1,800円以上の注文で送料無料

人生後半にこそ読みたい秀歌 の商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2025/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【目次】 はじめに 第一部 人生後半へ 第二部 老いの先へ 第三部 たのしみへ 身に沁みる歌の数々。 歌にまつわる解説のおかげでいっそう我が身に迫ってくる。

Posted byブクログ

2025/10/16

人生の後半にこそ心にしみる名歌をテーマごとに紹介する。定年、老後と金、老いらくの恋、介護、死別、食や酒のたのしみなど、様々な歌を読むと楽しい。「人生の終わりを徐々に知らしめていよいよ長き晩年がくる」「誰かひとりくらいは来てもよさそうなひとり暮らしの夕ぐれである」「沢瀉は夏の水面の...

人生の後半にこそ心にしみる名歌をテーマごとに紹介する。定年、老後と金、老いらくの恋、介護、死別、食や酒のたのしみなど、様々な歌を読むと楽しい。「人生の終わりを徐々に知らしめていよいよ長き晩年がくる」「誰かひとりくらいは来てもよさそうなひとり暮らしの夕ぐれである」「沢瀉は夏の水面の白き花 孤独死をなぜ人はあはれむ」「浅き眠りの父を傍に読みふける介護の歌なき万葉集を」「『空きを待つ』その空きの意味思いけり特別養護老人ホーム」「今しばし死までの時間あるごとくこの世にあはれ花の咲く駅」「死はそこに抗ひがたく立つゆゑに生きてゐる一日一日はいづみ」「どっちみちどちらかひとりがのこるけどどちらにしてもひとりはひとり」

Posted byブクログ

2025/10/06

永田さんと河野さん夫婦のドキュメンタリーを観たのは数年前。それで永田さんの歌の本を読んだ。 人生後半には以前とは異なるいろいろなことを感じ、それを自分も実感した。

Posted byブクログ

2025/09/06

恋愛、結婚、不倫、病気、老い、子ども、孫、ペット、死…「秀歌」にギュっと詰まっています。 やきもち焼いたり悔やんだり愛したり憎んだり…昔も今も人はそれほど変わりませんね笑

Posted byブクログ

2025/08/22

歌人であり細胞生物学者でもある著者。 著者が書いた亡き妻の闘病記を2冊くらい読んでとても感銘を受けた記憶がある。 大変な愛妻家で、ご家族はさぞかし、妻の河野裕子氏が亡くなるときには著者のその後が心配だっただろうなあと。それこそ、当の河野氏も、著者をおいて逝くことが一番の気がかりで...

歌人であり細胞生物学者でもある著者。 著者が書いた亡き妻の闘病記を2冊くらい読んでとても感銘を受けた記憶がある。 大変な愛妻家で、ご家族はさぞかし、妻の河野裕子氏が亡くなるときには著者のその後が心配だっただろうなあと。それこそ、当の河野氏も、著者をおいて逝くことが一番の気がかりではなかったかと赤の他人の私ですら思うくらい。 本書は、タイトル通り、様々な歌集や一般の人が詠んだ歌などを引いて、人生の機微を思いめぐらしている。 著名な歌人の格調高い歌も数多くあり、誰もが一度は見たことのある有名な歌もいくつもあるものの、中にはちょっと間の抜けたような、人間のだらしなさのようなものを詠った歌もあり、むしろそちらがとても魅力的に見えた。 斎藤茂吉の不倫関連のエピソードも、よいことではないのだろうけれど、とても人間臭くて興味深かった。 また、ところどころ著者の学者たる考察が顔をのぞかせており、そういうところもちょっとしたエッセンスになっている気がする。 でも最も印象深かったのは、やはり著者の愛妻家ぶり。 亡き妻についてやその作品に言及する場面は、著者の愛が溢れて止まない。 永田淳や永田紅といった著者の子息である歌人らの作品やそのエピソードも出てきていて、本作もまた、著者の家族愛満載の著作だったなー。

Posted byブクログ

2025/08/08

なんか身につまされる歌多しだったわ。 この本読んで初めて知ったことも多かった。 斎藤茂吉と永井ふさ子との恋愛(不倫) 茂吉53歳、ふさ子25歳と年齢差は28歳 茂吉がふさ子に宛てた手紙の内容にびっくり。 ”ふさ子さん、ふさ子さんはなぜこんないい女体なのですか何ともいへないいい女体...

