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パリ・ロンドン放浪記 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2007/01/18 |
JAN | 9784003226223 |
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パリ・ロンドン放浪記
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商品レビュー
4.4
32件のお客様レビュー
パリ編とロンドン編に…
パリ編とロンドン編に大別できますが、前者では、貧しくても明るくてたくましい人たちがたくさん出てきて笑えます。
文庫OFF
ヨーロッパの2大都市…
ヨーロッパの2大都市、パリとロンドンの下層社会におけるオーウェルの体験記です。当時のパリとロンドンの下層社会の悲惨な状況が良くわかります。「ウィガン波止場への道」でもそうですが、オーウェルは下層社会を見聞するのが好きなのですかね?
文庫OFF
前半のパリでは、高級ホテル、高級レストランで働いていた筆者がその裏側のとんでもないカオスぶりを面白おかしく描き出す。人物描写が巧みで、活気にあふれた破茶滅茶な喧騒があたかも目の前で起きているかのような臨場感。どんちゃん騒ぎのパリ、ちょっとみてみたい。 後半のロンドンは、浮浪者に身...
前半のパリでは、高級ホテル、高級レストランで働いていた筆者がその裏側のとんでもないカオスぶりを面白おかしく描き出す。人物描写が巧みで、活気にあふれた破茶滅茶な喧騒があたかも目の前で起きているかのような臨場感。どんちゃん騒ぎのパリ、ちょっとみてみたい。 後半のロンドンは、浮浪者に身を窶した筆者の、まさしく放浪記である。魅力ある浮浪者仲間の生き様はときに明るく読める瞬間もあるが、根本的にはイギリスの制度上の問題や大衆の意識について、鋭い疑問を投げかけている。 ブレイディみかこ氏の「労働者階級の反乱-地べたからみた英国EU離脱-」でも似たようなことが述べられていた点は非常に面白い。 本書は約100年も昔に書かれたものにも関わらず、Brexitを引き起こしたイギリスの問題の本質について警鐘を鳴らしていたのである。 (というか100年あっても人間の性質なんてほとんど変わらないのだとも言える) 大衆、いわゆる一般市民と自負する人々の視点からは、”彼ら”(=浮浪者、失業者たち)は労働意欲がなく、酒ばかり飲んで、ときには暴力を振るう危険で野蛮な奴ら、というレッテルを貼って別人種だとみなされる風潮がある。自分も一歩踏み外せば失業して同じような生活になる可能性があるにも関わらず、意識の上では社会階層が完全に分断されているようだ。 オーウェルが指摘したこの分断意識の問題は、100年後のBrexitの国民投票において、”見捨てられた人々の反逆”として形に現れた。 イギリスだけじゃなく日本、というか世界中で分断が進む現代においては絶対読んでおくべき本。社会の一員として、この問題を”自分ごと”だと意識するための重要な視座を与えてくれる。
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