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「働けない」をとことん考えてみた。 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2025/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まずはとにかく著者は全編通して「怒り続けている」ということ。 そうだよな、その通りだなと思うところが多々あったのにあんまり染みなかったのはなぜなのだろう。 文体か、生のまますぎる怒り成分が多過ぎに感じられるからなのか… せっかくの(?)働けない当事者からの貴重な考察であるのに、訴え部分が霞んでしまっているような。 タイトルの一部ともなっている「働かない、働けない」について切実に苦しんだ当事者や関係者の人には手に取られるでしょうし、頷けるところもあると思われます。 でもそういう立ち位置の人に関心のない社会ジャンルの本を手に取る人には…どうだろう? まぁ著書はそういう人には理解も同情も求めていないだろうとは思うのですが…(となんとももやもやした感想ばかりになってしまう) 巻末を見て、本書が書き下ろしでなくウェブ掲載の文章をまとめたものと知り、それでどちらかと言うとエッセイ風味強めなのかなと納得。 そもそもまとめたものの問題提起本という立ち位置でもなかったのかなと。 怠け者列伝(p160)はちょっと面白かった。 文中に引用されていたシモーヌ・ヴェイユの言葉「不幸があまりに大きすぎると、人間は同情すらしてもらえない。嫌悪され、おそろしがられ、軽蔑される。(p104)」が真実すぎる、と衝撃を受けました。

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2025/09/20

自分が言語化したかったことをつぶさに語ってくれていてありがたく思った(自分の言葉で語ることを諦めないようにしようと思いつつ)。似た立場である部分もあるし、能力や環境の違いを感じる部分もある。そもそも働けないことについて当事者(かつ文筆家)が語っている本があるだけで嬉しい。

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2025/08/15

働けないことで社会から排除されるのが今の話になってるのだな。そこまで腹が立つかな。明日は我が身と思わずに暮らせるのだろうか。

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2025/07/14

2025/05/09予約 25 ハラスメントの被害者は無賃で対処するのに対して、加害者は賃金をもらいながらハラスメントをしているという話は確かにそうだと思う。同じ構造が犯罪被害者と加害者の関係というのもある。 そして障害や病気で働けない人は『普通の人』でさえなく、論点にも上がらな...

2025/05/09予約 25 ハラスメントの被害者は無賃で対処するのに対して、加害者は賃金をもらいながらハラスメントをしているという話は確かにそうだと思う。同じ構造が犯罪被害者と加害者の関係というのもある。 そして障害や病気で働けない人は『普通の人』でさえなく、論点にも上がらないんだな…最後の砦の生活保護も受ける条件が整わずに貧困に陥る人は今後ますます増えるのかもしれない。 著者と同意見ではないが、あまり見たことのない視点から描かれた本なので貴重。

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2025/07/01

とことん、考えて出た結果がこちらでは私は合わなかったな、の言葉につきます。 資本主義や社会の仕組みとしてそうっていうのはあるんだろうけれど、著者のフェミニズムからの叫びが私にはノイズでした。事実としてはそうだけどそういっても仕方がないし、現実をうまいこと組み立てていくしかないん...

とことん、考えて出た結果がこちらでは私は合わなかったな、の言葉につきます。 資本主義や社会の仕組みとしてそうっていうのはあるんだろうけれど、著者のフェミニズムからの叫びが私にはノイズでした。事実としてはそうだけどそういっても仕方がないし、現実をうまいこと組み立てていくしかないんじゃないかと思ったり。 資本主義批判とフェミニズムの叫びに浸りたい人にはおすすめです。でも私みたいに、今病気で働けなくて困っているから何か案があれば……と思う人にはおすすめできません。

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2025/06/16

「働けない」と言うロスジェネ世代の著者による「はたらき」について語られた本である。 文筆業と名乗っている著者がそれだけでは「飯を食えている」わけではないからアルバイトもしている。 そして障害年金額を受給し、知人の空き家を無料で借りて生きながらえているし、かつては生活保護者を受給...

