みちゆくひと の商品レビュー
主人公の両親と弟が亡くなり、その後母が遺した日記を見つけてそれを見て自分もこれから新たに生きていこうとする話で面白かったです。 ただこの世界観を理解するのが難しかったですね。
Posted by
二年前に父が他界し、先月に母もこの世を去った。 天涯孤独になった原田燈子は、実家で一冊のノートを見つけた。 それは母の日記で、最後の記録は倒れる前日だったが、持ち帰った後で子どもの頃の記憶を思い返しながら読み直していると、空白だった箇所に色のない文字が刻まれていた。 書かれるは...
二年前に父が他界し、先月に母もこの世を去った。 天涯孤独になった原田燈子は、実家で一冊のノートを見つけた。 それは母の日記で、最後の記録は倒れる前日だったが、持ち帰った後で子どもの頃の記憶を思い返しながら読み直していると、空白だった箇所に色のない文字が刻まれていた。 書かれるはずのない母の日記は、夜行をしている母の思いが綴られている… 燈子からすれば、3歳で弟が亡くなってから家族というものが脆いものだと知り、愛情や安らぎなど感じずに生きてきたのだろう。 どんな思いで母が生きてきたのかを知ることはなかったけれど、数行の色のない文章が彼女を混乱させるのだが、彼女がそれに辿り着く頃にはわかるかもしれない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
両親を続けて亡くし、天涯孤独となった女性 亡くなった母の日記には不思議な死者の行動が書かれている 女性には幼い時に不慮の事故で亡くなった弟がいた その事故から母親の精神は病み、娘とまともな関係性ができなくなった 父親もその穴埋めを充分にできず、女性は孤独な中強い娘を演じる 一方で死後の夫婦は、いろんな人と交わりながら、死んだ息子と、残してきた娘に思いを馳せる 不思議な物語だったが、結局は家族愛の話だったと思う 私の両親もすでに亡くなっているが、死後の世界で私のことを見守ってくれているのだろうか?
Posted by
この世にさまざまな悩みがあり、生老病死が厳然とある以上、死後の事柄に話しが及ぶことはよくあるね。主人公のように、亡き母の更新された日記が読めたらいいけど、そうでないなら、今生きている自分が幸せになるしかないよね。
Posted by
またもや若干ファンタジー要素の入った 綾瀬まるの作品だったが、 両親との確執に揺れる気持ちと 子を亡くした母の気持ちが 両方わかって味わい深かった。 苦手なファンタジー系ではあったけど 描写がわかりやすくて、 死んだらこんな感じかなあ できるだけ悔いなく軽く死にたいなあと思った。
Posted by
最初、なんか読みにくいとやめそうになったが、他に読むものがなく読み続けると…だんだん引き込まれて行った。 死んだら無だ、と思っていた私。死者の世界がある、ということを考えるようになった。現実世界と繋がる訳ではないのが救い?成仏するまでの道ゆきが、結構おどろおどろしく、辛く苦しかっ...
最初、なんか読みにくいとやめそうになったが、他に読むものがなく読み続けると…だんだん引き込まれて行った。 死んだら無だ、と思っていた私。死者の世界がある、ということを考えるようになった。現実世界と繋がる訳ではないのが救い?成仏するまでの道ゆきが、結構おどろおどろしく、辛く苦しかったりするのに、なぜか穏やかさを保っている文書に心静かに読めた。
Posted by
片っ端から読んでいる彩瀬まるさんの新刊が出た、と期待して読んだが、ファンタジーの部分の想像の域が難しい。弟くんの最期が楽しい瞬間であったというところでちょっと救われる気になるのかな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
死後の世界はわからないけど、後悔なくわだかまりもなく、幸せにこの世を去れるひとばかりではないから、「夜行」のようなものに惹かれるのもなんとなくわかる。 輝くんが道路に飛び出した理由は、もちろん本人にしかわからないけれど、ひとつの可能性の話をしてくれた彼女(名前を失念)の存在は大きいなと思った。 日記(ノートかな?)を通して現在を生きる燈子と亡くなった家族が少しずつまたつながれていく様子が心に残った。 燈子には精いっぱい自分の人生を生きていいよ。と声をかけたくなった。 家族みんながいつか会える時を待っているよ。と。
Posted by
あの世とこの世が交錯する物語。 この世から形を失くしたあとは、こんな感じでさまよいつつ、かかえていたものを落としてしまってから成仏するのかもしれないと思いました。不思議な世界を体感した感じがしました。こういう感覚を表現出来る彩瀬まるさん、すごいなと思いました。そして染谷悠子さんの...
あの世とこの世が交錯する物語。 この世から形を失くしたあとは、こんな感じでさまよいつつ、かかえていたものを落としてしまってから成仏するのかもしれないと思いました。不思議な世界を体感した感じがしました。こういう感覚を表現出来る彩瀬まるさん、すごいなと思いました。そして染谷悠子さんの「はじまらないしおわらない」が、この小説の装画に本当にあっていると思いました。原画を見てみたいです。 小説ではまず主人公の燈子が、亡くなったあとも綴られる母親の日記から、母親がまだどこかを歩いていることを知ります。そして自分に関心がなかった母親の言葉が気になります。三人で生活していた頃、幼い頃事故死した弟、輝之のことが家族の一人一人に重くのしかかったままでした。本心を話さずにいた家族三人それぞれの現在と過去が語られていきます。 「夜行」と呼ばれる杖を先頭とした行進から外れ、息子(輝之)を探す母親。既に亡くなっている父親はそんな母親を見つけ、ある出来事から2人は息子への思いを消化します。母親から興味を持たれずに育った(と思っている)娘(燈子)は、母親の日記から思いを知り、やっと過去の思いから救われる······。簡単に説明するとこんな感じの小説でした。その中で燈子のありのままを優しく受け止めてくれる泰良の存在が、この小説では安らぎでした。 読後、お互いの気持ちを少しだけでも伝えていたらという後悔をしないように、生きているうちに少しの勇気を持ちたいと思いました。 彩瀬まるさんの他の作品も読んでいきたいです。
Posted by
死後の世界は、ヒトのカタチを失いながら気の済むまで歩き、その先々で気が済んだら順に消えて行く。そんな場所なのかもしれない。 回収されなかった感情は死んでもずっとそのままで、その歪みの大きさや複雑さによって思いや存在が消えるまでの時間も変わってくるのかもしれない。 生きている間...
死後の世界は、ヒトのカタチを失いながら気の済むまで歩き、その先々で気が済んだら順に消えて行く。そんな場所なのかもしれない。 回収されなかった感情は死んでもずっとそのままで、その歪みの大きさや複雑さによって思いや存在が消えるまでの時間も変わってくるのかもしれない。 生きている間には間に合わなかった気づき。時間切れの救済。 理解することは、許すことよりずっと重い。
Posted by
