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キッチン常夜灯 夜ふけのオニオングラタンスープ の商品レビュー

4.3

29件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2025/12/04

飲食業界の危うさの描写がなかなかに生々しく、キツいと感じる場面が結構あった。 だからこそ、そんな場所で働き続ける前向きな意思と、そこからより良くしていくために更に立ち上がろうとする主人公いつきさんの姿がとてもまぶしかった。 前作の主人公が皆でてくるのが純粋に嬉しく、いつきさん目...

飲食業界の危うさの描写がなかなかに生々しく、キツいと感じる場面が結構あった。 だからこそ、そんな場所で働き続ける前向きな意思と、そこからより良くしていくために更に立ち上がろうとする主人公いつきさんの姿がとてもまぶしかった。 前作の主人公が皆でてくるのが純粋に嬉しく、いつきさん目線描かれるそれぞれの姿がなんだか誇らしく感じた。 また神保町店の店長三上さんの心情をかなりちゃんと知れたのが嬉しかったし、ほんとに格好良い人だなーと再認識できた。 登場する料理のどれもが実際の熱さとは関係ない暖かさを持っていて、感覚として美味しそうってだけでなく、心も満たしてくれそうな料理という感じがした。

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2025/12/04

キッチン常夜灯4作目。 今までの主人公より年齢が近いし、状況も一番近いから、前作たちより苦しくも楽しく読めました。 そして、安定して美味しそうな料理!

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2025/12/03

変わらない周囲を嘆くのでなくて、自分が変わる事が出来たら、周囲の見方も変わるのだと感じた。 いつきは変わらない会社に期待しなくなっていたけど、実際に行動に出てみたら会社も変化しようと足掻いている事を知れた。キッチン常夜灯に来て、オオイヌの社員(過去作の主人公達やサブキャラ)と交流...

変わらない周囲を嘆くのでなくて、自分が変わる事が出来たら、周囲の見方も変わるのだと感じた。 いつきは変わらない会社に期待しなくなっていたけど、実際に行動に出てみたら会社も変化しようと足掻いている事を知れた。キッチン常夜灯に来て、オオイヌの社員(過去作の主人公達やサブキャラ)と交流して、日に日に変わっていく。 自分が変わると、意外と周りも良くなる事を体験した事があるので、いつきを応援しながら読了。 常夜灯はきっかけをくれる大事な居場所、それは読者にとっても。

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2025/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長く勤めた飲食店に希望持っていなかった主人公が、ある日偶然見つけたキッチン常夜灯での食事に感銘を受けると共に、会社の後輩やキッチン常夜灯のシェフらと交流する中で、会社•自分自身を少しずつ変えていく話。 自分にも、こんな暖かく迎えてくれる飲食店があると、人生躓いても前向きになれる気がします。 別の関係図書も見てみたいと思います。

Posted byブクログ

2025/11/28

「彩りの前菜プレート 始まりの夜に」 受けるしかない仕事は。 昔のように大事にしなければいけない部分もあるが、変わりゆく世間を受け入れて進むのも大切なことなのだろう。 「思い出のデザートガレット」 期待に応えるためにも。 期間限定とはいえ一店舗のためだけに、企画から製造までする...

「彩りの前菜プレート 始まりの夜に」 受けるしかない仕事は。 昔のように大事にしなければいけない部分もあるが、変わりゆく世間を受け入れて進むのも大切なことなのだろう。 「思い出のデザートガレット」 期待に応えるためにも。 期間限定とはいえ一店舗のためだけに、企画から製造まですることを考えると売り上げがあっても難しいだろうな。 「アッシュ・パルマンティエ 希望を重ねて」 居続ける理由がなくて。 勤めること自体が嫌になった訳でなくとも、この先のビジョンが全く見えなければ終止符を打ちたくなるだろうな。 「落ち込んだ夜のオニオングラタンスープ」 知らされなかったこと。 心配をかけたくない気持ちがあったとはいえ、大切な家族に何があったのか終わってから知るのは苦しいだろうな。 「特別な日のブーダンブラン 私にとって大切なもの」 かけ続けられた電話は。 こんな風に店を後にしたとしても、そこから有給までもらえるのは今までの頑張りを皆が知っているからだろうな。

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2025/11/23

ひとりで頑張りすぎないこと。 頑張ってきた過去の自分を蔑ろにしないこと。 いつの間にか「わかったつもり」になっていることに、キッチン常夜灯は気づかせてくれる。今すぐにはどうにもできないことに鬱々としてしまう日も、まずは美味しいものを食べて、お腹を満たすことから始める。”今の自分”...

