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香君(4) の商品レビュー

4.4

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

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2024/12/17

☆4.5 第4巻(完結) 文庫本では4冊に及ぶ長編でしたが、遂に完結! 読み終えるのがもったいないくらい素晴らしい壮大な物語で、本当に素晴らしい作品でした! 作品の描写がとても綺麗で丁寧なので、アイシャやオリエをはじめとした登場人物が実際に動いている様子が頭の中に浮かんできて...

☆4.5 第4巻(完結) 文庫本では4冊に及ぶ長編でしたが、遂に完結! 読み終えるのがもったいないくらい素晴らしい壮大な物語で、本当に素晴らしい作品でした! 作品の描写がとても綺麗で丁寧なので、アイシャやオリエをはじめとした登場人物が実際に動いている様子が頭の中に浮かんできて、まるで映画や舞台を観ているような感覚で読ませて頂きました❁⃘*.゚ 普段あまりファンタジーは読まないのですが、上橋菜穂子さんの他の作品も気になるので、是非とも読んでみたいと思います(*´˘`*)

Posted byブクログ

2024/12/15

オリエが無事で、ハッピーエンドで良かった。 アイシャがとうとう香君に! アイシャらしく、活発な香君。やっぱりナウシカとかぶる。

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2024/12/22

読みおわって、いろいろ、なるほどでした。 なぜ香、匂いなのか、ずっと何か不思議だったのですが、後書きを読んでようやく、納得しました。 コロナ禍で、ずっとマスクしていた後に、マスクのいらない生活に戻ったとき、あらためて周囲の匂いに気がついたというのです。 見る、聞く、ということ...

読みおわって、いろいろ、なるほどでした。 なぜ香、匂いなのか、ずっと何か不思議だったのですが、後書きを読んでようやく、納得しました。 コロナ禍で、ずっとマスクしていた後に、マスクのいらない生活に戻ったとき、あらためて周囲の匂いに気がついたというのです。 見る、聞く、ということは取り上げられることも多く、見えないや聞こえないは、障害としての認定もあります。 対して臭覚は、好みがあるということくらいで、普段あまり考えません。 コロナの影響で匂いを感じなくなったという後遺症のある方も、そういえばありました。 今現在も、いらっしゃるのかもしれませんね。 匂いがわからないというのは、なってみないとその不自由さ、不安定さがわかりません。 この物語は、特別に人より匂いを強く感じるというアイシャが主人公です。 匂い、香りによって、世界が観えるというのは、どんな感じでしょう。 他の人の怒りや焦りまでもを感じとってしまうというのは、便利なようでいて、怖いことでもあると思います。 ましてや、そんなコトができるのはアイシャひとり。 アイシャは、オアレ稲の生産で生活が豊かになったことで、人々がオアレ稲に依存し過ぎて崩してしまったバランスを、なんとか良いところに戻そうとするのです。 そのために、自らの香りで世界を感じる力を使っていこうと、香君として生きていくことを選ぶのです。 人々は、オアレ稲が未知のバッタを呼びよせてしまう事に気づいても、まだ世界の向こう側のことだと、オアレ稲を焼くという対処ができない。 何を考えているんだろう、自分たちのところにも被害が及ぶのは目に見えているのに、と、読んでいてもハガミしたいような思いを感じます。 話し合いの場で、アイシャの説得に耳をかさない貴族や、優柔不断とも思える王の態度。 でも、現実の世界でも、同じ。。 環境問題でも、やらなければいけないことはわかっているはずなのに、各国の思惑で足並みをそろえるコトができない。 まず自分、家族、自分の村、地域、さらには自国が優先となるのは、ある程度仕方がないとわかっていても、こうやって突きつけられると、やりきれない思いがします。 作者の上橋菜穂子さんは、世界があまりに広大で、自分には見えていないものが多すぎることに、子どものころから気がついていたそうです。 自分が知らなかったコト、動物や植物、昆虫や気象、それらの細い糸のようなつながり、お互いに影響しあうコト、などなど、知れば知るほどワクワクします。 上橋さんのワクワクを引き出した本が、巻末に紹介されていました。 気になる題名の本が、たくさんありました。 上橋さんが、コレらの本から多くの興味、関心を掴みだして、文章として練りあげたものが、この物語なのだと思います。

