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アセクシュアル アロマンティック入門 の商品レビュー

4.1

27件のお客様レビュー

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2026/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「〜な人」というくくりについて。 タイトルにもあるアセクシュアルやアロマンティックについて学ぼうと手に取った。しかしこの本を読んでもっとも考えたことは「〜な人」というくくりの難しさである。多くの「正常」な人に対してアイデンティティとして名乗りを上げるポジティブな面もあれば、くくられることで「正常」ではないという認識を持たれてしまうネガティブな面もある。はたしてマジョリティとマイノリティを分けてしまうのはいいことなのだろうか。私と違う人に対して、人は冷たい。 まだ研究が進み始めたばかりの分野なのだと思う。参考にした論文が並べられているので、新書とはいえ専門書にかなり近い扱いができると思った。

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2026/03/25

アロマンティック・アセクシャルを自認するのであれば最低限の知識は身に付けておかないと、と思い読んでみました。 色々なアンケート結果が記載されていましたが、改めて私は所謂王道のアロマンティック・アセクシャルなのだと思いました。多くのアロマンティックな人、アセクシャルな人が感じるこ...

アロマンティック・アセクシャルを自認するのであれば最低限の知識は身に付けておかないと、と思い読んでみました。 色々なアンケート結果が記載されていましたが、改めて私は所謂王道のアロマンティック・アセクシャルなのだと思いました。多くのアロマンティックな人、アセクシャルな人が感じることと同じことを私も感じています。 もちろんアロマンティック・アセクシャルの歴史や社会における立ち位置って大切な話だと思いますが、小難しいことは抜きにして、結局他人や社会がどう言うかではなく、当事者がどのように自分たちを捉えているかが一番重要ですよね。 この本は、アロマンティック・アセクシャルのみではなく、そもそも異性愛とは、ジェンダーとは、性的指向とは、様々な角度での内容が書かれているので、知識としては勉強になると思います。

Posted byブクログ

2026/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2025.12.15-2026.02.05 ある時期から、私の認識していた「アセクシュアル」が「性的惹かれがない人」だけを指すようになった、と感じた。はじめにこのラベルを知った時は「恋愛的な惹かれ、また性的惹かれもない人」に当てはまっていたのに、ここ数年他人に自身の性的指向を開示する機会がある場合、「私はアロマンティックでアセクシュアルである」と説明するが増えた。 その実感から、自身の中の「Ace/Aro」への理解は古く、知識は変化しているかもしれないと思ったことがこの本を読むきっかけだった。 結論から言えば、この本を読んだことで、改めて自分の中に漠然といた「強制的(異)性愛」という社会への疑問や不満が一気に輪郭をもった気分だった。 ここについては本文にあった p214-l1 一般的に当たり前とされてきる枠組みそのものを組み直すことが重要になるのです。 が非常にしっくりきている。 私には「恋愛のコード」というものを現実の中やフィクションの中で自然に捉えることができない。 恋愛を題材にした創作物なども楽しむことができるが、ある時から私はそういった作品を楽しめている時「初めからこの物語は恋愛が発生しますよ」という条件を頭に入れてから、「その流れが来る前提」で構えて見ていることに気がついた。 それを実感したのはジブリの「海が聞こえる」という作品をリバイバル上映で見た時だった。 何の前知識もなく見ていたが、主人公がヒロインを恋愛のコードで好きだということを、別の第三者(映画内のキャラ)が指摘するまで一切気がつくことができなかったのである。 それは、主人公の行動は私にとって違和感を持たないほど「当たり前に日常で起きる親切・善性」だったからである。「好きだからこうしてあげあい」という前提が日常の中で生まれていることに、気がつくことができなかった。どこでその親切心が恋愛のコードに切り替わったのか、そもそも初めからそうだったのか、今でもわからない。 映画の感想を見たり、人に話すと「鈍感?」、「え?なんで?」と聞かれることが多く、世界というのは私が思っているよりずっと「恋愛のコード下に置かれている」のかもしれない、と気がつくことになった。 p212-l9 そのような戦略として、ぱっと見では「普通」であるにもかかわらず、実はそうではない(かもしれない)という気づきを与えるという実践が挙げられます。 これは本来であればマイノリティに向けられている言葉なのかもしれないが、私の中では間違いなく社会に対してこの言葉が向けられた。 ぱっと見では「人として当たり前の親切」であるにもかかわらず、実はそうではない(恋愛のコードかもしれない)という気づきがあったのだ。実際、異性からのコードを読み取れず嫌な思いを自分も、相手にもさせてしまってきたと思う。 今回今本を読んだことで、前提条件をまず疑うこと(相手も自分と同じだとは限らないこと)、また、一般的に(もしくは自分の中で)当たり前とされてきる枠組みそのものを組み直すことが重要になる、というのを念頭に置いて社会と関わっていきたいと思った。

