砂の城(文庫版)(1) 集英社C文庫

一条ゆかり(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 1995/12/20
• JAN: 9784086172080

商品レビュー

2024/10/29

とにかくこの時代のマンガは息つく暇がない。
ほんとうに怒涛のように次から次へと出来事が起こって読者を翻弄させる。ヒロインのナタリーも然り。
嵐にもみくちゃにされるように立て続けに起こる不幸になすすべもなく流されていくばかり。誰よりも幸せから遠い女（ひと）。
だからこそこのストーリーに引き込まれるのかも。４歳だったマルコ（フランシス）が親を捨てる決意をすることも泣ける。

エピまとめ
・ナタリーとフランシス
・両親の事故死、二人で駆け落ちして心中未遂
・助かったナタリー、見つからなかったフランシス
・フランシスは記憶を失くしていた。（妻子がいる）
・再会した二人、でも直後にフランシスが事故に遭いなくなる。
・フランシスの遺児マルコを引き取るナタリー
（マルコをフランシスと呼ぶナタリー）
・愛したくても愛せない苦悩のナタリー
・フランシスはナタリーの傍にいるために母への思慕を断ち切る。
・フランシスが自分の父とナタリーの間にあったことを知る。ナタリーの不幸の原因は自分たちだったとショックを受けるフランシス。

2020/11/15

お家にあって小さい頃から何度も読み返してる唯一の作品。初めて漫画読んでしんどい気持ちになったな〜〜〜、本当にナタリーが良い人なんだけど嫌なやつででも憎めなくて、そして可哀想で、フランシスの気持ちが切なくて、本当によくできた作品だと思う。とにかく切なくてつらいの！を全面に表した漫画。不幸が起こって解決したと思ったらまた次の不幸。本当に不幸ばっかり。読む人によってはうじうじ我儘ナタリーに嫌気が刺すかも。でもそこもがいいからぜひ最後まで読んでみて欲しい

2013/01/22

大金持ちの貴族のお嬢さんと、その家の前に捨てられていた孤児くんの恋愛物語。
理解してくれていた両親が事故で死んじゃったり、結婚を反対されて心中未遂を起こしたり、記憶喪失の彼が他の人と結婚して子供が生まれていたり…。
昭和を感じさせるジェットコースターペースでドラマティックな展開が目白押し。
だけど、愛する人が他の人との間にもうけたお子ちゃまを引き取ったあとの苦悩とか、ダークな部分がしっかり描かれていて、かなり奥深い作品だと思います。