いま批評は存在できるのか の商品レビュー
三宅香帆さんと他二人の鼎談(司会:植田将暉さん)を中心とした本。鼎談のテーマはタイトルの通り。鼎談といいつつ、実態は三宅香帆さん以外の二人はオリジナリティがある自分の主張や意見などの考えや思想を殆ど示さなかったので、結果として三宅さんの独壇場となっている。序盤で覇権を取ると冗談め...
三宅香帆さんと他二人の鼎談(司会:植田将暉さん)を中心とした本。鼎談のテーマはタイトルの通り。鼎談といいつつ、実態は三宅香帆さん以外の二人はオリジナリティがある自分の主張や意見などの考えや思想を殆ど示さなかったので、結果として三宅さんの独壇場となっている。序盤で覇権を取ると冗談めかして三宅さんが言っているが、鼎談を通じて圧倒しており爽快感がある。 これまで男性であるが故に下駄を履かされ(実態は分からない)てヌクヌク育ってきた音質育ちの文系男性大学院生が、地方出身女性で自らの実力で立場を築き上げた叩き上げの女性に蹂躙されるようなステレオタイプ的な構図も見ることができて、その辺りも良い。 他に三宅さん植田さん含む登壇者の感想以外に東浩紀さんと大澤聡さんの論考も載っており、その辺りも読み応えがある。
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