B級グルメが見た韓国 食文化大探検 文春文庫ビジュアル版

文芸春秋【編】

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 1989/05/10
• JAN: 9784168116087

商品レビュー

2010/05/28

＜外国料理はいかにコ…

[文庫ＯＦＦ]

＜外国料理はいかにコリアナイズされたか＞という項目はなかなか面白かった。その土地ならではの料理はもちろん興味深いのだが、他国の文化をどのように変容するかというのも国民性が出てくるもの。ただ、出版が1989年なので、旅行ガイドとしては不向き。韓流ブーム前の本と思うと、それはそれで昔の韓国が見えて味わいぶかい。

2023/03/23

韓国の食べ物がたくさん載ってる本。とは言っても、一般の旅行ガイド本のように、いま流行りの食べ物、映える食べ物、豪勢な食べ物ではなくて、現地の人たちが日常的に口にしている家庭料理や食堂のメニューが紹介されている。いっときの流行を取り上げている本ではないので30年前の情報でもなんら問題はないのだ。日本の海鮮丼とは全く違った刺身丼、かなり強烈な臭気を放つ納豆汁、犬肉の食べ方などなど。さらに市場やスーパーマーケットで売られているものも多数の写真と共に掲載されていて、現地ではぜひ市場を歩きたい！という気にさせてくれる本だった。

2012/09/21

韓国のいろいろな料理が載っていて面白い。

でも１９８９年当時の写真なので、写真自体はあまりおいしそうとは思えません。

　この中に韓国にあったチャイナタウンについて書かれていますが、でも韓国の中華料理店は概ね（9割）韓国人が経営しているものらしい。１８８２年当時中国人が初めて訪れて、戦火を逃れて半島にきたそうですが、日本統治下１９３５年当時、５万人にも達したそうです。ほとんどが山東地方の出身者で、野菜の栽培や、餅屋などが主とした生業だったそうで、その後中華料理店を作ったりするが、韓国政府から商業活動を制限されるうちに華僑文化が沈滞して、店を畳アメリカや台湾に移住する人も増えて、１９８７年総人口は2万4千人にまで下降したそうで、華僑の9割が中華料理店の主人か従業員その家族で、他は雑貨商などで、それ以外の職業に就くことがままならないのが、韓国だったようだ。その中で戦後４０年、韓国に帰化した中国人は10人いるかいないかだったそうだ。

　B級グルメというのは庶民の歴史や、経済状況が色濃く反映されるので、面白い見方だと思います。