彼女たちは楽園で遊ぶ の商品レビュー
町田その子「彼女たちは楽園で遊ぶ」中央公論新社読了。怒りという煮え立つ感情だけと向き合って冷静さを保った。九州の片田舎に住む女子高生の凛音。喧嘩別れした親友が新興宗教に入り退学した。取り戻そうと潜入するが…。一方、町で若者の連続不審死が起きる。言葉に出来ない程、残酷なホラー小説で...
町田その子「彼女たちは楽園で遊ぶ」中央公論新社読了。怒りという煮え立つ感情だけと向き合って冷静さを保った。九州の片田舎に住む女子高生の凛音。喧嘩別れした親友が新興宗教に入り退学した。取り戻そうと潜入するが…。一方、町で若者の連続不審死が起きる。言葉に出来ない程、残酷なホラー小説でした。
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町田そのこが大好きなのですぐ読んだ。 確かに、この人の作品にホラーはなかったから、「とかなんとかいって、人間の話?」と思いながら読み進めたけど、ホラーだった。 でも、ラストに向かうに従って映像が立ち上がるようでとっても面白かったです。 町田そのこさん、読んだあとホッとするのがいい...
町田そのこが大好きなのですぐ読んだ。 確かに、この人の作品にホラーはなかったから、「とかなんとかいって、人間の話?」と思いながら読み進めたけど、ホラーだった。 でも、ラストに向かうに従って映像が立ち上がるようでとっても面白かったです。 町田そのこさん、読んだあとホッとするのがいいです。 もちろん、ホッとしますよ、これも。
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ホラーだけど、青春ものの要素もあって少し爽やかさすら感じた。 宗教や民俗学も出てきてお腹いっぱいになった笑 凛音のお父さんが何ともいい味を出している。 こんな肝のすわったお父さんは頼りがいがあっていいな。
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九州の片隅の南半里町の真ん中に位置する姫塚山の麓にある菓子店『ユートピア』から店主のスピババアがいなくなります。 付近に住む高校生の神原凛音は仲の良い友人の荻野美央と大ゲンカをしてしまいますが、仲直りする前に美央は家族と共に『NI求会』という新興宗教に入信しNI求会の本部に引っ...
九州の片隅の南半里町の真ん中に位置する姫塚山の麓にある菓子店『ユートピア』から店主のスピババアがいなくなります。 付近に住む高校生の神原凛音は仲の良い友人の荻野美央と大ゲンカをしてしまいますが、仲直りする前に美央は家族と共に『NI求会』という新興宗教に入信しNI求会の本部に引っ越してしまい会えなくなってしまいます。 凛音は美央とケンカ別れをしたまま二度と会えないのではと心配になります。 NI求会には『楽園の楽園』というケイという作者が書いた本が聖書であり、それに出てくる三人の五十九彦、三瑚 嬢、蝶八隗を信者の中から選んで儀式を行います。 NI求会の本部に暮らし始めた美央は田原初花という少女と中で知り合い、二人はNI求会のとんでもない場面を目撃してしまいます。 美央は自分がおとりになるから初花に外に逃げるように指示します。 また南半里町ではNI求会がきてから殺人事件や交通事故、自殺などの事件が数件立て続けに起こります。 みな、亡くなる前にそろって自分の目をえぐるという怪事件です。 凛音はたまたま知り合った便利屋の森美美憂(ビビ)と一緒に怪しい新興宗教に乗り込んで美央を救い出しNI求会の謎を解こうとしますが…。 この作品は人がたくさん死にますがミステリーではなくホラーに分類されるかと思います。 ホラーは苦手なんですが友情あり、謎ありで謎はとても面白くて、少女たちの友情ストーリーも温かくとてもよかったです。 全然怖くないホラーです。 でもちょっとB級な感じがしたので星は4つにします。 余談ですが、この作品の中にNI求会の聖書として『楽園の楽園』という伊坂幸太郎さんの御著書と同名タイトルの本が出てきて登場人物が同じなのですが、伊坂さんも何か出典があって参考にされたのかなと思いながら読んでいましたが、最後のページに参考文献として伊坂さんのお名前と『楽園の楽園』が載っていました。 どういう意味なのかもしわかる方がいらしたら教えて欲しいです。
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青春✖️ホラー(✖️宗教)というテーマは私にとって非常に魅力的で読むのを楽しみにしていました。実際、話の展開もスムーズで読みやすく、かつ登場人物のキャラもなかなか立っていたので一気読みでした。 ですが!ホラー好きの私としては怪異と対峙するシーンの臨場感や絶望感が物足りなく、また...
青春✖️ホラー(✖️宗教)というテーマは私にとって非常に魅力的で読むのを楽しみにしていました。実際、話の展開もスムーズで読みやすく、かつ登場人物のキャラもなかなか立っていたので一気読みでした。 ですが!ホラー好きの私としては怪異と対峙するシーンの臨場感や絶望感が物足りなく、また正直都合が良すぎると感じてしまって最後はちょっと冷めてしまいました。 改めてホラー作品での怪異との対峙〜除霊シーンって描写が難しいし、そこが肝なんだなぁと感じました。 町田そのこさんはこれまで素敵な作品を沢山書かれているので次に期待します!
