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電報予告殺人事件 の商品レビュー

3.9

10件のお客様レビュー

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2025/10/25

ミステリーはあまり読まないんだけど、イギリス好きなので大変面白かった。 翻訳ものっぽい体裁で、18世紀のロンドンの描写もリアリティがあった。 なんとなく、舞台の台本っぽい雰囲気が名探偵津田を思い出させてそこもツボった。ww

Posted byブクログ

2025/10/22

モールス信号を用いて遠くの相手とメッセージを交わせる電信事業の発展によって暮らしが変わりゆく19世紀の英国で、局長が不審死した場面に居合わせた女性電信士を探偵役に据えたミステリをやるならこの筆致よなという絶妙さ。 背景や主人公の人物像が馴染みよく入ってくる。 仕事に生き甲斐を持...

モールス信号を用いて遠くの相手とメッセージを交わせる電信事業の発展によって暮らしが変わりゆく19世紀の英国で、局長が不審死した場面に居合わせた女性電信士を探偵役に据えたミステリをやるならこの筆致よなという絶妙さ。 背景や主人公の人物像が馴染みよく入ってくる。 仕事に生き甲斐を持ちながらも婚期の不安に揺れるローラの元にタイミング良く現れた好青年との捜査もといデートパートが愉快な感じで読めつつ、先の展開も(周到ゆえに)読めつつ...だったんだが、2個目のトリックが明かされておっ?最後のトリックでおお?となったり。 電信ネタだけでいくつもアイデアを積み重ねていく手腕が前作同様の書きっぷりというか。 最後のトリックは一部が殊能将之の某作などでも使われてるアイデアだけど、この舞台設定だとなんか新鮮に見えたな。 古き良き海外ミステリ風の筆致に、こういうところの稚気は昨今のミステリだなと愉しいギャップがあった。 クリスティーの時代から既出のネタだったらすまん...。(?)

Posted byブクログ

2025/09/30

ヴィクトリア朝大英帝国の巨大情報網の核となった電信事業。それを担う一員である電信士のローラ・テンパートンは、仕事と家庭を持つという夢の間で悩む日々を送っていた。 ある晩、彼女は電信局を訪れた局長アクトンの甥ネイト・ホーキンスを案内するが、アクトンは密室と化した局長室で死体となって...

ヴィクトリア朝大英帝国の巨大情報網の核となった電信事業。それを担う一員である電信士のローラ・テンパートンは、仕事と家庭を持つという夢の間で悩む日々を送っていた。 ある晩、彼女は電信局を訪れた局長アクトンの甥ネイト・ホーキンスを案内するが、アクトンは密室と化した局長室で死体となって発見された。容疑者と目されたネイトの無実を確信したローラは、自らの職能を活かして調査に乗り出すが…。こういう作品が好き!面白かった!犯人には全く共感できないけど。ずっと追いかけたい作家さんです。

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2025/09/23

ヴィクトリア朝のイギリスを舞台にしたミステリー。先端の電信事業を担う電信士のローラが主人公で、当時の女性の置かれた立場や男性同僚からの差別的言動などの生きにくさを縦軸に、電信局で発生した殺人事件を解決しようと被害者の甥と組んで奔走する姿を横軸に展開する。事件は連続殺人事件に発展し...

ヴィクトリア朝のイギリスを舞台にしたミステリー。先端の電信事業を担う電信士のローラが主人公で、当時の女性の置かれた立場や男性同僚からの差別的言動などの生きにくさを縦軸に、電信局で発生した殺人事件を解決しようと被害者の甥と組んで奔走する姿を横軸に展開する。事件は連続殺人事件に発展し、更に詐欺事件も加わり複雑に広がっていく。ふとした時に表れる彼女の電信士としての能力がクスッとさせてくれるし、不正を憎む真っ直ぐな心根が気持ち良い。良い意味で楽しく裏切られた作品。表紙の蝶々の意味は深読みかな?装丁の方に聞いてみたい。

Posted byブクログ

2025/09/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

働く女性に偏見を持つ父親、有能な女性に嫉妬する男性、無能な警察と前半は問題だらけでローラが大変。電報の謎が分かってくると、また展開が変わり面白い。昔から人間って変わらない…。ローラの思い込みがちょっと強いのと、容疑者がそもそも怪しすぎるのが気になるけど、全体的には楽しく読めた。結末も好みで良かった。

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2025/08/27

端正なつくりの良品。「電信」という今では珍しくなってしまったシステムを上手く取り入れて、興味を引き付けると同時に、行われる犯罪にもきちんと関わらせてある。  トリックは一部分、動機など見えないところもあったが、他はひねくれたミステリ読みでも充分納得させられた。これくらいシンプルか...

