カウンセリングとは何か の商品レビュー
評判が良かったので読んでみたが、評判通り大変興味を引かれ、論点の整理の仕方、専門家でない読者への提示の仕方、どれをとっても高いレベルに達している本だと思った。提示された理論を裏付ける具体例も読者の共感を呼ぶものだし、著者自身が言うように、ユーザーひとりひとりの物語は文学的なものだ...
評判が良かったので読んでみたが、評判通り大変興味を引かれ、論点の整理の仕方、専門家でない読者への提示の仕方、どれをとっても高いレベルに達している本だと思った。提示された理論を裏付ける具体例も読者の共感を呼ぶものだし、著者自身が言うように、ユーザーひとりひとりの物語は文学的なものだった。最終章の「個人的な物語を生きさせるカウンセリングには、大きすぎる物語に抗する社会的使命がある」という言葉には、彼が今の暴力渦巻く社会という大きな枠組みに対する危機感が感じられるし、その中で壊れやすい個々人の『心』を扱う最前線にいるカウンセラーの喫緊の警告が発せられているように思った。
Posted by
カウンセリングというのは、奥が深くなかなか面談を数年続けても完結しないというところが特に印象深かった。また、話を聞いてもらっていると相手に怒りや寂しさ、怒りなどの感情があたかも過去に傷つけられた相手のように移入する場合があることが分かった。
Posted by
カウンセリングの臨場感が伝わる名著。 もともと心理学に興味があったが、どのように考えているのかが、理論過ぎずナラティブ寄りで解説されておりイメージしやすかった。 印象に残ったのはハルカさんの破局の場面。涙が出た。 snsが出現し、AIが出現し、効率化、コスパ重視の世の中で、他人か...
カウンセリングの臨場感が伝わる名著。 もともと心理学に興味があったが、どのように考えているのかが、理論過ぎずナラティブ寄りで解説されておりイメージしやすかった。 印象に残ったのはハルカさんの破局の場面。涙が出た。 snsが出現し、AIが出現し、効率化、コスパ重視の世の中で、他人からのオススメに囲まれて生きてる中で、自分の物語を置き去りにしないこと、大事だと思う。 カウンセリングというと、本書でいう「生存のための作戦会議」のイメージだったが、冒険としてのカウンセリング=じぶんという物語の再発見、変化すること が、真に現代人の多くが必要としていることだと感じる。 外来で応用していきたいという下心で読み始めたが、プロの手で8年くらいかかることもあると聞き、中途半端なことはしてはいけないなと感じた。
Posted by
「鋼の錬金術師」では、人間を構成する要素として、魂と精神、肉体の3つをあげていた。読んだ当時の僕には魂と精神の違いがわからず、長く疑問に思っていた。 振り替えると、思ってもできない、考えてもできない、そんな経験を通してその答えに触れる場面はあった。この本で提案されているモデルはそ...
「鋼の錬金術師」では、人間を構成する要素として、魂と精神、肉体の3つをあげていた。読んだ当時の僕には魂と精神の違いがわからず、長く疑問に思っていた。 振り替えると、思ってもできない、考えてもできない、そんな経験を通してその答えに触れる場面はあった。この本で提案されているモデルはそれを言葉という形で、答えに近づくヒントになっている気がする。(元の疑問と同じ並列のモデルではないので少し違う。真に納得のいく答えは多分深淵な何か、もしくは言葉遊びなので、永遠のテーマだと思う。) 実際の社会生活でも、読んでいると自分の今を振り返る考えが浮かび、自分自身がカウンセリングの一端を受けているような気すらしてくる。良い本だと思う。
Posted by
カウンセリングで何が行われているのか分かりやすく書いてあり、とてもよかった。 目的別に2種類のカウンセリングがあり、自分が今どちらを必要としているのかとか、どうしてこんなに長引いているのかとか疑問に思っていた事が分かったのと、自分と似た人(3人出てくるけど、どこかしら似ていた)を...
カウンセリングで何が行われているのか分かりやすく書いてあり、とてもよかった。 目的別に2種類のカウンセリングがあり、自分が今どちらを必要としているのかとか、どうしてこんなに長引いているのかとか疑問に思っていた事が分かったのと、自分と似た人(3人出てくるけど、どこかしら似ていた)を見ることで自分に起こった事やこれからの事を考えられる事ができてよかったです。
Posted by
カウンセリングについて小難しい内容が書いてあるのだろうと推測していましたが、実際はシンプル細分化されており読みやすかったです。 カウンセリングはメンタル不調の方に向けて改善させる、それくらいの内容で考えていました。しかし実際は万人に対して必要な対処法であり、過去から未来への成長の...
カウンセリングについて小難しい内容が書いてあるのだろうと推測していましたが、実際はシンプル細分化されており読みやすかったです。 カウンセリングはメンタル不調の方に向けて改善させる、それくらいの内容で考えていました。しかし実際は万人に対して必要な対処法であり、過去から未来への成長の考えが興味深かったです。
Posted by
新書ランキング上位という事で手に取り、新書にしてはボリュームのあるページ数でしたが読了。まるで自分がカウンセリングを受けている感覚でした。まずは生活を成り立たせ、次に人生に向き合う。悩みの根源にある自身の生きてきた物語を見つめ、気付き、壊し、そして心に変化が生まれる。 今何かモヤ...
