ショートケーキ。 の商品レビュー
ケーキを作る仕事をしている人間としては、救われる本でした。言ってしまえば「嗜好品、娯楽」であるケーキ。「無くても生きていけるもの」。 それがこの本では「あると救われるもの」として扱われていて嬉しかったです。 『ホール』 両親の離婚、一人っ子につきホールケーキを買うことがなくなっ...
ケーキを作る仕事をしている人間としては、救われる本でした。言ってしまえば「嗜好品、娯楽」であるケーキ。「無くても生きていけるもの」。 それがこの本では「あると救われるもの」として扱われていて嬉しかったです。 『ホール』 両親の離婚、一人っ子につきホールケーキを買うことがなくなってしまった女の子2人の物語。 境遇が同じ2人は「失われたホールケーキの会」を発足。嫌なことがあると2人でホールケーキを食べる。 父との面会を続け、20歳になる時、父から「大切な話がある」。いつもと違う特別感のあるお店、「何でも食べろよ」の言葉。もしかして、もう面会も養育費もなくなる?それが嬉しいのか嫌なのか分からない、助けて、ホールケーキ 『ショートケーキ』 俺のバイト先の店には、時々「天使」が来る。売れ残ってしまいがちな予約なしのホールケーキを買っていってくれる、店側から見たら廃棄を無くしてくれる天使たち。中でも常連の天使の女の子2人組はよく覚えてる。 俺の家は最近どんよりしている。いつも元気な姉の顔色が悪い。病院に行っても、薬も貰わず帰ってくる。 姉ちゃんも、あの天使たちのように、大好きな甘いものを、苺のショートケーキを食べて元気になってくれれば良いのに。 『追いイチゴ』 『ままならない』 『騎士と狩人』
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【「和菓子のアン」の著者による胸に光がともる物語】悩んだり立ち止まったり鬱屈を抱えたりする日常に、一筋の光を見せてくれる甘いもの。ショートケーキを巡る優しく温かな5編の物語。
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