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2025/12/11

LGBTQ+の+に含まれる人たちの解説書。 マジョリティーの中にもマイノリティーの中にも濃淡があって、どっちに属するかなんてわからなくなる。 恋愛指向がないというと、運命の人と会ってないからと言われるのだと。運命の人ってそんなに沢山いるのか?会えてない時点で運命の人ではないので...

LGBTQ+の+に含まれる人たちの解説書。 マジョリティーの中にもマイノリティーの中にも濃淡があって、どっちに属するかなんてわからなくなる。 恋愛指向がないというと、運命の人と会ってないからと言われるのだと。運命の人ってそんなに沢山いるのか?会えてない時点で運命の人ではないのでは?うーん。。。

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2025/11/29

タイトルからは分かりにくいけれど、この本はアセクシュアル、アロマンティックの観点から様々な論点を取り上げることで、セクシュアリティに関する認識や社会のあり方そのものに問いを投げかけることを目的にしている。例外的な少数者への配慮はもちろん大切だが、それを超えて社会の構造的な問題に目...

タイトルからは分かりにくいけれど、この本はアセクシュアル、アロマンティックの観点から様々な論点を取り上げることで、セクシュアリティに関する認識や社会のあり方そのものに問いを投げかけることを目的にしている。例外的な少数者への配慮はもちろん大切だが、それを超えて社会の構造的な問題に目を向けなければならない、と著者は述べている。取り上げられている論点はひとつひとつ段階的に論じられているので、少し時間はかかったが、納得しながら読むことができた。 ただ、アロマンティック、アセクシュアル研究のこれまでの蓄積もやや細かめに示されているので、論文調で読みにくいと感じる人もいるだろう。著者が感情的な議論がしたいのではないことが明らかになるので、これはこれで良いと思うのだけれど。 (253ページ)ここまで議論してきたように、現状の社会は(異)性愛という特定のセクシュアリティを特別扱いする仕組みになっています。その仕組みを改めることなしに、ただ「同性愛者もいるよね」「アセクシュアルもいるよね」と言っているだけでは、構造的な問題は解消されないのです。 新たな視点を持って、当然とされている考え方や社会の仕組みを見直してみることができそうだ。フーコーの紹介も興味を引かれたし、今後の研究の進み具合も気になる。

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2025/11/16

縁あってこの本を読もうという気持ちになったのだが、その巡り合わせにまずは心から感謝したい。自分の愚かさしかり、どうしようもなく差別的な思考枠組みに支配されていた(いる)と気づかされた。私はおそらくアローかつセ・リーグとパ・リーグの区分を実感しない女だけれど、それでも当たり前にこの...

縁あってこの本を読もうという気持ちになったのだが、その巡り合わせにまずは心から感謝したい。自分の愚かさしかり、どうしようもなく差別的な思考枠組みに支配されていた(いる)と気づかされた。私はおそらくアローかつセ・リーグとパ・リーグの区分を実感しない女だけれど、それでも当たり前にこの世界の誰も傷つけたくないし、文字通り誰も傷ついてほしくない。ただそれだけのことなのに、どうしてこんなに難しいんだろうか。私たちは幸せになれるんだろうか。幸せってなんなんだ。とまれ、有意義な本だったのでとてもオススメです。

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2025/11/02

強制的異性愛がいかに親密関係のあり方を規定しているか?という、タイトルから想像したことよりももっと大きな話だった 歴史的にセクシャリティが多数派ではないとそれは罪とされ⇨病理的なものとされるなど排除されてきた経緯がある ただもともと差別用語だったクィアや同性愛者を逆手にとって自...