なんか身につまされる歌多しだったわ。 この本読んで初めて知ったことも多かった。 斎藤茂吉と永井ふさ子との恋愛(不倫) 茂吉53歳、ふさ子25歳と年齢差は28歳 茂吉がふさ子に宛てた手紙の内容にびっくり。 ”ふさ子さん、ふさ子さんはなぜこんないい女体なのですか何ともいへないいい女体なおのですか どうか大切にして無理してはいけないと思います”などなど’ あからさますぎ。でもこれら手紙を読んだあとは燃やすように約束してたみたいだから、何通かは燃やしたみたいだけど ほとんど残していてのちに(茂吉の死後)出版してしまったからそりゃ物議を醸すよね。 でも、ふさ子は生涯独身を通したらしい。 川田順と俊子の老いらくの恋も、川田順は自殺未遂までしてでも最終的には結婚できたみたいで、小説にもなってるらしい、。 若山牧水はアル中で43歳で亡くなっているのも驚きだった。 下記のようなユーモアな歌もあれば介護や死を見据えた歌もあって読み応えあったわ。 好きだった歌 ・人に害及ぼすとにはあらねども手帳の置き場所  幾度にて忘る           斎藤茂吉 ・忘れたのたのではない最初の一字が出ないだけ  あの人あの人 えーとあの人    永田和宏 ・疲労のつもりて引出ししヘルペスなりといふ   八十年生きれば そりやぁあなた  齊藤 史

Posted byブクログ

2025/07/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者は京大名誉教授の細胞学者かつ皇室和歌相談役の歌人。奥さんはがんで亡くしたとはいえ4人の孫にも恵まれ、公私ともに充実した人生を送ってきたといえるが、タイトルに「秀歌」とあるのに、自身や妻、子供らの歌を多く掲載しているのには違和感がある。妻が孫の可愛さを詠んだ歌など入れるべきではないだろう。タイトルから広く短歌になじみのない中高年向けの本かと思ったが、期待外れだった。著者は、石川啄木を「屈折した視線がどうにも好きにはなれない」と書き、病院を経営していた斎藤茂吉の税金申告に行くときの歌にユーモアを感じている。自分には著者の歌は心に響かない。 【目次】 第一部 人生後半へ  中年は人生後半への入口/老いのユーモア/老後と金/定年と退職/死ぬまで現役・再雇用/老いらくの恋・秘めたる恋/離婚・再婚/おひとり様の老後 第二部 老いの先へ 介護の歌/病の歌/死までの時間/死別の歌/孤のなかに己を見る 第三部 たのしみへ 食のたのしみ/酒のたのしみ/二日酔いの歌など/友ありてこそ/旅で自分に出会う/ペットのいる生活 

Posted byブクログ

2025/07/17

私も人生 私も人生後半だが人それぞれに固有の人生がある それにしても 私の孫は3歳 何を考えて行動しているのだろう不思議

Posted byブクログ

2025/06/30

後半ってことで覚悟しとくべきだったんですが「介護」「死別」「ペットロス」等の哀切ある歌が多めで、読後感をよくしようと最後に置かれたんだろう「孫」も己の生と死を見ていてセピア色な感じの集でした。「退職」「老いらくの恋」等は珍しいカテゴリで面白かった。

Posted byブクログ

2025/06/17

短歌とその解説を読み、これから経験するであろう、人生の予習をさせていただきました。 近現代の幅広い歌人の方の中で、斎藤茂吉さんの歌が多く載せられていました。私の知らない姿が歌にありました。50代以降の人目をしのぶ恋、知らなかったなあ。孫を詠んだ歌、とてもユニークでした。 永田...

短歌とその解説を読み、これから経験するであろう、人生の予習をさせていただきました。 近現代の幅広い歌人の方の中で、斎藤茂吉さんの歌が多く載せられていました。私の知らない姿が歌にありました。50代以降の人目をしのぶ恋、知らなかったなあ。孫を詠んだ歌、とてもユニークでした。 永田和宏さんが、病に苦しむ妻、河野裕子さんを思う歌は、涙なくして読めずという感じで。河野裕子さんの歌も同様です。 悲しみや辛さの中でも、自分自身としっかり向き合って短歌を詠む。ただただ、すごいなあと思いました。歌を詠むことそのものが、生きることであるように感じます。 介護の歌では、2年前に亡くなった父のことが思い出されました。介護真っ只中のときは気持ちの余裕がありませんでした。今回様々な歌を読み触発されて、とりあえず一首作ることができました。 その時々の心の揺れを、31文字で冷凍保存できる短歌。読まれることで解凍し、溶け出して多くの人の心に広がっていく。私もその溶け出したものを、ある時は共感、ある時は驚きとして受け止めました。 子どもの頃、時間は永遠に続くような気がしていました。「最後の時間を意識するからこそ、残された時間を精一杯生きたいとする」という言葉が、心に刺さりました。

Posted byブクログ