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舞台には誰もいない の商品レビュー

3.7

22件のお客様レビュー

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2024/10/15

舞台女優「遠野茉莉子」がゲネプロの最中転落死した。事故か自殺か。演劇界でその名声を欲しいままにしてきた彼女の女優としての狂気。どんどん壊れていって怖かった。淡々と進みながら不気味でもあった。

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2024/10/13

自らの意思を無視されて育った少女は、自らの気持ちを抑える為に自然と演技をするように生きていた。 母親の死によって家族からの首木を逃れ、彼女は舞台女優となっていった。 舞台の役に合わせる才を持った遠野茉莉子の中身は空洞のようであり、その中身を埋める行動は舞台の役をリアルに体験する...

自らの意思を無視されて育った少女は、自らの気持ちを抑える為に自然と演技をするように生きていた。 母親の死によって家族からの首木を逃れ、彼女は舞台女優となっていった。 舞台の役に合わせる才を持った遠野茉莉子の中身は空洞のようであり、その中身を埋める行動は舞台の役をリアルに体験するものであった。 物語は幽霊となった遠野茉莉子が、自らの半生を舞台の役と絡ませ語るので、読者は徐々に遠野茉莉子の心情に近づいていく。 冒頭で語られる茉莉子の死亡原因を、死んだ茉莉子自身で解明させるので、破滅的な彼女の生き方を改めて考えさせられた。

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2024/10/14

なんか生きづらいなって思ってる人は読んでください!この本が答えかもしれません! 終始重い内容で、辛くなる部分や自分と重なる部分が多かったです。1度に読むには忍耐力と精神力と体力が必要です笑私は2週間くらいかけて少しづつ読み進めました。でも終盤は一気読みです。面白すぎる!! タイト...

なんか生きづらいなって思ってる人は読んでください!この本が答えかもしれません! 終始重い内容で、辛くなる部分や自分と重なる部分が多かったです。1度に読むには忍耐力と精神力と体力が必要です笑私は2週間くらいかけて少しづつ読み進めました。でも終盤は一気読みです。面白すぎる!! タイトルの意味と死の真相は凄く考えさせられました。 すごい作品に出会ってしまった!と久しぶりに思った作品です!オススメです! 作者さんの他の作品も読んでみようと思います。

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2024/11/03

あらすじからサスペンスだと思ったら全然違った。 あまり読まないジャンルだから感想難しい… 生きづらさを感じる憑依型舞台女優の短い人生をさらっと読まされてる感じ。 難しめの主人公で本当の名前も分からないから感情移入もできない。 毒親?ってほど彼女の両親に毒親さは感じられないし最後...

あらすじからサスペンスだと思ったら全然違った。 あまり読まないジャンルだから感想難しい… 生きづらさを感じる憑依型舞台女優の短い人生をさらっと読まされてる感じ。 難しめの主人公で本当の名前も分からないから感情移入もできない。 毒親?ってほど彼女の両親に毒親さは感じられないし最後まで母親に取り憑かれてる彼女が理解できなかった。あ、そういえば父親は??

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2024/10/09

感想が難しい作品だな〜 これの前に読んだ『さくらのまち』も「自分の生を演じる女性」というのが出てきて、時たまある不思議な連鎖になんだかソワソワしてしまう 辿り着いた結末はぜんぜん違うんだけど 女性とは演じる生き物なのだろうか? いや、性別とか関係ないかも そもそも本当の...

感想が難しい作品だな〜 これの前に読んだ『さくらのまち』も「自分の生を演じる女性」というのが出てきて、時たまある不思議な連鎖になんだかソワソワしてしまう 辿り着いた結末はぜんぜん違うんだけど 女性とは演じる生き物なのだろうか? いや、性別とか関係ないかも そもそも本当の自分て誰? 誰?って問いかけはおかしいのか? うーん、何か違う気がするんよなー 何か違うと思わせたいのかな?と思ってしまう 他者との関係とか距離感みたいなのと上手く歩調を合わせること それがとても大切なことだと思われてるけど それって結構すり減っちゃうよね でもそこから逃れる方法ってあるのかな あなたはどう思う? そんな「問いかけ」の物語と感じました

Posted byブクログ

2024/10/09

全然乗れなかった。 風俗の描き方とか、かなり画一的だし、そもそも色んな事柄の原因が親との関係にあるような描き方も好きじゃない。 舞台には誰もいないし、それを見る観客も置き去りにされたような作品だった。

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2024/10/08

★5 きっと茉莉子の舞台を見たくなる… 膨らむ怒りと哀しみに震えが止まらない #舞台には誰もいない ■あらすじ 東京の劇場、本番直前のリハーサルの出来事。主役の茉莉子が舞台装置の奈落に落ちて亡くなってしまった。もともと田舎で暮らし演劇未経験だった彼女、劇作家の名倉によってスター...