新書ランキング上位という事で手に取り、新書にしてはボリュームのあるページ数でしたが読了。まるで自分がカウンセリングを受けている感覚でした。まずは生活を成り立たせ、次に人生に向き合う。悩みの根源にある自身の生きてきた物語を見つめ、気付き、壊し、そして心に変化が生まれる。 今何かモヤモヤした壁にあたっていると感じている方にお薦めします
Posted by
著者によれば、カウンセリングについては各論の専門書は多々あれど、カウンセリングという行為を包括的、俯瞰的に書いたものというのはなく、「ぶっちゃけカウンセリングって何をするの?」というユーザー目線での問いに答えている著作というものが無いそうなのだ。なぜなら様々な心のトラブル(破局)...
著者によれば、カウンセリングについては各論の専門書は多々あれど、カウンセリングという行為を包括的、俯瞰的に書いたものというのはなく、「ぶっちゃけカウンセリングって何をするの?」というユーザー目線での問いに答えている著作というものが無いそうなのだ。なぜなら様々な心のトラブル(破局)に対応するために様々な診療方法(学派)があり、また、目指すべき着地点(何をもって治ったと見做すか)が、それらの学派によっても、個々の診療でも、異なった見解が起こり得るからで、一言で説明するのがとても難しいからだ。さらにその様々な学派が、他派のそれぞれの「カウンセリングとは何か」の定義付けについて「それはカウンセリングではない」と批判し合うという歴史を繰り返したことが拍車をかけてきたということらしい。また、専門家のカウンセラーが行うカウンセリングと、お悩み相談や宗教や占い等と何がどう違うのか、目指すべきところは同じだろ?という、包括的にとらえるなら答えるべきこういう素朴な疑問もある。本書は前半かなりの紙幅を割いてこれらに丁寧に説明してから本題に入っていくという、「包括的・俯瞰的」に並々ならぬ情熱と覚悟で臨んでいる。本題は実際に本書を読んでもらうのが一番だが、ざっくり言えば本書でいうカウンセリングは、臨床心理学という学問を修めた専門家のカウンセラーが、ユーザーと対面でアセスメント(ユーザーの心のトラブルの状況を把握し必要なケアを計画する)を行う行為を指している。また、目指すべき着地点については、大きく「生活の問題(生存の破局。会社や学校に行けない、身体レベルの症状)」と「人生の問題(実存の破局。生きている気がしない、どう生きるべきなのか)」の改善に分かれ、本書によれば90年代ころまでは、いわゆる精神分析による後者がメインであったものが、2000年代以降の社会不安の時代の本格的な到来により、実生活に支障をきたすというトラブルが増大したことで勢力図も書き換わっているらしい。前者が認知行動療法とかで呼ばれる療法、後者はいわゆる精神分析とか分析心理学とかで呼ばれている療法で、本書ではこの目指す着地点の異なる2つのカウンセリングについて、どういうユーザーのどういうケースによってこれらがどう使い分けられているのか、使い分けられるべきなのか、章をわけて詳しく解説していく(カウンセラーは著者のように複数の技法を学び、ユーザーの状態に合わせて手法を使い分け統合的なアプローチをとる専門家も多いらしい)。つまりカウンセリングは心のトラブルについてそれを良きように変化させることであるならば、どう変化させるべきなのか、とりあえず破綻している実生活が正常に送れるようにすることが最優先だとしても、もっと根深いその人の根源的な問題を解決すべきなのか、その見立てが最初に行われるということだ。前者ならそれこそ会社での所属部署の配置を検討してもらったり、薬物療法を紹介したりという、心というよりユーザーの外側の環境であったり、物理的な処方も行うわけだが、興味深いのは、生存の破局に対処するために、実存を歪める、封印するということが往々にしてあるということだ。つまり生活のトラブルを巧みに処理するために本心を押し殺すということが起こり得るということだ。そこで後者のカウンセリングが必要になってくるわけだが、これぞまさにザ・カウンセリングという、カウセリングでしか解決しえないその醍醐味を知ることができる。そしてそれをどう終わらせるのか、どう終わらすべきなのか、について、カウンセラーとユーザーは時間をかけて何度も話しあいながら検討していくのだが、その人にとってどういう心の在りようがゴールであるべきなのか、それに対する深い知見こそがカウンセリングという行為の肝なのだろう。終章で著者が「物語」と「勇気」というワードをとりあげるのだが、前者は「人は必ず自分の物語を生きている」ということと、後者は、人が変化するというその時に、それまでどうしても変化できなかったのにある時突然そういう気持ちがユーザーに起こることを指している。これはもうぜひ本書を読んで欲しい。人がみなそれぞれの固有の物語を生きていることと、内発的な感情の在り様は、カウンセリングだけにとどまらない、人間そのものへの深い識見につながっていると思う。
Posted by
カウンセリングとは何か。心が変化するとは何か。 心ってその人を表す最も象徴的な機能で身近なはずなのに、自分でも自分が分からない。 だからこそ、心が傷んで人生を前に進められない事がある。 自己、心、世界。 心とそれ以外の役割を客観的に見る術を教えてもらった。 これは今後、自分を見...
カウンセリングとは何か。心が変化するとは何か。 心ってその人を表す最も象徴的な機能で身近なはずなのに、自分でも自分が分からない。 だからこそ、心が傷んで人生を前に進められない事がある。 自己、心、世界。 心とそれ以外の役割を客観的に見る術を教えてもらった。 これは今後、自分を見失いそうな時に一歩客観的に冷静に対処する大きなヒントになったと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本屋さんで新書のランキング上位だったので購入。 カウンセリングって、、、怪しよね 「宗教」「占い師」みたいなイメージ 「高級時計」「高級車」「タワマン」みたいなイメージ 読んでみると、全然違う! 心が消耗する仕事だと、悪い形で終わるとか想像すると とても大変なお仕事なんだと。 読んでよかったと思える本でした。
Posted by
