透析を止めた日 の商品レビュー
肝臓と腎臓に疾患を持つ夫の終末期における自身と医療の関わりから始まる話。夫が亡くなってからも取材を重ね終末期の透析とはを問うている。 夫の闘病の時に医療者との縁がなかったと後に記している。医療者は患者家族に寄り添い適切な情報提供をし患者と家族が決定していくのを助け、納得する人生...
肝臓と腎臓に疾患を持つ夫の終末期における自身と医療の関わりから始まる話。夫が亡くなってからも取材を重ね終末期の透析とはを問うている。 夫の闘病の時に医療者との縁がなかったと後に記している。医療者は患者家族に寄り添い適切な情報提供をし患者と家族が決定していくのを助け、納得する人生を送れるように支えることだ。患者家族のため研究をし新しいこと(病院を立ち上げる、腹膜透析に挑戦する)に挑戦し続ける業界にもあたまがさがる。 日本の医療システムが遅れている、とは、そういう立場にならないと分からなかっただろう。この本を読んで現状を知ることができたし、現状に満足せず常に新しい視点で物事をみないとと自身を振り返るきっかけとなった。 どう生きるか、どう死ぬか、医療のあり方に問題提起をしているとともに、人ごとにせず自分事として考えたい。
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https://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/iwjs0027opc/BB04059212
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ものすごく読みごたえがあった。 フィクションではない人生が、二人の人生が淡々と書かれていて、こんな悲しみのなか、悲しみのあとにさらに追究して社会に向けて提起する、なんてわたしにはとてもできないと思う。 こんな言葉では軽くなってしまいそうだけれど、知れてよかったと思う。 同時に、ど...
ものすごく読みごたえがあった。 フィクションではない人生が、二人の人生が淡々と書かれていて、こんな悲しみのなか、悲しみのあとにさらに追究して社会に向けて提起する、なんてわたしにはとてもできないと思う。 こんな言葉では軽くなってしまいそうだけれど、知れてよかったと思う。 同時に、どうにか、どうにか少しでも医療の現場が変わっていって欲しいと思った。 最後、病気そのもの以上にそれが元で治らない皮膚の痛みになにより苦しんだ、というのが亡くなった父と同様で、知識としても感情としても自分に刻まれました。
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読書会で紹介を受けた本。 Audibleで聴き、第1部の最後の部分は本屋で立ち読みした。 続きは後で記述する。
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重厚な読書体験だった。 透析を強いられつつも、自分の信念を貫き通した尊敬すべき人物を、共に戦った妻の立場から描いた人生記録。 書き方によっては薄っぺらい告発の書になりかねないと感じたが、ノンフィクッション作家としての実力が遺憾なく発揮されており、素晴らしい作品に仕上がっていた...
重厚な読書体験だった。 透析を強いられつつも、自分の信念を貫き通した尊敬すべき人物を、共に戦った妻の立場から描いた人生記録。 書き方によっては薄っぺらい告発の書になりかねないと感じたが、ノンフィクッション作家としての実力が遺憾なく発揮されており、素晴らしい作品に仕上がっていた。 自分も大病を患い、膵臓を失い、
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「透析を止めた日」を通し、透析に「終わり」があること、そしてその最期の凄絶さを初めて知りました。腹膜透析などの選択肢についても。 私の父も透析を受けています。食事制限中より元気な父の姿に安堵していましたが、本人の望む終わり方を問う重要性を痛感しています。「どう死ぬか」は「どう生...
「透析を止めた日」を通し、透析に「終わり」があること、そしてその最期の凄絶さを初めて知りました。腹膜透析などの選択肢についても。 私の父も透析を受けています。食事制限中より元気な父の姿に安堵していましたが、本人の望む終わり方を問う重要性を痛感しています。「どう死ぬか」は「どう生きるか」そのものです。 また、医療従事者として、「情報格差」を猛省しました。私は患者様と、治療の選択肢や疾患について十分に共有しているだろうか。患者様と真摯に向き合う覚悟を新たにしています。
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読んでて何度も胸が苦しくなった。 知らない苦しみが、こんなに尊厳に関わる苦しみがあるということが、苦しい。 死に直結しているわけではないけど、指定難病を抱える人を数人知っている。通院に時間をとられ、薬の副作用に苦しみ、医療制度の変更に振り回されて、本人もそれを支える人も本当に大...