★5 きっと茉莉子の舞台を見たくなる… 膨らむ怒りと哀しみに震えが止まらない #舞台には誰もいない ■あらすじ 東京の劇場、本番直前のリハーサルの出来事。主役の茉莉子が舞台装置の奈落に落ちて亡くなってしまった。もともと田舎で暮らし演劇未経験だった彼女、劇作家の名倉によってスターして輝き、いまや誰もが注目する俳優となっていたのだ。後日、舞台の関係者が再度劇場に集まって彼女について語りだす。彼女はなぜ亡くなってしまったのか… ■きっと読みたくなるレビュー ★5 茉莉子の舞台を見たい… エネルギッシュで、まるで本物の舞台を見ているかのよう。怒りと悲しみ、そして叫び声が本から聞こえてくるんですよね、それほど迫力に満ちている作品です。 本作は舞台役者や劇作家など、お芝居を志す人々を描いていく。なかなか生計を成り立つような職業ではありません。しかしここに描かれた登場人物は、ひた向きに高品質な演劇を作ろうとしている。 きっとそこには好きというだけの想いではなく、血肉を絞り出すことによって作品を生み出していくんでしょう。平々凡々と暮らしている私には、到底考えられない情熱が向けられていることに、正直ちょっとショックでしたね。 その中でも際たる人は主人公の茉莉子。誰かを演じるというでしか生きられない女性、なぜそんなことになったのか。少女のころから女優として名声をはせるまでをひとつひとつ丁寧に描かれていく。 女優として売れる売れないとかそういう次元ではありません。自分自身がないからこそ役を演じるしかなく、演じることで自分の居場所が明確になっていく。そこにはどんな想いや苦しみがあったのか… 魂の叫びが綿密に語れていくのです。 そして本作は「怒り」が重要なテーマになっています。誰よりもいい芝居を求める闘争心、怒りの芝居を学んでいく過程、母親の女性クラスタへの価値観など、様々な場面で怒りが物語の中心に描かれる。 特に女性からみた生きづらさが凝縮して描かれていて、もはや憎しみともいえる衝動が作品全体からしみ出している。苦しみから生み出された負のパワー、これを絶頂と感じるのか、それともドン底と感じるのか… 自分が何者か分からずに生きている、自分の価値が分からない、自分らしく生きられない。経済的に恵まれない若者や虐げられた女性たちは、どこに怒りを吐き出し、アイデンティティを見出せばいいんでしょうか。 これから未来に向かって歩いていく人たちを応援したくなるお話でした。 ■夢を叶えるために頑張っている人たちへ 役者や音楽の世界は華やかで、誰しもがうらやむ世界。しかしその背後では、夢を追いかけるという美しいものではありません。もはや身体を切り売る思いで取り組んでいるいる人も多いんでしょう。 夢を追う彼らに言いたいこと、みんな幸せになってほしい。 いつか成功して幸せになるではなく、いま幸せになって、それが継続するように生きてほしい。夢をあきらめろと言っているわけではなく、ただ長い人生の視点で見ると、夢を叶えることと幸せになることは別であることを分かっててほしいです。

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2024/10/08

読んでいて、理解のできない人種だったので気分が塞ぐ一方だった。 なんというか救いのない本だった。 役者ってここまでしないといけないの?となんて身勝手なと思っていたのにラストで、そーゆーことかと腑に落ちた。 岩井さん上手いなぁ。

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2024/10/07

母親の死によって抑圧から解放され高校卒業を機に上京した少女。いつだって自分を演じて生きてきた彼女はメソッド演技支持者の劇作家・名倉に出会い、女優【遠野茉莉子】として舞台に立つようになる。私生活から自分を追い込み役作りに生かすためには何でもする茉莉子。演劇が全てだった彼女はゲネプロ...

母親の死によって抑圧から解放され高校卒業を機に上京した少女。いつだって自分を演じて生きてきた彼女はメソッド演技支持者の劇作家・名倉に出会い、女優【遠野茉莉子】として舞台に立つようになる。私生活から自分を追い込み役作りに生かすためには何でもする茉莉子。演劇が全てだった彼女はゲネプロの最中に命を落とす。彼女の死の真相を知る為に半生を振り返るのだが、役作りの為にそこまでするかと何度も理解の範疇を超えてきて目眩がしてきた。これほどの演技を生で見る舞台は想像するだけで酔いそうだ。

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2024/10/06

 演じることでしか生きられず、自分を追い込み演劇に全てを捧げた女優・遠野茉莉子を主人公とする舞台小説です。岩井圭也さんは、本作でも妄執に囚われたような人物を描くのがとてもお上手ですね。  演劇のように幕間を挟みながら、序幕・第一幕〜第四幕・終幕という構成になっています。  驚く...

 演じることでしか生きられず、自分を追い込み演劇に全てを捧げた女優・遠野茉莉子を主人公とする舞台小説です。岩井圭也さんは、本作でも妄執に囚われたような人物を描くのがとてもお上手ですね。  演劇のように幕間を挟みながら、序幕・第一幕〜第四幕・終幕という構成になっています。  驚くべきことに、序幕から亡くなった遠野茉莉子が語り部になっており、自分の死因が事故か自殺か推測する周囲の者たちを俯瞰し眺めているのです。これが各幕間で継続されます。  そして第一幕〜第四幕が本編に当たり、遠野茉莉子の半生を辿っていく形となっています。  演技することへ病的なまでの執着心をもつ彼女の実像が、徐々に浮き彫りになるに連れ、人の多面的要素、他との関わり方などがえぐるように刺さってきます。茉莉子の危うさが次第に読み手に浸潤し、自分事のように考えさせられます。  素の自分を晒せず、小さな嘘や振る舞いの経験などは、多少は誰にでもあるでしょう。ある意味お互い様で、どこかで線引きや妥協して生きてます。  「本当の私」なんか、誰にも判らないどころか、自分でも判ってないかも‥。人の内面は、複雑だから難しいし面倒臭いですが、逆に、だからこそ面白いんですよね。でなきゃ、物語の存在意義なんてあり得ないでしょうから‥。なーんてことを考えてしまう作品でした。  表紙のカバー写真は、演劇・デザイン・写真が融合し、小説の世界観と見事にマッチし秀逸です。  一人芝居をモチーフに、同一人物がもつ様々な側面や表情を反映させた即興劇やコラージュの要素から成る作品は、かなり意味深な気がしました。  演じるいろいろな茉莉子、観ている茉莉子とその他大勢‥。一番スポットを浴びているのは、素の死んだ茉莉子?

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