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※このレビューにはネタバレを含みます
町田そのこさん初のホラーということでとっても楽しみにしていました。 どんな風になるのか想像もつかず、事前情報もあらすじも全く目に入れないようにし読み始めましたが ホラーでもちゃんと"町田そのこ" でした 大変楽しかったです ホラーの中でも怪異、因習、宗教という感じです このホラーというテーマにさらに友情、家族愛、ひとりひとりの立場や環境など登場人物全ての人にそれぞれの人生がある事を分からせられる内容を盛り込めるのが町田そのこさんだな、と 私は伊坂幸太郎さんも大好きで楽園の楽園も読んでるからさらに深く楽しめたかな 読んでない人が読んだらどういう感想になるのか気になる この二作はセットで読んで欲しいな
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本の帯に書かれていた『著者新境地!女子高生たちの青春×ホラー開幕』を見て手に取った。 ホラーを読むの初めてかな。ほぼ読まないので私には設定が醜怪だった。 でも、主人公が事件解決に向けて奔走するミステリー要素と友情、家族関係も丁寧に描かれているので直ぐに引き込まれた。 家族につ...
本の帯に書かれていた『著者新境地!女子高生たちの青春×ホラー開幕』を見て手に取った。 ホラーを読むの初めてかな。ほぼ読まないので私には設定が醜怪だった。 でも、主人公が事件解決に向けて奔走するミステリー要素と友情、家族関係も丁寧に描かれているので直ぐに引き込まれた。 家族についてのフレーズで『あたしたち子どもは大人の庇護が必要ではあるけれど、それぞれに人生がある』が心に沁みた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今まで心温まる小説を書かれている方と思っていたら、「月とアマリリス」ではサスペンス、 今作はホラー…?! どんなジャンルでも書けるなんて…! しかも、ありきたりな感想ですがどれも面白くて才能が恐ろしいです。作品によって雰囲気がすごく異なっているので、全く別の作家の作品ですと言われても気づけないなと思います。 名前を隠されたら、誰だこの作家さんは?!?!となるのは間違いなし。 物語の中で印象的だったのは、初花の最後。 律に「いいの?」と聞かれている。 聡い読者はこの時点で気づいたのかもしれないが、私は???となりながら読み進めました。律がとるのは南半里町の人からだけ。 賢い初花は自分から取れるのもは…とわかっていたのですね。ホラーなのに恐怖の涙じゃなくて、優しさに涙してしまいました。 普段あまりホラーを好んで読まないのですが、町田その子さんの書くホラーならまた読みたいと思う作品でした。
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夏休みに親友ともいえる美央と喧嘩してしまった凛音。 なんとか仲直りをしたいなと思っていた新学期に、彼女の姿は学校にはなかった。 どうやら地元にできた新興宗教のNI会の施設に親と一緒に移り住み、高校を退学したという。 そして、新興宗教の施設に移り住み、高校を退学したの...
夏休みに親友ともいえる美央と喧嘩してしまった凛音。 なんとか仲直りをしたいなと思っていた新学期に、彼女の姿は学校にはなかった。 どうやら地元にできた新興宗教のNI会の施設に親と一緒に移り住み、高校を退学したという。 そして、新興宗教の施設に移り住み、高校を退学したのは親友の美央だけじゃなく、新学期が始まって5人ほどいるという。 その出来事以降、目をくり抜かれた女子大生の遺体が見つかったり、同級生が謎の自殺?を遂げたりと不審死が町内で相次ぐ。 果たして新興宗教と町で起きている不審死事件の関連は?そして、片田舎の町でどうしてそんな事件が起きるのか? スリラー×友情の物語の結末とは? 正直、ほぼ町田そのこ作品を読んだ中で、こんなに人が次々と死んでいく作品あったかな?と思うくらいに謎の事件に人が命を落としていく作品。 ただ、スリラーとかホラーと帯にありますが、怖いか?というと、私はそんなに怖くなかったかなという印象。 怖いもの見たさにどんどん読み進めたくなるなと思うくらいに物語に引き込まれて行く感覚は凄くて、友情物語としては私が今まで読んだ中で1番引き込まれたんじゃないか?と思うくらいには面白い作品だなと思いました。 個人的には、私の中での町田そのこ先生の作品といえば、おばあちゃんの知恵袋的な感じの高齢者の知恵や経験がスパイスになっているというイメージがあって、読んでいて、ここで生かしてきたかぁ、おじいちゃんおばあちゃんたちと思うくらいに、私の好きな町田そのこ先生らしいテイストがあって好きだなと思いました。 私は怖いとは思わなかったものの、怪異に立ち向かうヒロインたちの勇気と友情が、ホラー要素で際立つ作品で、希望は闇でこそ輝くというのを感じずにはいられない作品だなと思いました。
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とりあえず 本書にも登場し 参考文献でもある伊坂幸太郎さんの『楽園の楽園』を読んでみようと思います。
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