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韓国読本 福武文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 福武書店 |
発売年月日 | 1988/03/25 |
JAN | 9784828830728 |
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韓国読本
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商品レビュー
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ソウルオリンピック直前だから、たぶん日本で韓国ブームがあったのだと思う。その時期に刊行された韓国をテーマにしたアンソロジー。硬軟とり混ぜて、けっこう読み応えのある15人の15編の文章を収録。四半世紀前の空気も感じられておもしろかった。 いちばんいいなと思ったのは、藤原新也「鳳...
ソウルオリンピック直前だから、たぶん日本で韓国ブームがあったのだと思う。その時期に刊行された韓国をテーマにしたアンソロジー。硬軟とり混ぜて、けっこう読み応えのある15人の15編の文章を収録。四半世紀前の空気も感じられておもしろかった。 いちばんいいなと思ったのは、藤原新也「鳳陽まで」。韓国の田舎町で乗合バスに乗り、戸惑いながらも地元の人たちの温かさに触れた出来事が静かな調子で書かれている。 ほかには、朴正煕政権について触れている渡辺利夫、小此木政夫両氏の論文もおもしろかった。朴政権は軍事クーデターによって成立したものだけど、軍事クーデターとしては稀有なことに軍事に重きをおかず、経済を優先したことで今日の韓国の発展があったという論。また、国名や政治体制が変わっても、結局為政者は両班(体裁や形式を重んじる文民)体質のままだったのが、朴政権になることで実力主義の現実をみた政治に変わったという論。「軍事」とつくと日本では忌み嫌われるが、冷静に考えればこれらの論には納得できる。 もちろん韓国通、韓国びいきの人たちの論だから当然ではあるが、まだまだ発展途上だった韓国をみる目がやさしい。それに比べて、日本に住む一部の人たちの最近の嫌韓っぷりは余裕のなさがダダ漏れで、何とも大人げない。ちょうど最近、嫌韓論者によって災禍に遭った写真展を見てきたばかりだから、なおさらそう思う。
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