「働けない」と言うロスジェネ世代の著者による「はたらき」について語られた本である。 文筆業と名乗っている著者がそれだけでは「飯を食えている」わけではないからアルバイトもしている。 そして障害年金額を受給し、知人の空き家を無料で借りて生きながらえているし、かつては生活保護者を受給したこともあると言う。 だからこそ、働きたいが働けないことが身体が辛いときがあるから働きたくないのか、それが働けない理由なのか…を生活するためにずっと考えているのだろうと察せられる。 伝説の人や本などで例えている部分もあって、読み易くはあったが、今の社会情勢のなか不安定な労働で生活をしている身となれば、自分のこともついつい考えてしまう。 いったいいつまでこんな働き方を続けていけるのだろうかと思わなくもない。 ころころと制度が変わる年金についても不安でしかない。

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2025/06/08

働くことが辛いからこそ、「働いていない」人(そしてこの中に「働けない人」も含む)に「ズルい」という思いを抱いてしまう、というのはまさにそうだと感じた。もう少し働くことにグラデーションがあればいいのにと思っている。いや、いまもそれなりに色々な働き方があるのだけど、フルタイム正社員以...

働くことが辛いからこそ、「働いていない」人(そしてこの中に「働けない人」も含む)に「ズルい」という思いを抱いてしまう、というのはまさにそうだと感じた。もう少し働くことにグラデーションがあればいいのにと思っている。いや、いまもそれなりに色々な働き方があるのだけど、フルタイム正社員以外の働き方が割に合わなすぎる(要するに儲からない)んだよなあ…。 なので今日も明日も残業しながらフルタイムで働くしかない。

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2025/04/28

 タイトルおよびサブタイトルから何となく読み取れるが、様々な諸事情により「働けない」著者の「普通の人(男性、健常者、正社員…)」を基準に作られたとしか思えない社会制度に対する怒りや不信感が綴られた(叫ばれた)本。 人によって生き方や考え方は必ず異なる。怒りを覚えるのは理解はでき...

 タイトルおよびサブタイトルから何となく読み取れるが、様々な諸事情により「働けない」著者の「普通の人(男性、健常者、正社員…)」を基準に作られたとしか思えない社会制度に対する怒りや不信感が綴られた(叫ばれた)本。 人によって生き方や考え方は必ず異なる。怒りを覚えるのは理解はできる。 きちんと全ての立場を理解しておきたい、と思い本書など様々な立場の方の意見に目を通す訳だが、そこは自分も人間なので、読み進めるうちに「でもねぇ…」という気持も湧いてくる。 そのうちに読むのが苦しくなってくる。人とは自分とは異なる意見を一方的に入れていると不愉快になってくるものらしい。そして気がつく。これだ。理解とは、双方で合意形成を図る形を取らないと深まらないのだ。本書も主張のみでなく(主張への対応が疎かという紹介だけでなく)、異なる意見の人々のディスカッション形式なら、もっと理解が深まったのかもしれない。 本書は多くの法律をしっかりとひいて論を進めており、語り口も軽快なので読みやすい。この点はお薦めである。

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2025/04/11

“「怠けている」という言葉の裏に「自分はこんなに嫌なことをしているのに!」という叫びがべったり張り付いている。しかしなんでそんな嫌なことをあなたがしないとならないのか? 怠けていると言いたくなるとき、むしろ問うべきはそんなふうに人をくさしたくなるほど嫌なことをしなければならない状...

“「怠けている」という言葉の裏に「自分はこんなに嫌なことをしているのに!」という叫びがべったり張り付いている。しかしなんでそんな嫌なことをあなたがしないとならないのか? 怠けていると言いたくなるとき、むしろ問うべきはそんなふうに人をくさしたくなるほど嫌なことをしなければならない状況や環境だ。”(p.108) “「差別は人の『気持ち』や『憎悪(ヘイト)』の話だけではない。制度や、その制度が構築しているシステムといった社会構造に起因している」”(p.45)

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2025/04/02

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01437482

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