持続不可能な財政 再建のための選択肢 の商品レビュー
20250915-25 我が国の財政は財政規律を失っており、先進国中でも最悪の財政赤字を毎年生み出している。バブル経済崩壊後(って1990年代だよ!)からずっと財政改革の必要性は認識されているはずなのに、景気対策やデフレ対策のための超金融緩和(量的緩和)が長く続いたせいもあって、...
20250915-25 我が国の財政は財政規律を失っており、先進国中でも最悪の財政赤字を毎年生み出している。バブル経済崩壊後(って1990年代だよ!)からずっと財政改革の必要性は認識されているはずなのに、景気対策やデフレ対策のための超金融緩和(量的緩和)が長く続いたせいもあって、国民の危機意識は薄いといえよう。そのような状況下で、本書は我が国財政の現状について、丁寧にわかりやすく解説し、最終章ではその処方箋をいくつか提示している。文章は読みやすくとても丁寧だが、ところどころ筆者の焦燥感が湧き出ているような気がする。 個人的には、為替相場は円高傾向に持っていくべきだし、何よりふるさと納税は即刻廃止(本当にわけわからない税制だ。)もしくは「ふるさと寄付優遇税制」に替えるべきだと思う。2025年9月現在、日銀はETF売却に動き、おそらく利上げも続けていくだろう。給付付き税額控除についてもようやく導入に向けた議論が本格化しそうではある。これらは即効性はないかもしれないが、あるべき税制(簡素・中立・公平)への第一歩と言えよう。
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日銀を経て日本総研の研究員となった河村氏と、大学教授の藤井氏による共著。日本の財政の現実と、国債に頼らない施策を数々のデータを元に提言している。 数字の数々を追いかけると結構難解だが、大枠で読んでいても『どうなっているのか、どうすれば良いのか』は分かりやすく解説している。そして...
日銀を経て日本総研の研究員となった河村氏と、大学教授の藤井氏による共著。日本の財政の現実と、国債に頼らない施策を数々のデータを元に提言している。 数字の数々を追いかけると結構難解だが、大枠で読んでいても『どうなっているのか、どうすれば良いのか』は分かりやすく解説している。そしてどんな政策を採るにしても痛みは伴い、利害関係の調整にエネルギーを割かれることもわかる。 国民の総意として大枠(総論)は概ね一致していると思う。しかし現実の痛み(各論)になると尻すぼみしてしまい、結局意識も何も変えられないまま、経済成長が止まってしまった40年をこの国は過ごしてきてしまったということか。 本書で述べられた施策が全て正しいとは限らないが、本当の所は財政改善の答えはあるのではないか。それを実行するのは政治であり、政治を選ぶ国民一人一人。あと、メディアの役割も大きいはずだ。
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円安が臨界点を超えて高インフレになる。資本流出が始まり、それを防ぐために資本移動を制限するようになる。 コロナ危機では、地方創生臨時交付金等が交付された。各自治体は使い切れず、基金の残高が増加している。
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GDP対比の債務残高が世界最悪の状態にあると言われながら、楽観的な見通しを示す日本を危ぶみ、財政運営の立て直しについて、国民自らも考えるべきであると警鐘を鳴らし、その選択肢を提示する。 利払費の見通しや独自試算、推計などは専門的で難解だったが、「金利が物価上昇率を上回る」のが通常...
GDP対比の債務残高が世界最悪の状態にあると言われながら、楽観的な見通しを示す日本を危ぶみ、財政運営の立て直しについて、国民自らも考えるべきであると警鐘を鳴らし、その選択肢を提示する。 利払費の見通しや独自試算、推計などは専門的で難解だったが、「金利が物価上昇率を上回る」のが通常だという点については、お金を貸す側の立場から考えて理解できた。 熱を入れて読んだのは、歳出削減や税制に関する記述。医療・介護や年金、地方財政、税金の公平性など国民一人一人が避けて通れない課題について、あらためて学び直す機会になった。 再認識したことは、以下のとおり。 ①地方財政はコロナ危機における国からの地方創生臨時交付金等の交付で“焼け太り”ともいえるが、地方交付税やふるさと納税など根本的な議論をすべき課題がある。 ②国の税制に対する信頼確保には、公平・中立・簡素の3原則の遵守が必要 最終の財政再建アラカルトに示されている「財政事情が厳しい以上、虎の子のように貴重な財源は、医療や介護、年金の分野で、ひとの命を支えるために必要最小限に絞って投入し、少子化は主として、財政コストはかからない社会的な政策運営を強化して事態の打開を図る」という考え方には共感を覚えた。 個人的には、貴重な社会福祉財源である消費税は減らすべきでなく、給付付き随額控除の導入を含めた上で充実させるべき、租税特別措置の見直しや縮小、金融所得課税の強化を進めてほしいと考えている。 法人税のみならず、相続税や贈与税の累進課税強化もやむを得ないのではないだろうか。
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政治家たちが減税ポピュリズムに走り、財務省を悪者扱いして楽観論を流布する似非経済評論家がメディアで持て囃される中、著者は一貫して財政再建を主張して来たが、大きく取り上げられることはなかった。 財政再建は、これ以上後回しに出来ない優先事項にも関わらず、選挙前には安易な減税論や積極財...