ひとりで頑張りすぎないこと。 頑張ってきた過去の自分を蔑ろにしないこと。 いつの間にか「わかったつもり」になっていることに、キッチン常夜灯は気づかせてくれる。今すぐにはどうにもできないことに鬱々としてしまう日も、まずは美味しいものを食べて、お腹を満たすことから始める。”今の自分”を幸せにすることを、後回しにしないようにしたいと思った。 三上店長が主人公の『キッチン常夜灯』も読んでみたいな。

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2025/11/21

4作読んできた中で、これは最もリアリティを感じる。著者さんの年齢に近い主人公だから、きっと著者さんも通ってきたばかりの、または直面している真っ最中の道が描かれているのかも。私自身も同世代で未婚・子無し、要介護の親を抱えているから、主人公のどうにもならない不安に共感した。 自分の誕...

4作読んできた中で、これは最もリアリティを感じる。著者さんの年齢に近い主人公だから、きっと著者さんも通ってきたばかりの、または直面している真っ最中の道が描かれているのかも。私自身も同世代で未婚・子無し、要介護の親を抱えているから、主人公のどうにもならない不安に共感した。 自分の誕生日をビストロで自分で祝う、かっこいい。それにしても皆よく食べよく呑むね…。

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2025/11/21

今回は主人公の年齢の所為か、今までで一番重苦しかったです。 年齢を重ね、体調の良し悪しが心身共に堪えるようになって来たところに高齢になった両親の事や、一人で居る事への不安等々が重くのしかかって来て、本当にしんどいんですよね。 生きて行く事がしんどいんです。 でも、それでも、『キッ...

今回は主人公の年齢の所為か、今までで一番重苦しかったです。 年齢を重ね、体調の良し悪しが心身共に堪えるようになって来たところに高齢になった両親の事や、一人で居る事への不安等々が重くのしかかって来て、本当にしんどいんですよね。 生きて行く事がしんどいんです。 でも、それでも、『キッチン常夜灯』が救ってくれる。 主人公が色んな人達と触れ合って、ゆっくりと考え方も変わって行って、明日も・・・これからも頑張ろうと思えるようになって行く様は、やっぱり胸が熱くなりました。 今作も面白かったです。

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2025/11/20

夜中に読むと余計お腹が空く。 過去作の主人公たちが成長して関わってくれる所が楽しみ。 最後にサプライズ…そこの所もっと詳しく! 次回?

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2025/11/19

Amazonの紹介より 時間を重ねたからこそ、私の自信がここにある―― チェーンレストラン「シリウス」池袋店の店長であるいつきは45歳。数年前の「女性活躍」方針以前から、いつきは自力で店長になり、都心の店を回してきた。だが最近、店長会議で、若手の女性が臆せず発言したり提言したりす...

Amazonの紹介より 時間を重ねたからこそ、私の自信がここにある―― チェーンレストラン「シリウス」池袋店の店長であるいつきは45歳。数年前の「女性活躍」方針以前から、いつきは自力で店長になり、都心の店を回してきた。だが最近、店長会議で、若手の女性が臆せず発言したり提言したりするのを聞いて、たじろぐと同時に、これまで自分がやってきたことは古いのかとモヤモヤしてしまう。また、頼りにしていた若手が突然やめると言い出し、説得を試みるものの彼の意思は変わらない。私は「ずっとここにいる人」という目で見られているんだろうなと虚しく思ってしまう。そんなある日、水道橋の倉庫で作業をしたあと、「キッチン常夜灯」を見つけ、お酒と食事を楽しむかなめに偶然出会い、「変わることを恐れてはいけないと、ここで気づかされた」という話を聞く。シェフたちとの交流と丁寧な料理を通じて、仕事のやりがいやこれまで積み重ねてきたこと、そして自分自身にじっくり向き合うようになる。 シリーズ第4弾ということで、新たにシリウスのスタッフが登場するのですが、今回はベテランならではの苦悩やずっと仕事人として頑張ってきた女性の苦悩といったものが垣間見えました。仕事を長く続けているからこその悩みや周りとの比較による不安などそれぞれの世代ごとの苦悩に共感しました。 今や転職は当たり前といった風潮でも、長くそこにいる方もいらっしゃいます。 たとえ、そこがブラックな環境でも、辞めない人もいます。長年働くいつきの思いや留まることへの葛藤が、丁寧に描かれていて、その気持ちわかるなぁと共感しました。 会社を良くしようと、時代の波に翻弄されつつも、頑張るいつきの姿に、応援したくなりました。 ふとしたきっかけでたどり着いた「キッチン常夜灯」。そこには、以前のシリーズで登場した別のシリウススタッフも登場し、意気投合。深夜に営業する「キッチン常夜灯」での気ままな時間と美味しそうな料理に、優しい気持ちになりました。 おいしい料理と居心地のよい空間、そして仲間。その時間を過ごすことで、いつきにとってかけがえのない時間を過ごすのですが、こちらも良い気分になりました。 タイトルの「キッチン常夜灯」というお店。あくまでもメインはシリウスというレストランなのですが、それとは違った温かさや優しさがあって、美味しそうな料理と共に心に染み渡りました。 それぞれ色んな苦労を抱えていますが、仲間と過ごす時間は格別で、それを通して人生を見つめるきっかけにもなるので、自分もなんだか頑張ってみようと思いたくなった作品でした。

Posted byブクログ