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プロトコル・オブ・ヒューマニティ の商品レビュー

4.2

5件のお客様レビュー

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2025/12/03

とても面白かった。 こんなのめりこめて読めたのは久しぶりかもしれない。 襲いかかる不運。それらに対して、主人公は、様々な<手続き>を通して立ち向かっていく。目が離せなかった。 私にとって、<ヒューマニティー>も<プロトコル>も咀嚼しきれていない語彙である。もう少し、年月が経ってか...

とても面白かった。 こんなのめりこめて読めたのは久しぶりかもしれない。 襲いかかる不運。それらに対して、主人公は、様々な<手続き>を通して立ち向かっていく。目が離せなかった。 私にとって、<ヒューマニティー>も<プロトコル>も咀嚼しきれていない語彙である。もう少し、年月が経ってからもう一度読みたい。

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2025/11/21

これは名作。AIとの共存みたいな、ありきたりの言葉では語りきれないほど、芸術や介護等の重い深いテーマにも踏み込まれている。 これは是非映像化して欲しい。各所の情景が浮かぶし、切ないけど希望もあるみたいな程よいバランス。

Posted byブクログ

2025/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公の護堂恒明は交通事故で右足を切断する事になった若いダンサー。AIを搭載した義足とともにダンサーとして再起を図るが両親も交通事故に遭い、母は亡くなり父は自己の後遺症で認知症になってしまう。 AI義足の説明など分かりにくい部分はあったが、ロボットとのダンスのシーンは、会場の熱気や空気感が鮮明に描写され自分もその場にいるかのような感覚になった。介護のシーンはリアルで読んでいて辛かったが、認知症によって全てが変わったわけではなく、変わらない部分もある事に主人公が気づいて救われた所がとても良かった。

Posted byブクログ

2025/09/29

あまりに壮絶なストーリーで、読み進めるのも苦しかったですが紛れもない名作。特に後半、親子二人がコンタクト・インプロビゼーションを通して対話するシーンは、いろんな感情が込みあがりすぎて涙が止まりませんでした。(「めいわくをかけない」のメモ書きを見つけるシーンは本当に無理で号泣でした...

あまりに壮絶なストーリーで、読み進めるのも苦しかったですが紛れもない名作。特に後半、親子二人がコンタクト・インプロビゼーションを通して対話するシーンは、いろんな感情が込みあがりすぎて涙が止まりませんでした。(「めいわくをかけない」のメモ書きを見つけるシーンは本当に無理で号泣でした) 物語としての面白さはもちろん、AI義足との共生とロボットダンスを通して展開されるAI論は間違いなくSF小説して非常に魅力的。また、ダンスと介護を通して「人間性」という形の見えないものに向き合う展開に、文学作品としての純度の高さも感じられ、そういった面でも非常にクオリティの高い作品だと思います。非常におすすめ! ※余談 日本SF大賞受賞も大納得の名作でしたが、文庫の帯を見るとベストSF2022国内篇だと2位とのこと。本作より素晴らしい作品なんてそうそうないだろと思って調べてみると、なんと1位は「法治の獣」でした。たしかに法治の獣も間違いなく名作なので、2位もしょうがないのか。2022年はSF分野豊作の年だったんですね。

Posted byブクログ

2025/07/27

片足を失ったダンサーと、偉大な先達にして認知症を患った父親。肉体の喪失や老衰で失われてしまう「人間性」と、仕草や所作から共感や愛情が育まれる「人間性」。AI義肢等との共生を描く身体SFとして、キャリアと介護の間で揺れる苦しみを描く人間ドラマとして、その解像度の高さと込められた生々...

片足を失ったダンサーと、偉大な先達にして認知症を患った父親。肉体の喪失や老衰で失われてしまう「人間性」と、仕草や所作から共感や愛情が育まれる「人間性」。AI義肢等との共生を描く身体SFとして、キャリアと介護の間で揺れる苦しみを描く人間ドラマとして、その解像度の高さと込められた生々しい感情の熱量に唸る。ダンス描写は圧巻。

Posted byブクログ