Posted byブクログ

2024/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

終わってしまった。香君に切り替わったアイシャの瞬間、その時の言葉、姿がかっこよすぎる。とても良い共存の未来になったと思う。だけど、アイシャのその後の話を読みたいなあ。アイシャが誰かと恋に落ちるのかとか誰に支えられてるかを知りたい。あと神郷オアレマヅラとはどんな場所なのかもすごく気になるし。本当に異郷なのかなあ。

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2024/12/14

文字を読んでいるはずなのに、この世界の描写が浮かび上がってくる。香りの声が聞こえてくるような、没入感を味わいながら一気に読了。 久しぶりに読むファンタジーがこの作品でよかった。

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2024/12/13

1つの作品として凄く面白かった。最終巻としては物足りなさを感じました。個人的にはアイシャがオアレ稲を否定した王の孫であるところが話題に出たのにそれだけで終わってしまったことと、弟ミルチャとじぃやが全巻通してほんの数ページの出番。もう少し関わりや繋がりがあっても良かったのかなと思い...

1つの作品として凄く面白かった。最終巻としては物足りなさを感じました。個人的にはアイシャがオアレ稲を否定した王の孫であるところが話題に出たのにそれだけで終わってしまったことと、弟ミルチャとじぃやが全巻通してほんの数ページの出番。もう少し関わりや繋がりがあっても良かったのかなと思いました。あと異郷が異郷のまま分からなかったこと。私はもっと判明しても良かったと思いましたが、分からない状態というのも異郷であるから仕方ないにもなるのでしょうか。

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2024/12/13

ファンタジー小説として面白かっただけでなくとても勉強になった。政治、統治は神さまや誰かに頼るのでなく、地に足をつけて然るべきタイミングと長期戦略でなさないといけない。庶民の一人一人も同じで、教養を身につけ自分や家族を守らないといけない。そこには利己的になりすぎないことが共存共栄の...

ファンタジー小説として面白かっただけでなくとても勉強になった。政治、統治は神さまや誰かに頼るのでなく、地に足をつけて然るべきタイミングと長期戦略でなさないといけない。庶民の一人一人も同じで、教養を身につけ自分や家族を守らないといけない。そこには利己的になりすぎないことが共存共栄の上で大切なんだなー。

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2024/12/13

香君4巻目にして完結巻。 植物の声という、我々には感知し得ないモノを軸にここまで惹きつけられる長編を書くことができる作者に脱帽。 若干の展開の速さはありましたが、カタルシスも感じつつ、一気読みしました。 作者のこめたいメッセージも伝わり、完成度の高い小説だったなと思います。

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2024/12/10

予定調和的な終わり方ではあるが,ラストは盛り上げたかった訳ではなく,生命とは自然の一部であり,生命活動とは自然の営みの一瞬に過ぎないという強い主張を再度提示することのみを目的としている.読了後,高度に脳化した近代都市に住む我々は,果たして生命体として農耕民族だった昔と比べ幸せにな...

予定調和的な終わり方ではあるが,ラストは盛り上げたかった訳ではなく,生命とは自然の一部であり,生命活動とは自然の営みの一瞬に過ぎないという強い主張を再度提示することのみを目的としている.読了後,高度に脳化した近代都市に住む我々は,果たして生命体として農耕民族だった昔と比べ幸せになったのだろうか,とはたと考え込んでしまう.

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2024/12/09

繊細な香君の描写が良かった。 天災に見舞われ被害を被ったとき、確かに誰かに責任を取らせたいと思うのだろう。 現代の日本でも同じなのではないか。

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