政治家たちが減税ポピュリズムに走り、財務省を悪者扱いして楽観論を流布する似非経済評論家がメディアで持て囃される中、著者は一貫して財政再建を主張して来たが、大きく取り上げられることはなかった。 財政再建は、これ以上後回しに出来ない優先事項にも関わらず、選挙前には安易な減税論や積極財政論が出てくる。 現在の税制には、不公平で不公正な部分が多くあり、これらを見直すだけでも、財政赤字の削減につなげることが出来ることを認識出来たことは良かった。
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本書のキモは最後の第5部「財政再建アラカルト あなたは何を選びますか?」、特に262ページからの歳入と歳出のアラカルトになる。 そこで関心を持った項目を第1部から第4部に遡って読んでいけばいいのではないか。 こういったアラカルトは少なくとも与党と野党第1党はもっと全面に出して財...
本書のキモは最後の第5部「財政再建アラカルト あなたは何を選びますか?」、特に262ページからの歳入と歳出のアラカルトになる。 そこで関心を持った項目を第1部から第4部に遡って読んでいけばいいのではないか。 こういったアラカルトは少なくとも与党と野党第1党はもっと全面に出して財政論議を進めて行かなければならないし、野党第2党以下は現状の立場ではワンイシューを唱えていればいいが、仮にも与党や野党第1党になりたいという気概があるのなら、財政再建案を常に腹案として持って置かなければならないと思う。 日本国民がいつまでも日本国債を買い支えられると考えるのは、先の大戦での破滅から何も学んでいないお花畑的な盲執に思えてならない。 ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店にて購入。
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1. 著者紹介 - 河村小百合: 日本総合研究所調査部主席研究員。公共政策や金融分野の調査に長年従事。 - 藤井亮二: 白鵬大学法学部教授。参議院での職務を経て、現在は大学で教鞭を執る。 2. 財政再建の背景 - 持続不可能な財政状況: 日本は巨額の国債を抱え、コロナ禍で財政が...
1. 著者紹介 - 河村小百合: 日本総合研究所調査部主席研究員。公共政策や金融分野の調査に長年従事。 - 藤井亮二: 白鵬大学法学部教授。参議院での職務を経て、現在は大学で教鞭を執る。 2. 財政再建の背景 - 持続不可能な財政状況: 日本は巨額の国債を抱え、コロナ禍で財政がさらに悪化。 - 財政赤字の縮小: 今後の見通しでは財政収支の赤字幅は縮小するが、根本的な問題は改善されていない。 - 米国・英国との比較: 独立した財政機関が存在しない日本と違い、米英は独立した機関による客観的な見通しを持つ。 3. 経済・財政見通しの問題 - 政府の楽観的見通し: 日本政府は楽観的な経済成長率を設定するが、実態とは乖離している。 - 人口減少の影響: 厳しい人口減少が続く中での経済成長率の予測は非現実的。 4. 財政再建に向けた議論の欠如 - 危機意識の欠如: 国民の危機感が薄く、財政問題に対する議論が進まない。 - 選択肢の提示: 財政再建に向けた具体的な改革の選択肢を示す必要がある。 5. 改革の選択肢 - 財政負担の見直し: 国民が受け入れられる税負担の方策を検討する。 - 実効性のあるプランの策定: 各政党は実効性のある財政再建プランを策定し、国民に問うべき。 6. 結論 - 財政問題への取り組み: 各政党が財政問題から逃げず、現実を直視し、実行可能なプランを提示することが求められる。 - 未来世代への責任: 財政再建を通じて、次世代に持続可能な社会を引き継ぐ必要性。
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世界最悪な財政状況の日本 日本は国内で借金しているから、破綻することはないと前までは考えていましたが、積み重なる財政赤字を考えたり、円安による資産の目減りを考えたら、劇的な変化は困る気もしますが、プライマリーバランスの均等化は必要な気もしました。 少子化による日本の衰退や、選挙の...
世界最悪な財政状況の日本 日本は国内で借金しているから、破綻することはないと前までは考えていましたが、積み重なる財政赤字を考えたり、円安による資産の目減りを考えたら、劇的な変化は困る気もしますが、プライマリーバランスの均等化は必要な気もしました。 少子化による日本の衰退や、選挙の度に国民への大盤振る舞いや、年収の壁の財源の捻り出しについての議論ははとんど、なかった気もする。 結局、20年以上前から言われ続けている議論だけど、少子化も含めて今だにら解決しない所をみると、財政破綻するまで、誰も手をつけない気がしてしまいます。 痛みに耐えた先に、成果があるなら、若い人は考えるかもしれないけど、有権者の大多数である高齢者が成果が出る頃には、この世にいないと考えると、選挙権にも年齢制限を設けないといけないのかなと思います。
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緊縮財政派である著者の主張はやや悲観的に過ぎる印象ではあるが、他方、MMT論者を含む積極財政派が主張する「日本国債はほぼ国内で消化されており、どれほど債務が積み上がろうがデフォルトの危険性はない」という論にも首を傾げざるを得ない。 著者が主張する緊縮財政を徹底した場合、経済成長...
緊縮財政派である著者の主張はやや悲観的に過ぎる印象ではあるが、他方、MMT論者を含む積極財政派が主張する「日本国債はほぼ国内で消化されており、どれほど債務が積み上がろうがデフォルトの危険性はない」という論にも首を傾げざるを得ない。 著者が主張する緊縮財政を徹底した場合、経済成長はストップし、脱日本やキャピタルフライトが加速し、世界の中における日本の地位は取り返しのつかない程に低下してしまうのではないか。 賃金上昇を伴う緩やかなインフレの定着が期待される現在、景気を冷やすことなく、かつ市場の信認を維持できる持続可能な財政のバランスはどこにあるのか。 財政政策については緊縮派と積極派の主張が真っ向から対立しているが、より分かりやすい議論を国民に見える形で展開してほしいと思う。
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3割の歳出カット必要 消費税18%、法人税の累進化、租税特別処置の廃止、財産税の導入 第三号被保険者制度の見直し(専業主婦はもういない?)
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