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手術はすごい の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2025/09/29

当たり前と言えば当たり前なのだが、手術と一言で言っても漫画やドラマで見るように切って貼って終わりではなく、その前後に、あるいは術中でも様々なことが起き一筋縄ではいかない複雑なものなのだ。それでもやはり手術によって助かる命があるのだから生命とはかくも不可思議で尊いものなのだ。著者は...

当たり前と言えば当たり前なのだが、手術と一言で言っても漫画やドラマで見るように切って貼って終わりではなく、その前後に、あるいは術中でも様々なことが起き一筋縄ではいかない複雑なものなのだ。それでもやはり手術によって助かる命があるのだから生命とはかくも不可思議で尊いものなのだ。著者は肝胆膵の専門家であって他ジャンルの手術については詳しく触れられていないが、それでももろもろ勉強になる1冊であった。腸ベラって自在に曲げて使うんだ(驚)。

Posted byブクログ

2025/07/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

外科医(肝胆膵外科) 石沢武彰氏による消化器外科で行われる手術についての解説書。ブルーバックスから刊行されているため、専門外の人が読むことを前提に平易な文章で書かれており、一般の人でも読み終わった時にはある程度、手術に対して具体的なイメージを持てると思います。出来ればお世話になりたくないですが、知っていて損はないと思います。5章の実践編は、術者の考えの道すじがわかって、特に面白かったです。将来、技術の向上が有効性や安全性の向上に貢献すると思いますが、やはり技術を使いこなす医師の努力のおかげだと思いました。

Posted byブクログ

2025/06/15

医師、特に外科医(脳外科と消化器外科)への憧れをもっていたことと、最近がんの治療方法を調べることが多くなった私がたまたまブクログで紹介された本でGWの息抜き!?に読んでみた。 筆者は、私と年齢が近い方で肝胆膵外科を専門とする外科医だ。自分の専門を広く伝える意味で書かれたのだと思...

医師、特に外科医(脳外科と消化器外科)への憧れをもっていたことと、最近がんの治療方法を調べることが多くなった私がたまたまブクログで紹介された本でGWの息抜き!?に読んでみた。 筆者は、私と年齢が近い方で肝胆膵外科を専門とする外科医だ。自分の専門を広く伝える意味で書かれたのだと思うけど、体系化して書いていることは著者にも読者にも有益だなと読み終わって感じた。また、これまで医療ドラマの世界で話されていた内容をより深く理解できるようになった。 医療の世界も技術がとても進んで今はロボット支援の手術が増えた、しかもそれが保険適用されるようになったということがよくわかる。著者も最近の外科医がロボット手術に長けていても開腹手術だとイマイチだねと言われない様にしなくては、といった下りは、技術者の世界でも似たようなことを感じる。医師も多様な治療方法に対応できる必要性に迫られているからとても大変な仕事だなと思う。技術者の世界も然りだろう。ソフトウェアやAIばかりにとらわれてハードウェアの基本知識をもたなかったりしている技術者はどこかでつまづくだろうなと感じてしまう。だからこを私も機会があれば学生さんに総合的にICT知識、リテラシーをもってもらうように話をするようにしている。 縫合、結紮、剥離の話これらはやはりプロでないとここまで説明できないな、と思う。実践編でケーススタディが書かれているのだが、術前検査から手術の実施、その後のフォローに至るまで何を医師は考えてどう処置し結果がどうだったかの振り返りをきちんと記述している、これはどの分野のプロフェッショナルにも大切な仕事のやり方だと思う。私は医師にはなれなかったが、自分なりのプロフェッションを追求して体系化したことをこれからの若い世代に伝承できたらと思う。

Posted byブクログ

2025/02/23

戦略・戦術の重要性 - 戦略: 手術前の計画や準備。具体的には、患者の状態や病状に基づく手術の範囲や手法の決定。 - 戦術: 手術中の具体的な手法や手順。適切な器具の使用や施術のタイミングが求められる。 --- 使用される器具 - 古典的な刀剣から最新のAI技術まで: 手術に...

