空、はてしない青(下) の商品レビュー
物語は、上巻ではエミルを中心に進むが、下巻ではジョアンヌへと主軸が移る この視点の変化によって、物語はより深みを増していく 印象的だったのは、「死」をただ悲しむのではなく、見送る側の心に寄り添う描写に重きが置かれていた点だ 残された人々の時間や感情に、静かに光を当てている 全...
物語は、上巻ではエミルを中心に進むが、下巻ではジョアンヌへと主軸が移る この視点の変化によって、物語はより深みを増していく 印象的だったのは、「死」をただ悲しむのではなく、見送る側の心に寄り添う描写に重きが置かれていた点だ 残された人々の時間や感情に、静かに光を当てている 全体として、一本の映画を観ているような作品だった ロードムービーのように、風景とともに人間関係や感情が移ろい、物語は進んでいく 友愛から始まり、恋愛へ、そして家族愛へ―― 関係性が少しずつ形を変えていく過程が丁寧に描かれており、その流れがとても美しい 読み終えるのが惜しいと感じた作品は、そう多くはない だが本作は、まさにそう思わせてくれる一冊だった
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特に心に残っているのは、ジョゼフの「トムにはトムの世界があり、無理やり引きずりこむのではなく、許される範囲で入ろうとする」。 自閉症だけでなく、誰に対しても必要な気がする。 難しいけど、置かれた環境の中でエミルは最も幸せに生きたのではないか。最後エミルとの約束を果たせない部分もあるが、これでよかったと思った。
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共感は出来ないし、最後の方はバタバタしてたけど、素敵な風景と人のつながり、悠久と人生の刹那、いろいろ感じました。川下りで、海まで出る旅をしたような気分。良い読後感。母は強し。
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「青」を見つけるための理由がわかった 命を生み出す前に、命を愛し、命を愛さなければならない。 「今日はいい天気。空が笑ってるみたい。」という言葉が出てくるジョアンヌが良い とにかく情景が鮮明に書かれていた印象 命って美しい 2026/8
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この本がミリオンセラー⁇読むのがしんどかった。フランスが好きだしフランス人作家の作品はタイトルに惹かれて何冊か読んでるけど、どれもだいたい読むのに時間がかかる。なんとなく内容が単純に感じる
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オールタイムベストワンになりました。この小説を読むために読書を続けてきたと言いたい。ジブンは何処で最後を迎えるのか。そしてその時誰に看取ってもらうのか。何を残せるのか。旅の同行者として終着地を見届けたいけど読みたくない知りたくないけど受け止めたい感情ぐちゃぐちゃ。しばらく尾を引く...
オールタイムベストワンになりました。この小説を読むために読書を続けてきたと言いたい。ジブンは何処で最後を迎えるのか。そしてその時誰に看取ってもらうのか。何を残せるのか。旅の同行者として終着地を見届けたいけど読みたくない知りたくないけど受け止めたい感情ぐちゃぐちゃ。しばらく尾を引くわ。
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そうであったらいいなという 気持ちのまま迎えた終盤 そうであったので胸がいっぱいになった 美しい景色、 特に青い空とプラタナスの木が見たいのと、 ジグソーパズルがしたくなった。 アルケミスト、読んでみようかな。
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上巻から一気に読んだ。 相変わらず風景描写が丁寧で自分も旅行した気分にさせてくれる。下巻は登場人物の心理描写をより深堀している。 最後の主人公の決断にはなかなか考えさせられる。
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若年性アルツハイマーを患ったエミルと、大好きな父と息子を失ったジョアンヌが、エミルの最期の旅として、ピレネー山脈を旅する物語。 下巻で明かされるジョアンヌの過去がとても悲しく、エミルの死により、ジョアンヌが再び一人になることに心を痛めた。しかし、エミルはジョアンヌに、未来を与え、新しい生命を宿した。生と死の辛さと美しさについて教えてくれる小説だった。
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ネットの掲示板で知り合った二人。男は過酷な運命から逃れる旅に出るために、女は新たな運命の導きに従って、選択した結果だった。 主人公の若年性アルツハイマー発病という男側の背景が明かされ、物語が動き出す。旅はキャンピングカーでピレネー山脈を巡る、うらやましくもあるものだった。美...
ネットの掲示板で知り合った二人。男は過酷な運命から逃れる旅に出るために、女は新たな運命の導きに従って、選択した結果だった。 主人公の若年性アルツハイマー発病という男側の背景が明かされ、物語が動き出す。旅はキャンピングカーでピレネー山脈を巡る、うらやましくもあるものだった。美しい景色、素晴らしい出会いと同時に若年性アルツハイマー病がこの旅の本質をつき付けてくる。旅の合間、病の合間に女性側の事情が自分語りで明かされ、男と読者は共にその人生を知ることになっていく。 男、エミルの症状が深刻になるに伴い、旅は移動から移住に近いものになる。女、ジョアンヌはエミルの希望する最期をかなえるため環境を整えるが、それは自らの魂を蘇らせるものでもあった。 本人の希望とはいえ、死に関わることで縁者に連絡をしないなんて、とか、アルツハイマー型の認知症で便や尿の匂わない介護なんて、とか諸々が心の片隅に引っかかっていたが、エピローグを迎える頃にはボロボロ涙を流していた。 西行法師の辞世 『願はくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ』 を思い出し、人生は愛すべきものだと知る一冊だった。
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