凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男 の商品レビュー
めちゃくちゃ面白かったー!パチンコ規制もなく、表現規制も緩く、出版不況もなかった頃の90年代からゼロ年代、某出版社が春を謳歌してた頃のある種の告発本と言っていい。謳歌ぶりは今で言うとGAFAM感があるなー。ホントにやばそうな人物はイニシャルだったり、事務方の子と無理矢理結婚にこぎ...
めちゃくちゃ面白かったー!パチンコ規制もなく、表現規制も緩く、出版不況もなかった頃の90年代からゼロ年代、某出版社が春を謳歌してた頃のある種の告発本と言っていい。謳歌ぶりは今で言うとGAFAM感があるなー。ホントにやばそうな人物はイニシャルだったり、事務方の子と無理矢理結婚にこぎ着ける件り、令和の今、登場人物が皆粛清されてる感じとか、全部生々しかったなー。
Posted by
本書の終盤、この書籍の原稿を読んだ編集者が言う。 「寺島さんのことだけど、よくわからなかったな。人を殺したわけでも娘を犯したわけでもない。ましてや国から機密事項や巨額の金を盗んだわけでもない。摑みどころがないというか。こう言ってはアレだけど、樋口さんは被害者かもしれないが、そこ...
本書の終盤、この書籍の原稿を読んだ編集者が言う。 「寺島さんのことだけど、よくわからなかったな。人を殺したわけでも娘を犯したわけでもない。ましてや国から機密事項や巨額の金を盗んだわけでもない。摑みどころがないというか。こう言ってはアレだけど、樋口さんは被害者かもしれないが、そこまで酷い目に遭ってるように思えないというか」 本書を読んだ自分の感想も同じだ。たしかに寺島知裕という男は、性格は悪いしハラスメントもするし、まわりから顰蹙を買い続けるような男なのだろう。しかし、残念ながらそれは本にするほど強烈なものではない。どこにでもいるとは言わないが、特に珍しいわけでもない職場の厄介者だ。まして90年代の白夜書房(コアマガジン)の編集者であることを踏まえると、むしろインパクトが弱いくらいである。 そのような意味を含めてタイトルの「凡夫」につながるわけだが、これは寺島を形容する言葉というより著者の言い訳だろう。「寺島は凡夫なのだから、寺島に関する記述が凡庸に感じられてもしかたない」と。だが、そのような言い訳で著者が自身を納得させたとしても、それは読者の知ったことではない。本書は、知り合いが飲み屋で喋る上司の愚痴の域を出ない。 同編集部にいた岡崎のエピソード(殺した猿を冷蔵庫に入れていたとか)のほうが強烈だし、噂レベルとはいえプチエンジェル事件の話だとか、そのあたりのちょっとしたエピソードのほうがまだおもしろい。
Posted by
寺島氏が嫌な奴には違いないが、そこの描写が通り一遍で、なぞそこまで疎まれるのか納得感が低い。 また、当時のB級出版社の狂騒曲としても、よくわからない編集者たちの名前が頻発されるだけで辟易する。 めちゃくちゃだったのはよくわかるが、そんなのはウェブ記事で十分だ。
Posted by
・率直に言うと、こういう人いるな、けど、とりたてて珍しくない、と思った。 ・身に覚えがある、実際の職場で会った上司。確実にこういう人はいる。が、読んでみてそれ以上でもそれ以下でも無い、と感じでしまった。著者の実際受けた「酷い目」の具体例の記述が少ないから?(思い出したくも無いだろ...
・率直に言うと、こういう人いるな、けど、とりたてて珍しくない、と思った。 ・身に覚えがある、実際の職場で会った上司。確実にこういう人はいる。が、読んでみてそれ以上でもそれ以下でも無い、と感じでしまった。著者の実際受けた「酷い目」の具体例の記述が少ないから?(思い出したくも無いだろうけど) ・なので、どこの職場にいる厄介な人以上の印象がなかった。もしかしたらそれが狙いかもしれないけれど。(更にもしかしたら、そういう自分の方がおかしいという可能性も) ・とは言え、アングラ出版社のやりたい放題の時代の記述は、全然褒められた物ではないとはいえ、やはり面白かった。
Posted by
90年代に端を発する露悪雑誌の編集者達とその時代を描いたノンフィクション。 ここで挙げられている雑誌名はなんとなく耳にしたことがあるが、ほとんど読んだことがない。2025年の今からは想像もできないようなエピソードが羅列されていて、その滅茶苦茶ぶりはとてもよく伝わった。しかし、そ...
90年代に端を発する露悪雑誌の編集者達とその時代を描いたノンフィクション。 ここで挙げられている雑誌名はなんとなく耳にしたことがあるが、ほとんど読んだことがない。2025年の今からは想像もできないようなエピソードが羅列されていて、その滅茶苦茶ぶりはとてもよく伝わった。しかし、その滅茶苦茶さ故に、寺島という人物の酷さも凡庸というか埋没しているように感じた。だからこそ凡夫なのかもしれないが。 「AV女優」を書いた永沢光雄の名前がちょっとだけ出てきて懐かしく思った。彼が惜しまれて亡くなったのとは対照的だと思う。ノンフィクションとしては、著者の体験、感想、取材、他人の体験などが時系列も入り乱れて整理されておらず、読み辛かった。永沢光雄が書いたらどうなっただろうか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
さりげなく書かれていた某事件の顛末に驚愕。ああ、そうだったのかあ…。業界(社内)的には成功にしても、社会(社外)的には落ちぶれるしかなかった「凡夫」。タイトルが俊逸。未読の「ルック・バック・イン・アンガー」が気になる。
Posted by
自分が高校〜大学くらいの90年代後半の雰囲気が脳内によみがえった。このころ、雑誌読むの好きだったよなーそういえば、と久しぶりに思い出した。ええ読書体験でした。しっかしアダルト出版社、めちゃくちゃやな。と思いながら、朝の通勤電車で読むと妙な元気が湧きましたわ
Posted by
猛烈に面白かった。 ノンフィクションであっても樋口毅宏の作品だったし、樋口毅宏さんに書くことを勧めた岡崎さんの慧眼でこの本が読めた、感謝です 読んでいて思った。樋口さんの作品達から出ている野生みというか、強い刺激はこの経歴から生まれたんだなと腑に落ちた ただこの湿ったような読後感...
猛烈に面白かった。 ノンフィクションであっても樋口毅宏の作品だったし、樋口毅宏さんに書くことを勧めた岡崎さんの慧眼でこの本が読めた、感謝です 読んでいて思った。樋口さんの作品達から出ている野生みというか、強い刺激はこの経歴から生まれたんだなと腑に落ちた ただこの湿ったような読後感も併せ持つから 今でも新作が出ると積んでる本も読んでる途中の本すら差し置いてすぐに読んでしまう
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
コアマガジンは退廃出版社だった。退廃を切り売りした編集者について書くのに、明日への希望や展望に繋がる訳がないだろう。 本文より 解説から 漂白されすぎた今の時代に、過去存在したことが忘れられないように記録すること
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
p52 堤康次郎 商売というのはね、刑務所の門まで行く。行くけれども、中には入らない。そういうやり方なんだ。中に入ってしまっていては元も子もなくなる。しかし、刑務所に近づかないようでもだめなんだ。 p69 出版に限った話ではないが、パイオニアが必ずしも勝つとは限らない。売れた者が、生き残った者が強いのだ p102 存在するとは行動することである カント 純粋理性批判 p219 富と栄誉に与する者にとっては死は収奪だが、窮乏した者にとって死は救済である
Posted by
- 1
