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敗者の維新史 会津藩士荒川勝茂の日記 中公新書967
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論社 |
発売年月日 | 1990/04/25 |
JAN | 9784121009678 |
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敗者の維新史
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商品レビュー
3.7
5件のお客様レビュー
歴史は常に勝った側か…
歴史は常に勝った側からの視点でかかれるが、負けた側からも見ることで客観的な事実はどうであったのかを知ることができる。
文庫OFF
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※このレビューにはネタバレを含みます
幕末から明治中期まで生きた荒川勝茂は、会津藩中級武士として過ごし、敗者として苦難の道を歩いた。彼の真価は詳細に記した日記にある。特に、家族が次々と死に至る(餓死と思われる)斗南藩時代は、挙藩流罪とも目されるものであった。結局、勝茂に小学校教員の道が開かれて生計が立ち行くようになるのである。
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明治維新の前後を薩長に敗れた側としての会津藩士とその家族の視点から見ます。西軍(薩長軍を会津ではこう呼ぶ)の略奪はとても皇軍とは思えないような酷いものであったことが描かれていますが、それ以上に圧巻は会津滅亡後、高田藩に預けられ、その後更に、下北半島に入植し新しい斗南藩を築こうと自然の猛威との闘いの中で過酷な日々を過ごしたこと。荒川勝茂はその中で妻、長男、三男、長女など家族の多くを失っていった悲痛さが生々しいです。そして明治4年から35年には小学校教師として会津で教鞭を取ったと言う。晩年の日本刀をバックに家族と撮影した写真の骨っぽい姿は、維新後何年も経た段階であるにも関わらずその気骨ある人物を力強く語っています。命を捧げた殿様・松平容保の存在が年々希薄になっていくことにも、時代に流されていく一士族(市民)の苦難の人生を感じます。今から140年ほど前の話ではありますが、遠い昔とは思えない臨場感がありました。
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