戦略・戦術の重要性 - 戦略: 手術前の計画や準備。具体的には、患者の状態や病状に基づく手術の範囲や手法の決定。 - 戦術: 手術中の具体的な手法や手順。適切な器具の使用や施術のタイミングが求められる。 --- 使用される器具 - 古典的な刀剣から最新のAI技術まで: 手術には様々な器具が使用され、「電気メス」や「ロボット支援手術」など、多様な選択肢が存在する。 - 電気メス: 切開と止血を同時に行うことが可能で、手術効率を向上させる。 - 血管シーリングシステム: 組織を圧迫しながら切開や止血を行うことができる先進的な器具。 --- 手術の「勝算」 - 勝算とは: 手術の成功率を予測する指標。がん手術では「生存率50%以上」が一般的な基準とされる。 - がんの切除範囲: 適切な「切除マージン」を設定し、リンパ節郭清を計画することが重要。 --- 戦略的アプローチ - 「時間を戻す」薬: 手術前に肝臓の再生能力を活用するための戦略が提案されている。右肝を一時的に塞栓することで、左肝の再生を促進する方法。 - 手術の選択肢: 開腹手術と低侵襲手術(内視鏡手術やロボット手術)の選択が重要。患者の状態を考慮し、最適な手法を選択することが求められる。 --- 手術後のフォローアップ - 手術後には病院全体の「総合力」が重要となり、患者のケアやリハビリテーションが求められる。 --- 外科医のスキル - 手先の器用さよりも思考過程: 外科医は手術中に適切な判断を下す能力が重要であり、器用さだけではなく、思考過程が成功に導く。 - 手術の「手順」: 血管をどのタイミングで切るかという判断が、手術の成否に大きく影響する。 --- 先進技術の進展 - ロボット手術: 最新のロボット技術は、より精密な手術を可能にし、外科医の負担を軽減する。 - AI予測システム: 手術の「勝算」を予測するためのAI技術が注目されており、今後の外科手術における役割が期待されている。

Posted byブクログ

2025/02/07

よく考えたら手術のイメージって、ドラマでしかないなーと思っていたので、よい意味でいろいろ裏切ってくれた本。 そもそも手術は最強カード、そもそもリスクがあるので十分な勝ち目がないといけないという記述にも納得。大目的は患者がより良くなることだから。

Posted byブクログ

2025/01/26

つい最近ロボット支援下の手術(いわゆるダ・ヴィンチ手術)を受けたこともあって、非常に面白く読んだ。 著者は「手術のみが①治療ターゲットに直接到達できる(直達性)②病変を丸ごと取り除ける(根治性) この2つの点にこそ「メスの輝き」があると考えます」(p.19)と述べ、以下、第1章...

つい最近ロボット支援下の手術(いわゆるダ・ヴィンチ手術)を受けたこともあって、非常に面白く読んだ。 著者は「手術のみが①治療ターゲットに直接到達できる(直達性)②病変を丸ごと取り除ける(根治性) この2つの点にこそ「メスの輝き」があると考えます」(p.19)と述べ、以下、第1章「戦略・戦術編」第2章「武器編」、第3章「技術編その1 基本テクニック」、第4章「技術編その2 応用テクニック」、第5章「実践編」と続く。 ほぼ全ページに図や写真が入っているので、専門的な内容もすいすい頭に入ってくるし、QRコードで実際の縫合のテクニックなどを見られるのも良い(とにかく外科医の縫う技術はすごい。かなりの訓練が必要なんだろう)。 これから手術を受ける人、受けた人、あるいは医者を目指す人にもオススメ。 【追記】個人的には先日のダ・ヴィンチ手術が通算4回目の手術。ほかは骨折の手術、内耳窓閉鎖術と修理系の手術が2つ。そして脳下垂体腺腫切除という病巣切除型の手術であった。本書にそういう分類があるわけではないが。

Posted byブクログ