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フランス外人部隊 祖国を捨てた男たち 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 1989/10/19 |
JAN | 9784087495133 |
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フランス外人部隊
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何でも「柘植久慶」というペンネームでデビューする前にフランス外人部隊について書いていた事があるらしいが、この本には参考文献目録がないので本文で言及されている本で判断するしかない。ジュール・ロワの本は「ディエンビエンフー陥落」という邦題で刊行されているのに原題を日本語訳して書いて...
何でも「柘植久慶」というペンネームでデビューする前にフランス外人部隊について書いていた事があるらしいが、この本には参考文献目録がないので本文で言及されている本で判断するしかない。ジュール・ロワの本は「ディエンビエンフー陥落」という邦題で刊行されているのに原題を日本語訳して書いている。たまたまジュール・ロワの本が我が家にあったので気がついたのだが、この本のディエンビエンフー戦の記述は細かいようでいて実はジュール・ロワの引き写しだ。しかし、この本のようなフランス外人部隊の歴史を書こうとすれば「ディエンビエンフー陥落」は別として、今でもフランス語などの文献(質はともあれ)を参考にせざるを得ないだろうが、ジュール・ロワの邦訳本を持っているか、存在を知った読者が古書店などで購入して読み比べたら気がつくだろうに。それで邦訳がある事を読者に知られないように邦訳の存在を書かないのだろうか。 種本にはスーザン・トラヴァースの写真がなかったらしい。まさか彼女が健在で回想録を書いて邦訳が出るとは思わなかっただろう。トラヴァースが書いているように第13准旅団長だったアミラクヴァリ中佐は本当にグルジア人の亡命者で名乗っているのは偽名ではなく本名で公爵だ。彼は年齢的に見てロシア軍の軍籍はなかっただろうし、せいぜい幼年学校どまりだろう。国内戦当時、白衛軍に参加した事すらなかったかもしれない。あるいはアミラクヴァリについて不正確な事を書いた本が種本だったのだろうか。 他のフランス外人部隊ものでも言える事だが、第1次世界大戦でフランス外人部隊を志願して右腕と引き換えにして将軍となり、昭和21年から4年間、日本にいたジノーヴィー・ペシュコフ将軍は一言も触れていない。おそらくフランス外人部隊に一兵卒で入隊して将軍になった人は他にいないのではないか?種本に書かれていないのか、知っていたとしてもスヴェルドロフの兄にしてマキシム・ゴーリキーの養子になった時にユダヤ教から正教会に改宗してゴーリキーの本名を取って父称と姓としたのが気に入らないのかは知らないけれど、ペシュコフはゴーリキーのような当時有名だった作家の養子だからこそ異例とも言える出世があったように思える。「皇女照宮」でペシュコフが照宮と東久邇宮盛厚王及び前田菊子と写真を提供したらしい酒井美意子などと一緒に前田邸で撮影した写真が掲載されていたり、「昭和天皇拝謁記」にペシュコフらしい人物が出て来たりするので、イアン・ブルマの「廃墟の零年1945」にフランス語が話せるウィロビーがロシア風の名前の「フランス大使」(ジノーヴィー・アレクセーエヴィチ・ペシュコフは改宗後の本名)を「赤」だと邪推したかのような馬鹿げた記述があると馬鹿馬鹿しく見える。少なくともウィロビーからすればペシュコフが「赤の標本」ぐらいには「疑わしいもの」を感じたのではないか。 単行本ではジプチで死んだ外人部隊員の日本人がいたとあるのを削除したのは脱走兵・毛利元貞から聞いたのは他の本で分かる。この話の元ネタの出所は明らかに単行本より先に出ている「戦場のブラックホール」だ。こんな推測を読者にさせるより参考文献目録くらいつけてほしいものだ。
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フランス外人部隊、名前は聞くけど実態についてはよく知らない存在である。これは、本書でも触れている通り、映画や小説の中でよくとりあえずられているからであり、フランス軍においていかなる存在であるかなど歴史を紐解く機会はほとんどないのが実態ではないだろうか。本書は外人部隊の歴史を紐解き...
フランス外人部隊、名前は聞くけど実態についてはよく知らない存在である。これは、本書でも触れている通り、映画や小説の中でよくとりあえずられているからであり、フランス軍においていかなる存在であるかなど歴史を紐解く機会はほとんどないのが実態ではないだろうか。本書は外人部隊の歴史を紐解きその存在意義を浮き彫りにするものである。フランス外人部隊と言えばアルジェリアと短絡的に関連づけてしまうが、実は台湾にも出兵された歴史があり、フランス軍の中でもグローバルに対応できる即時展開部隊である事が、本書から浮き彫りになってくる事実であり、もう一つの事実は、滅法強かったということである。アメリカのレコンフォースなどよりも大きな大隊レベルで即時展開するのが常法のようであるらしい。フランスの軍事プレゼンスの一翼を担って、しかもやや臭い作戦に従事していたようである。何せ外人部隊であり、部隊損耗についてはさほど気にしなかった節がある。例えば部隊装備が正規軍と同等になったのは随分と後年になってからであるし、昔は認識票さえなかったとの記載がある。第二次大戦時のフランス正規軍がガッツに乏しいという世間評価の間逆である。筆者の柘植氏は、自ら格闘技の教官としてフランス外人部隊に在籍し、その経験を歴史の中に織り込む事によりリアルな存在感を感じさせることに成功している。佳作。
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フランス軍の中でも古い伝統を持つ外人部隊の歴史について書かれています。損耗を気にせずに投入できる彼ら外人部隊は常にフランス軍の前線に立ち、また精鋭中の精鋭でもあります。
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