posted by ブクログ