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天才望遠鏡 の商品レビュー

3.8

36件のお客様レビュー

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2025/09/30

短編が5つ。 「エスペランサの子供たち」は続きを知りたくなった。 周囲との関係性の中で天才や才能に向き合うストーリー。

Posted byブクログ

2025/09/27

「天才」と呼ばれる人たちの輝かしい活躍ではなく、プロとしての人生を終えようとしている、またはこれから挑もうとしている様子を、遠くから眺めているようでした。 「始まり」があれば「終わり」がある。 天才と、側でその軌跡を眺めてきた人たちを描いたストーリー。 スポーツカメラマンから始...

「天才」と呼ばれる人たちの輝かしい活躍ではなく、プロとしての人生を終えようとしている、またはこれから挑もうとしている様子を、遠くから眺めているようでした。 「始まり」があれば「終わり」がある。 天才と、側でその軌跡を眺めてきた人たちを描いたストーリー。 スポーツカメラマンから始まり、フィギュアスケーター、棋士、歌のオーディションに挑戦する少年、陸上選手、小説家。 華々しい活躍の裏にある厳しい世界に触れながら、天才と、その活躍と奮闘を側で見守ってきた人たちの胸の内を感じさせてくれました。 お気に入りは、 棋士を描いた「星の盤側」 フィギュアスケーターを描いた「妖精の引き際」 無料塾に通う子どもたちと彼らを取り巻く大人を描いた「エスペランサの子どもたち」は、読みながらいろいろなことが頭に思い浮かびました。 家庭環境や周りの大人によって、才能や未来の可能性を潰されてしまう子どもたちは確かにいる。 さまざまな「才」を持った天才たち。 己と真摯に向き合い続けてきたことを強く感じたし、見守る人たちの目を通して眺める姿やその思いを感じました。

Posted byブクログ

2025/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

色々なジャンルの天才の苦悩や裏側を垣間見えて斬新でした。 お気に入りは「エスペランサ〜」 ボランティア塾で指導する七音(リズム)はシングルマザーの親を持つ勇仁の歌の上手さに貧困層からの脱却を勧める。だが、勇仁はそれを受け入れるか迷っていて… 家が裕福だから幸せとは限らない。でも、貧困層の子供達の未来は決して裕福ではないのが世知辛い。 勇仁がオーディションに受かったのか?気にはなりますが、親ガチャに抗う七音の姿が爽快でした。

Posted byブクログ

2025/09/17

カメラマン目線で物語は始まる。フィギアスケーター、将棋士、オーデイションを受ける中学生などなど。天才と呼ばれる人間のその後を追っていた。どの世界も厳しいということを、この本で知ることができた。「星原の観測者」では思いがけず涙。よかった!!

Posted byブクログ

2025/09/15

半年ごとに雑誌に掲載された短編をまとめたもののよう。天才と言われる人たちを望遠鏡のように離れてみている視線がある感じ。 すべての話が繋がっているのかなと思ったけど、すごく関連しているのもあれば、そうでないのもあったり。

Posted byブクログ

2025/09/11

今まで会った人の中で「これは天才だ!」と思った人が一人だけいる。 本人は無自覚な感じだったけど、周りの人はみんなそう思っていたはず。 久しぶりにその人のことを思い出してしまった。 凡人から見ると、才能溢れる人のことはただただ羨ましいけど、天才故の苦悩や葛藤があるんだろうな。そして...

今まで会った人の中で「これは天才だ!」と思った人が一人だけいる。 本人は無自覚な感じだったけど、周りの人はみんなそう思っていたはず。 久しぶりにその人のことを思い出してしまった。 凡人から見ると、才能溢れる人のことはただただ羨ましいけど、天才故の苦悩や葛藤があるんだろうな。そして、天才の近くにいる人も違った苦しみがある。 5つの短編全てに切なさが感じられて、どれも好みのだった。特に好きなのは「エスペランサの子供たち」。 10周年記念に相応しい素敵な物語。

Posted byブクログ

2025/09/10

それでも人は前に進まなきゃいけないんですね。今日はもう前に進みたくない気分でいっぱいですが、この登場人物たちのように頑張っていけるといいな。翔琉とズットカケルのお話が一番好きです。可能性や希望がある。そして馬の癒しの力を感じる。癒しが欲しいと心から思いました。それでも明日からも頑...

それでも人は前に進まなきゃいけないんですね。今日はもう前に進みたくない気分でいっぱいですが、この登場人物たちのように頑張っていけるといいな。翔琉とズットカケルのお話が一番好きです。可能性や希望がある。そして馬の癒しの力を感じる。癒しが欲しいと心から思いました。それでも明日からも頑張らないと。

Posted byブクログ

2025/09/04

“天才”を軸に、その周辺の人々を描いた5篇を収録した連作短篇集。初出は4篇がオール讀物で、最終話は書き下ろしだ。タイトルは駄洒落のようだがちゃんと意味がある。 5篇にはそれぞれ活躍するジャンルの異なる天才が登場するが、彼らは頂点を掴み取った者ばかりではない。挫折した者、上りつめた...

