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YABUNONAKA ヤブノナカ の商品レビュー

4.2

300件のお客様レビュー

  1. 5つ

    125

  2. 4つ

    94

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    2

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2026/04/15

芥川龍之介の『藪の中』を予習して挑んだけれど、金原ひとみは想像以上に業が深かった。視点の食い違いを楽しむ余裕など与えてくれない。神の視点を剥奪された読者は、傍観者であることを許されず、物語の泥濘へと引きずり込まれる。 そこには、金原自身も当事者として存在していた。これは単なるジ...

芥川龍之介の『藪の中』を予習して挑んだけれど、金原ひとみは想像以上に業が深かった。視点の食い違いを楽しむ余裕など与えてくれない。神の視点を剥奪された読者は、傍観者であることを許されず、物語の泥濘へと引きずり込まれる。 そこには、金原自身も当事者として存在していた。これは単なるジェンダー論ではない。当事者性と傍観者性の境界を問う、剥き出しの叫びだ。読了後もなお、物語の毒に酔っている。

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2026/04/11

考え方、性格含めて様々な登場人物がいる中で、それぞれの人物描写もとても詳細であることから、その人々が交わった時に起こりうる良いこと悪いことがとても現実感を持って感じられた。 「正しい」という基準は時代によって変わるのはもちろんであるが、同じ時代の中でも世代によって異なる。 その...

考え方、性格含めて様々な登場人物がいる中で、それぞれの人物描写もとても詳細であることから、その人々が交わった時に起こりうる良いこと悪いことがとても現実感を持って感じられた。 「正しい」という基準は時代によって変わるのはもちろんであるが、同じ時代の中でも世代によって異なる。 その正しさをぶつけていこうとすると必ずどこかで無理が生じる。 本作の登場人物にもそれぞれのタイプが登場するが、世の中の人のタイプを極端にわけてしまうと大きく3パターンあると思う。 ①この世の中の不条理が見えすぎてしまい、自分の正しさとの整合性がとれず、自分の正義をぶつけてしまう人。 ②不条理は見えるが、正しさをぶつけてもどうにもならないと俯瞰的に見ている人。 ③特に世の中の不条理などには無自覚な人。 そのグラデーションの中で様々なタイプの人がおり、そのような世の中をうまく生きていくのは本当に難しいことだと思う。 その中では、②の人が比較的世渡りがうまいようには思われるが、これらは先天的に決まる部分も多くあると思うので、それを身につけようとしても合わなかったり、そもそもうまくいかなかったりすることも多いように思う。

Posted byブクログ

2026/04/11

◯ かつては乖離こそが人を救った。乖離だけが今を生き抜く術であったと言っても過言ではない。しかし現代では乖離は通用しない。(424p) ◯自分は社会の産物で、社会と共に滅びるはずだった。(494p) ◯それで恵斗が壊れたなら、私が直してやんぜと思う。(526p) ★各章がそ...

◯ かつては乖離こそが人を救った。乖離だけが今を生き抜く術であったと言っても過言ではない。しかし現代では乖離は通用しない。(424p) ◯自分は社会の産物で、社会と共に滅びるはずだった。(494p) ◯それで恵斗が壊れたなら、私が直してやんぜと思う。(526p) ★各章がそれぞれ別の人物からの視点で描かれていて、文体も違うし考え方も違う。本人の考えていることと周りからの見え方が違っていて面白い。 ★それにしても大人世代の世界線に救いがない。みんな詰んでいる。子供世代がまだ明るいのが救い。

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2026/04/09

ここ数年で起こった最悪な事件のエッセンスを煮詰めて濃縮した感じの小説だった。ページを捲る手が止まらなかった。page turnersの竹下さんと三宅さんが絶賛するわけだ。 金原さんの中に長岡友梨奈が生きているんじゃないかと思うくらい生々しかった。『圧倒的なまともは、狂気と紙一重』...

ここ数年で起こった最悪な事件のエッセンスを煮詰めて濃縮した感じの小説だった。ページを捲る手が止まらなかった。page turnersの竹下さんと三宅さんが絶賛するわけだ。 金原さんの中に長岡友梨奈が生きているんじゃないかと思うくらい生々しかった。『圧倒的なまともは、狂気と紙一重』という一節があったがその通りだと思った。

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2026/04/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長岡友梨奈さんは苦手なタイプ。読んでいて辛くなった。ただあれは書き言葉で会話であのように言葉を羅列できるのかと疑問に思いました。 一哉も木戸さんの気持ちもよくわかる。日本は郷に行っては郷に従えで長いものに巻かれろなんですね。 言葉がぎっしり詰まっていてとっても疲労感を感じました。

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2026/04/06

現代のいろいろな論点が詰まった物語。 金原さんは最近テレビ番組の司会者にも選ばれたが、それも納得。バランス感覚とコミュニケーション力のある人であることはこの本を読んでわかった。

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2026/04/04

読み疲れました スピード感があって12長岡友梨奈から加速した感じ 長岡友梨奈の正義感と強さに辟易し、憎しみさえ感じたが、突然亡くなりビックリ‼️ 初めて見た言葉は通底ほか11個 主にカタカナでした

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2026/03/30

いくどとなく書評で見たのと、著者の作品への期待感・信頼感から。それに違わぬ素晴らしさ。マルチ視点で進む物語がそもそも好きだから、相加相乗効果でのめり込みまくり。時代を超え、根深く残り続けるマチズモが、これでもかってくらい抉り出されるんだけど、そこに対するアンチテーゼ一辺倒に終始せ...

いくどとなく書評で見たのと、著者の作品への期待感・信頼感から。それに違わぬ素晴らしさ。マルチ視点で進む物語がそもそも好きだから、相加相乗効果でのめり込みまくり。時代を超え、根深く残り続けるマチズモが、これでもかってくらい抉り出されるんだけど、そこに対するアンチテーゼ一辺倒に終始せず、正義の持つ窮屈さに対しても、鋭い視点が与えられる。これだけ振れ幅の大きい視点人物の心情描写って、つまるところエンパシーの賜物なんだろうけど、改めて著者の凄さを垣間見た次第。凄いよ。

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2026/03/29

友達からおすすめされて借りた本。 内容もハードめで、休みながら読んだので読了までに時間がかかりました。。 性加害の告発を発端に、様々な人間の心理描写を描いた作品でした。 人によって見方が違い、各々が正しいと思う見方があるからこそ争いごとが起こってるんだなと思った。

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2026/03/28

金原ワールドが堪能できる作品でした。 口下手で表現が苦手な私には、登場人物の能弁さ多弁さが羨ましい。 主人公のキャラクターが似た感じの女性なので、他の作品とこんがらがりそうです。 人間の汚さ、狡さがよく表現されていて、こういう場面でこんなふうに思うのって私が特別性格悪いわけじゃな...

金原ワールドが堪能できる作品でした。 口下手で表現が苦手な私には、登場人物の能弁さ多弁さが羨ましい。 主人公のキャラクターが似た感じの女性なので、他の作品とこんがらがりそうです。 人間の汚さ、狡さがよく表現されていて、こういう場面でこんなふうに思うのって私が特別性格悪いわけじゃなくて、口に出さないだけで世間一般なのかな?と安堵します。 衝撃の展開に誰も幸せにならないかと思いきや、前向きな最後でした。

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