端正なつくりの良品。「電信」という今では珍しくなってしまったシステムを上手く取り入れて、興味を引き付けると同時に、行われる犯罪にもきちんと関わらせてある。  トリックは一部分、動機など見えないところもあったが、他はひねくれたミステリ読みでも充分納得させられた。これくらいシンプルかつ時代遅れ?な方が良い意味で安心して読める。  今後も期待したい。(本の造りのシンプルながらもすっきりとした美しさも良く合っている)

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2025/08/10

登場人物の名前覚えられるかな、と一瞬不安だったけど、杞憂だった。物語自体も読みやすいし。 久々の王道ミステリで、前作と同じく、すごく頑張れば解けそうなトリックで、手の届きそうな難易度のさじ加減がよかった。

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2025/07/06

翻訳された海外作品を読んでいるような不思議な感覚に陥る日本人作家の作品。(なぜ日本人作家がイギリスを舞台に翻訳作品のような作品を手掛けたのかが気になってしまった。) イギリスはヴィクトリア朝、女性の社会進出を絡ませたミステリーで、イギリスや電報に関する著者の知識の深さには感服した...

翻訳された海外作品を読んでいるような不思議な感覚に陥る日本人作家の作品。(なぜ日本人作家がイギリスを舞台に翻訳作品のような作品を手掛けたのかが気になってしまった。) イギリスはヴィクトリア朝、女性の社会進出を絡ませたミステリーで、イギリスや電報に関する著者の知識の深さには感服した。途中で犯人の予想はついたけれど、それでも十分に楽しめた。  久々に本格派ミステリーを読んだ気がした。

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2025/06/27

昔ながらのピュアな本格ミステリー、密室での毒殺事件! 電報で犯行予告が届く謎… #電報予告殺人事件 ■あらすじ ヴィクトリア朝のイギリス、女性ながらも電信士として仕事を得ていたローラ。誇りをもって職務についている彼女であったが、両親からは結婚を急かされ、自身も家庭を持つ幸せに憧...

昔ながらのピュアな本格ミステリー、密室での毒殺事件! 電報で犯行予告が届く謎… #電報予告殺人事件 ■あらすじ ヴィクトリア朝のイギリス、女性ながらも電信士として仕事を得ていたローラ。誇りをもって職務についている彼女であったが、両親からは結婚を急かされ、自身も家庭を持つ幸せに憧れていた。 ある日、局長から出世の打診がされ、身の振り方を考えるように依頼される。しかし悩んでいた彼女は、局長に相談するために執務室に行くのだが… 局長は密室で毒殺されていたのだった。 ■きっと読みたくなるレビュー 今や通信手段と言えば、スマホでLINEが主流ですよね。メッセージも会話もいとも簡単にできちゃう。むかしテレビ電話ってのもありましたね。今やZOOMやGoogleMeetを使って、会議もネットが当たり前の時代です。 本作は通信手段がモールス信号という時代背景の物語。ツーツーツートントントンという音を組み合わせ、それを文字に変換しながら伝達していくという、150年以上前の技術ですね。 まずこの素材をつかってミステリーを書こうって心意気が好きっすね。誰が目を付けるんだってところだし、良く調べてますよ。当時の電信士がどんな仕事をしていたかなど、とっても勉強になりました。 もちろんミステリーだけに電信が謎解きにも関わってくるんですよ、しかもなんと… おっと、これ以上は言えません。 また本作で推したいところは、作品全体から漂ってくる「ピュア」な感じ。ストーリーも、登場人物も、その人間関係や会話も、謎解きも、もちろん筆致に至るまで、何から何まで純粋なんすよね。このシンプルさと純朴さで、読んでるとほっこりしちゃうんです。いつまでも読んでいたくなる。 そして主人公のローラが、前向きで元気いっぱいなのはいいんだけど、危なっかしくてしょうがないのよ。両親がいつも心配してるんだけど、確かにこんな娘ならソワソワしちゃうよね。 でもでもそれが彼女の魅力、私立探偵よろしく捜査や調査に奔走していく。またネイトって彼氏といい関係になるところも読みどころで、バチェラーばりに展開が目が離せない(言いすぎ)。 謎解きもしっかりと本格ミステリーです。局長の密室殺人をはじめ、その後も様々な事件が発生する。その中でも、電報で犯行予告が届くのが一番の謎なんです。これは唸りましたねー、びっくりでした。 19世紀のイギリスのお話なのでわかんないかもなーと思ってる方はご安心を、めっちゃ読みやすいです。むしろ読み応え抜群の本格ミステリーです、面白かった! ■ぜっさん推しポイント 女性ながらも社会の最先端で活躍しているローラが魅力的に描けてるんです。ま、確かにじゃじゃ馬娘ではあるんですが、いろんな失敗を経て少しずつ大人になっていくところがカワイイ。 特に人間の裏側を知ってしまうなんてことは、令和の私たちにも頻繁にあることですよね。彼女がこれからも前向きに生きていけるよう、応援したくなりました。

Posted byブクログ

2025/06/04

過去を舞台にしたミステリである以上、違和感を感じる描写あるけど面白かった。 2928冊 今年156冊目

Posted byブクログ