親と子と 裁かれる明日 集英社文庫

小山内美江子(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 1990/11/20
• JAN: 9784087496499

商品レビュー

2022/09/12

途中で何度も読むのをやめようと思った。
交通事故は誰にでも起こる。
事故にまでならなくても、車庫に車をこすったり、スピード違反で切符切られたりすると、もう運転やめようと思う。それでも、田舎は車なしでは生活がとても不自由になるので、やめずにいる。
だからこそ、いつ自分の身に降りかかるかわからないこの話は胸に詰まって苦しくなる。
子供のことを無条件にかわいがり、そのすべてを知っていると思う母親の気持ちが全く分からなければ、おそらく途中で読むのをやめたと思う。
私は少なくても子育ての中でそう思うときがあったし、同時に全てを知らないんだと気付いて愕然とした。
特に、息子なんて本当にかわいくてすべて知り尽くしている期間などほんのわずか。
今となっては会話をしても、本心？と思うことすらある。妻の方が大切だろうし、もちろんそうであってほしいから、あまり関わらないようにしようと距離をおくと、ますます息子は遠くなる。

これから家庭を築いていく世代にとっては、避けたいけど避けられない課題になるだろうからと思いつつ、少し引いた立場で最後まで読了できた。

利重剛さんが小山内美江子さんの息子さんだとは今まで知らなかった。ちょっと驚き。