読んでて何度も胸が苦しくなった。 知らない苦しみが、こんなに尊厳に関わる苦しみがあるということが、苦しい。 死に直結しているわけではないけど、指定難病を抱える人を数人知っている。通院に時間をとられ、薬の副作用に苦しみ、医療制度の変更に振り回されて、本人もそれを支える人も本当に大変だと思う。 患者も、医療に関わる人たちも、どちらも辛くないWin-Winのシステムがいつか実現することを願う。
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体質なのか、生活習慣のせいか。腎臓の機能の低下で血中に老廃物が蓄積する。血液交換のため、週3回通院し1回4時間の透析を受ける。制約される生活時間。それでも、価値ある仕事がしたい。体を張っての番組作り。長くはなかった命。寄り添い、ケアをしたパートナーとしての著者。腎移植のドナーを名...
体質なのか、生活習慣のせいか。腎臓の機能の低下で血中に老廃物が蓄積する。血液交換のため、週3回通院し1回4時間の透析を受ける。制約される生活時間。それでも、価値ある仕事がしたい。体を張っての番組作り。長くはなかった命。寄り添い、ケアをしたパートナーとしての著者。腎移植のドナーを名乗り出るが叶わず。末期の苦しみ。1日でも生きながらえて欲しいという願い。介護の体験から医療問題に踏み込む。…がん患者しか受けられない緩和ケア。普及していない腹膜透析という選択。生き方と死にざまに制度の課題。重い問いを突き付ける。
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10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断せざるを得なかった夫を看取った著者による医療ノンフィクション。第一部は夫との闘病生活を描いた記録。第二部はその後著者が取材した透析業界の現状、腹膜透析とその選択肢によるQOLの向上、より良い治療のために努力する医師や...
10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断せざるを得なかった夫を看取った著者による医療ノンフィクション。第一部は夫との闘病生活を描いた記録。第二部はその後著者が取材した透析業界の現状、腹膜透析とその選択肢によるQOLの向上、より良い治療のために努力する医師や看護師、介護業界の人々などを描いた内容。 透析については全く知識はなかったが、年を取るにつれて自分にもその可能性はあり、血液透析の末期の苦痛や緩和ケアが保険適用されないこと、腹膜透析という可能性など参考になった。 前半の著者の夫との闘病生活については、大変さや苦痛などは十分伝わったが、一方で夫の体育会的な前時代的感覚やそれを是とする著者の感覚には違和感も感じた。 共にジャーナリストである著者夫妻が、本書の後半で取材した内容を闘病中に自身のために調査できなかったのはこうした性格が災いしたのかなとも思った。 本書自体は記録としても問題提起としても非常に良い本だと思うし、この本を契機に透析治療の問題点も改善に向かってほしいと思う。 【目次】 序章 《第一部》 第1章 長期透析患者の苦悩 第2章 腎臓移植という希望 第3章 移植腎の「実力」 第4章 透析の限界 第5章 透析を止めた日 《第二部》 第6章 巨大医療ビジネス市場の現在地 第7章 透析患者と緩和ケア 第8章 腹膜透析という選択肢 第9章 納得して看取る 献体――あとがき 解説 南学正臣(日本腎臓学会理事長)
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【2026年35冊目】 腎不全で透析治療を行う夫と結婚した妻から見た、日本の透析を含む医療事情を書いたノンフィクション。第一部は壮絶な透析治療生活から最期の日までを、第二部で日本の透析治療の今を描いている。回復のための治療ではなく、死なないための治療である透析治療の闇に切り込み、...
【2026年35冊目】 腎不全で透析治療を行う夫と結婚した妻から見た、日本の透析を含む医療事情を書いたノンフィクション。第一部は壮絶な透析治療生活から最期の日までを、第二部で日本の透析治療の今を描いている。回復のための治療ではなく、死なないための治療である透析治療の闇に切り込み、光を照らし出した一作。 ノンフィクションはほとんど読まないので(理解できないから)本作は知人に半ば押し付けられるように勧められて手に取りました。が、大変読みやすかったです、「透析治療って言葉だけは聞いたことある」みたいな知識レベルでも十分理解できる内容として書かれていました。 生きるための透析治療の過酷さ。なんのためにこの治療をしているのか?緩和ケアを望もうとしても「ガン」にしか適用されないおかしな現実。医者との意思疎通の難しさ、最期まで悩み続けた看取りなど、第一部で鮮明な記録があるからこそ、第二部の日本の実情がすっと入ってきました。 もう、本当絶望しかないのだろうかと思ってましたが、治療方法のバリエーションで、少し光明が差した気がしました。どれくらい生きたかではなく、どう生きたか。それも最期まで人生は続くので、どう最期を迎えられるのか、本人も周りにとっても、それがいかに大切なことか。 本来医療は人間を死から遠ざけるものだと思っているのですが、点数(医療)稼ぎになっている面もあるという矛盾。そんな中でも志高く前に進もうとする医療関係者というか、人間がいることになんだかほっとしました。 ただ医療関係者を批判するのではなく、なぜ望んだ終末医療がなされないのか、その体制の問題にも触れていたところも良かったと思います。 勉強になりました。
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