チーヴァー短篇選集 の商品レビュー
アメリカの短編小説の名手のアンソロジー。東部に住む中流階級の日常を描く。しかし、どうも私には合わなかった。
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新聞の書評欄で知り読んでみた。1950年代あたりに活躍したサリンジャーなどと並びに称される都会派の作家らしい。原書の「the stories of John Cheever」はピュリッツァー賞を受賞しているので内容は折り紙つきといったところか? どれも佳作揃いだった。アメリカの文...
新聞の書評欄で知り読んでみた。1950年代あたりに活躍したサリンジャーなどと並びに称される都会派の作家らしい。原書の「the stories of John Cheever」はピュリッツァー賞を受賞しているので内容は折り紙つきといったところか? どれも佳作揃いだった。アメリカの文化は映画や音楽あるいは政治を見るかぎり能天気な文化である。明るく、積極的で未来志向である。その中にあって文学は比較的暗い部分に焦点をあてることが多い。 この作品はニューヨークやアメリカ東部を舞台とする中産階級の生活を扱っている。そしてこの本で扱われる暗い部分は総じて経済的な面ではなく(基本的に経済的には困っていない)、精神的な面である。 なんらかの理由により能天気が維持できなくなるという、日常に突然出現するブラックホールのよな事柄を扱っている。どの作品を読みやすくほぼ1日で読み切った。 他の作品も読んでみたい。 ちくま文庫版は最近の出版だが元は1990年代に訳されたもの。さすが川本三郎氏いい作品を選んでいる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
アメリカのイメージってめちゃくちゃ陽の雰囲気なんだけど、ここで描かれるアメリカ市民たちはこれでもかってくらいに負の感情に囚われていて、どんよりした空気感の作品がひたすら続くので、一話読み終えるたびにこちらの生命力が吸い取られる感じで、読み終わるまでにすごい時間がかかってしまいました。 以下特に印象に残った作品 「さよなら、弟」 他の家族と全然性格が違う変わり者の弟を受け入れられない話。アメリカってもっと個を尊重するイメージだったけど、異質なものを無理やり同化させようとする感じが意外だった。 「小さなスキー場で」 ラストがとにかく重い 「離婚の季節」 近所の夫妻の夫が妻にアプローチするのを非難すればするほど2人の距離が縮まっていく感じが怖い。 「兄と飾り箪笥」 兄を悪い見本に古いものへの執着から解き放たれるラストが良かった。 「故郷をなくした女」 スキャンダルによってアメリカに住めなくなり、故郷を捨てアメリカ人と距離を置いて生きる女性が、心の奥底では故郷を捨てきれていなくて、結局苦しい思いをする話。主人公が一回帰国した時に歌を聴いてしまうところに作者の意地悪さを感じる。 「父との再会」 母と離婚した父と久々に再会し、デリカシーのない言動をひたすら繰り返す姿を見せつけられるお話。ラストの1行に、そうするのが一番と納得。
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