“天才”を軸に、その周辺の人々を描いた5篇を収録した連作短篇集。初出は4篇がオール讀物で、最終話は書き下ろしだ。タイトルは駄洒落のようだがちゃんと意味がある。 5篇にはそれぞれ活躍するジャンルの異なる天才が登場するが、彼らは頂点を掴み取った者ばかりではない。挫折した者、上りつめたあと落ちた者、現在進行中の者などそれぞれだ。彼らの心の声を直接書かずに周辺の人々に語らせる。うまいなと唸った。 天才という言葉は好きではない。なんの努力もせずに結果を出していると思わせてしまうからだ。エジソンの名言を思い出す。 額賀さん、デビュー10周年おめでとうございます。

Posted byブクログ

2025/08/31

 「同じ姿形をしているのに、到底、同じ生き物ではない。そういう人間を凡人と区別するのに、「天才」という言葉がある。天から才を与えられたとしか、言いようがない。」  スポーツカメラマンの多々良 智司(たたら さとし)(30歳)は、陸上男子100メートル決勝を走り切った優勝選手を見な...

 「同じ姿形をしているのに、到底、同じ生き物ではない。そういう人間を凡人と区別するのに、「天才」という言葉がある。天から才を与えられたとしか、言いようがない。」  スポーツカメラマンの多々良 智司(たたら さとし)(30歳)は、陸上男子100メートル決勝を走り切った優勝選手を見ながら思います。  そんな「天才」と言われるスポーツ選手たちの輝く一瞬をカメラに収めて、スポーツ雑誌「ゴールドスピリッツ」の表紙を飾ってきた多々良は、ある日、編集部に呼ばれます。そこには新しく(同誌史上初の女性)編集長になった小倉 香菜(おぐら かな)が待っていました。    彼女は、多々良に新しい仕事を依頼します。 「天才中学生プロ将棋棋士 明智 昴(14歳)の初戦の対局を撮って欲しいんです。」  スポーツ雑誌が「将棋」?? 「将棋をスポーツとして特集したいの」という小倉編集長の言葉に疑問を持ちながらも「将棋界」について調べていく多々良。  すると、明智くんの対戦相手 座間 隆嗣(ざま たかつぐ)六段(30歳)もかつては「天才中学生棋士」と呼ばれていた人物であることが分かってきます。座間は二十歳を過ぎた頃から成績が息切れするようになり、今回がプロ棋士として背水の陣の順位戦となっていたのです。  「上には上がいる。」  「将棋もスポーツと一緒ですね。」  そして、  「天才は、意外とすぐに現れる。誰かの才能が燃え尽きると、入れ替わるように別の天才が降り立つ。」 そんな言葉が去来します。  遂に対局の日が訪れ、多々良は慣れないスーツを着込んで対局会場の将棋会館へ向かいました。 カメラマン達の場所取り争いを制し、多々良は明智くんの顔が狙える場所を確保します。  多々良に与えられた撮影チャンスは、初手が指されるまでの短い時間のみ。 「スポーツ雑誌の表紙として初めて、将棋をスポーツとして写した写真」。 そして、競合他社のスポーツ雑誌廃刊の知らせを聞いていた多々良にとって、スポーツ雑誌の継続と、更には自身のスポーツ雑誌カメラマンとしての生き残りを懸けた写真の撮影が始まります。  対局室に、元天才の座間が、次いで現在の天才の明智くんが現れました。。。 緊張を隠せない座間、リラックスしている様子の明智。  カメラマンたちの心拍数が上がります。  スポーツカメラマン多々良は、どんな写真を撮ったのでしょうか?  明智くんの初戦の勝敗は?  そして、「天才」とは? (『星の盤側』より、みのりんまとめ)  最初に掲載されている『星の盤側』を含め、5人の「天才」の姿が書かれた短編連作作品です。  本書タイトルの通り、「天才」たちの姿を望遠鏡で眺めるように描かれています。  天から与えられた才が、どのように育まれ、世の中に評価されていくのか。。。 星が生まれ輝いていく姿はまぶしくて美しい。片やその光が失われていく様には悲哀もあります。  額賀 澪さんがデビュー10周年にあたり、「10年間のすべてが入っています。」と語る本作です。  ぜひあなたの目でご確認くださいませ♡  『星の盤側』 天才中学生棋士  『妖精の引き際』 天才フィギュアスケーター  『エスペランサの子供たち』 奇跡の歌声を持つ少年  『カケルの蹄音』 80戦7勝の無事是名馬  『星原の観測者』 超売れっ子作家

Posted byブクログ

2025/08/31

人は持てる能力をどのように伸ばしたり生かしたりするのか? いろいろな状況によって変化することの意外性が興味をそそりました。

Posted byブクログ