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総員玉砕せよ!(文庫版) 講談社漫画文庫
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総員玉砕せよ!(文庫版) 講談社漫画文庫

水木しげる(著者)

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総員玉砕せよ!(文庫版) 講談社漫画文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1995/06/15
JAN 9784061859937

総員玉砕せよ!(文庫版)

¥440

商品レビュー

4.1

102件のお客様レビュー

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2025/08/02

中盤、玉砕突撃からの生存者の存在が、参謀に報告される場面から、テーマが変化し一貫する。 大本営にまで報告され、軍規を引き締める玉砕が完徹されてないことは、「面汚し」であり「抹殺対象」なのだ。 このシーンが、本当に寒気がした。 「生き延びたこと」は、誰しも喜ばれることだという、現代...

中盤、玉砕突撃からの生存者の存在が、参謀に報告される場面から、テーマが変化し一貫する。 大本営にまで報告され、軍規を引き締める玉砕が完徹されてないことは、「面汚し」であり「抹殺対象」なのだ。 このシーンが、本当に寒気がした。 「生き延びたこと」は、誰しも喜ばれることだという、現代の自分の常識が、ただの思い込みとなって、崩れ去る。 あとがきから引用。 「ぼくは、玉砕で生き残るというのは卑怯ではなく"人間"として最後の抵抗ではなかったかと思う」 本当にその通りだと思う。 会ったこともないジジイが始めた戦争で、会ったこともない他国の若者を殺しに行く…なんで、そんな事をしなければならないのか? そんなことに、なんの意味があるのか? 本当に、人間のやることは馬鹿げている。 「ぼくは戦記物をかくとわけのわからない怒りがこみ上げてきて仕方がない」 このシンプルな言葉が胸に刺さる。 著者が、日々体験し続けた怒り・苦しみは、この漫画に1%も再現されていないだろう。 読者としては想像する他ないが、それは、想像をはるかに超えているのだろう。

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2025/06/29

水木さんの戦争モノが読みたくなって、その2。前回読んだ『敗走記』は短編集だったが、こちらは出征から始まる長編だったので、(異なる物語だが)点と点が線で繋がっていくような感覚で読んだ。戦地で営まれる生活の描写を追いながら、なぜ玉砕という悲劇に向かってしまったのか、というやるせない気...

水木さんの戦争モノが読みたくなって、その2。前回読んだ『敗走記』は短編集だったが、こちらは出征から始まる長編だったので、(異なる物語だが)点と点が線で繋がっていくような感覚で読んだ。戦地で営まれる生活の描写を追いながら、なぜ玉砕という悲劇に向かってしまったのか、というやるせない気持ちになる。数十年前の実話を決して風化させない、という著者の覚悟を感じた。

Posted by ブクログ

2025/06/26

戦記ものだが、実際に敵軍と対峙してる場面はわずかだけ。 ほとんどは戦地での日常で埋められてる。水木しげる特有の乾いた笑いでつづられるが、今で言えばパワハラのオンパレード。あまりにもパワハラにつぐパワハラなのでこっちの感覚も麻痺してくる。 終盤、兵隊の中に軍人では無く1個人に戻り...

戦記ものだが、実際に敵軍と対峙してる場面はわずかだけ。 ほとんどは戦地での日常で埋められてる。水木しげる特有の乾いた笑いでつづられるが、今で言えばパワハラのオンパレード。あまりにもパワハラにつぐパワハラなのでこっちの感覚も麻痺してくる。 終盤、兵隊の中に軍人では無く1個人に戻り故郷から来た手紙を破って海に捨てるシーンは辛かった。 命令としては間違ってるが、発令された以上そっちに現実を無理やりすり合わせる。その摩擦ですり潰される悲劇は今も日本のアチコチで繰り広げられているので、異常なんだけど全く分からない話では無かった。

Posted by ブクログ