強制的異性愛がいかに親密関係のあり方を規定しているか?という、タイトルから想像したことよりももっと大きな話だった 歴史的にセクシャリティが多数派ではないとそれは罪とされ⇨病理的なものとされるなど排除されてきた経緯がある ただもともと差別用語だったクィアや同性愛者を逆手にとって自分たちの反差別運動に流用してきた 分類としてはラベリングできるものだけでもこんなに細かいんだっていうのにまず驚いたのと、本書では繰り返し"ひと口に〇〇といっても、様々なケースがあるため個別具体的なものとして、ラベルだけで一方的に決めつけたり判断したりしてはならない"と説く 当事者たちが言われたりされたりして嫌だった経験は意外と身近で会話のノリでつい口走ってしまいそうなことも多かったので気をつけねばと思った

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2025/10/26

かなり内容の詰まった本で読み応えがあった。強制的性愛というワードなど初めて触れる、考えるテーマも多く、普段の生活で所与のものとしている概念が突き崩されるような印象。非常に興味深い。 ガニングのアトラクションとしての映画という概念と泉信行の心の模倣論はなるほど!と思った。これらはこ...

かなり内容の詰まった本で読み応えがあった。強制的性愛というワードなど初めて触れる、考えるテーマも多く、普段の生活で所与のものとしている概念が突き崩されるような印象。非常に興味深い。 ガニングのアトラクションとしての映画という概念と泉信行の心の模倣論はなるほど!と思った。これらはこれらで読んでみたい。 ガニング アンチスペクタクル 東京大学出版会 2003年 泉信行 美術手帖第66巻(第1016号)2014年

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2025/10/22

新書の中ではかなり満足度高め。アロマンテイックやアセクシャルについて基本的なところをおさえられるのは勿論だが、フーコーの基本的な解説などもあり、セクシュアリティ論入門としても◎。 マスタべーションが必ずしも性的な動機から行われなかったり、アセクシャルの人が性的なコンテンツを摂取す...

新書の中ではかなり満足度高め。アロマンテイックやアセクシャルについて基本的なところをおさえられるのは勿論だが、フーコーの基本的な解説などもあり、セクシュアリティ論入門としても◎。 マスタべーションが必ずしも性的な動機から行われなかったり、アセクシャルの人が性的なコンテンツを摂取する際、アトラクション映画的な楽しみ方をしていたり、自分にも部分的に当てはまるところがあり、クィアな欲望のあり方の普遍性を感じた。 また、アセクシャルやアロマンテイックの人が被る認識的不正義は他の問題にも敷衍されうるし、腐女子やSM愛好家のあり方も見直せそう。

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2025/08/25

この本は「アセクシャル・アロマンティック」を主に扱うとしながらも、その他のセクシュアリティなどについても言及されており、かなり充実感があったように思う。 クィアスタディーズでの重要な視点や論点についてかなり幅広く、かつ簡潔にまとめられているため、これからクィアスタディーズの入門書...

この本は「アセクシャル・アロマンティック」を主に扱うとしながらも、その他のセクシュアリティなどについても言及されており、かなり充実感があったように思う。 クィアスタディーズでの重要な視点や論点についてかなり幅広く、かつ簡潔にまとめられているため、これからクィアスタディーズの入門書としても機能するのではないかと感じさせられた。 私は本書で紹介されていた「強制的性愛」や「異性愛規範」のレンズを通すことによって、さまざまな性的な言説に対して感じる違和感や不快感の原因を可視化することができるようになったと感じた。そもそもなぜ性的な関係が特別視されているのか、「男女間の友情が成立しない」という言説はなぜ生まれるのか、など、性に関しての疑問や違和感を感じているならば、この本はかなり有意義な視点を提供してくれるだろう。

Posted byブクログ