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五つの季節に探偵は の商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

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2025/12/05

飄々としている主人公が良かった オーディブルで聴いた時の温度感もすごく良かった 適温の水、水を差すという表現も好きだった

Posted byブクログ

2025/10/03

五つの短編のうち、『スケーターズ・ワルツ』が、日本推理作家協会賞(短編部門) 初読みの作家さん。 『彼女が探偵でなければ』という短編集の前編ということで読む。 とても読みやすい文章でさらさらっと読み終えた。 主人公のみどりは、高校生の時、あるきっかけから人間の裏側を暴く興奮に...

五つの短編のうち、『スケーターズ・ワルツ』が、日本推理作家協会賞(短編部門) 初読みの作家さん。 『彼女が探偵でなければ』という短編集の前編ということで読む。 とても読みやすい文章でさらさらっと読み終えた。 主人公のみどりは、高校生の時、あるきっかけから人間の裏側を暴く興奮にのめり込んでいき、京都大学卒業後、探偵業につくことになったのだが、誰かを傷つけることになっても、謎を解かずにはいられないという性癖を持つ。そこには思いやりなどない。 みどりは好きになれないが、次作も読んでみたいと思わせられた。はたして、年齢を重ねて、みどりに人間味が出てくるのだろうか。 『龍の残り香』という短編は、香道についてのものだが、私は前に香道体験をしたことがある。詳しいことはすっかり忘れてしまったのだが、いくつかの香りを嗅いで(聞く、というらしい)当てるのだが、かすかな香りなど覚えていられない。私にはとても難易度が高いお稽古ごとだった。

Posted byブクログ

2025/10/03

女性探偵もの。単に事件を重ねていく連作ものかと思ったら、五つの短編は2002年から2018年まで16年にわたり、主人公のみどりも高校生から、やがて子どものいる大人になっている。この小説で面白いのは、みどりの仄暗い性癖。ふだん他人には見せない、対象者の心の奥や裏の表情を垣間見ること...

女性探偵もの。単に事件を重ねていく連作ものかと思ったら、五つの短編は2002年から2018年まで16年にわたり、主人公のみどりも高校生から、やがて子どものいる大人になっている。この小説で面白いのは、みどりの仄暗い性癖。ふだん他人には見せない、対象者の心の奥や裏の表情を垣間見ることをやめられず、そのお陰で友人を無くし、信頼関係を壊すこともしばしば。そんな性格は探偵業が天職なんだろうな。物語も殺人のような派手な事件はなく、いじめ、窃盗、ストーカーなど心の闇をテーマにしたものが多かった。謎はそこまで複雑ではないので、ミステリを読み慣れた人なら、だいたい解けるんじゃないだろうか。ともあれ、共感とかないわりに面白かったし、ちょっと不思議な読後感だった。

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2025/08/25

『龍の残り香』作者の香道についての堅実な下調べや取材が物語の厚みにつながっている気がした。『スケーターズ・ワルツ』も同じく。 『解錠の音が』高校生、大学生を経て大人になっても丸くなるわけではなくより刺激的な真相を求めている榊原みどりを見た。好奇心の獣。

Posted byブクログ

2025/07/15

謎を解くたびに、わたしは誰かに迷惑をかける。隠されているものを暴きたいーわたしの<熱中>は、多くの人を幸せにする音楽などとは違い、常に誰かを傷つける危険性を孕んでいる。 ...

謎を解くたびに、わたしは誰かに迷惑をかける。隠されているものを暴きたいーわたしの<熱中>は、多くの人を幸せにする音楽などとは違い、常に誰かを傷つける危険性を孕んでいる。 (p.225) 探偵の父をもつ高校2年生の榊原みどりは、あるとき同級生から、生徒に人気の男性教師の秘密を探るよう依頼される。教師を独自に尾行するうち、真相に気付いたみどりは自身の探偵としての才能とある"性質"に気づかされる。 面白かった! ミステリーではたいてい、"探偵"は謎を解いたことで周囲からヒーローのように扱われて称賛される。でも、"探偵"が辿り着いた真相は、登場人物のある一部にとっては知りたくなかった事実、隠れたままでいてほしかった事実かもしれない。 この小説は、そうした感謝されない探偵を描いた点でとても面白かった。

Posted byブクログ

2025/05/25

高校生から大人になって出産後に仕事を再開する、探偵人生の物語という形式の連作ミステリー。設定自体どうということもないし、成長したからこその事件解決能力が上がっていくようでもない。そういう意味では物足りないこともないではないが、主人公の根本的なところは変わらないというのが話の根幹で...

高校生から大人になって出産後に仕事を再開する、探偵人生の物語という形式の連作ミステリー。設定自体どうということもないし、成長したからこその事件解決能力が上がっていくようでもない。そういう意味では物足りないこともないではないが、主人公の根本的なところは変わらないというのが話の根幹でもあるから、じっくりとこの探偵と付き合っていくための連作というところ。 それぞれの話は面白くできているし、どんでん返しもあったりするので十分楽しめた。どうということのない高校生、自分を常温水に例えるくらいの無味無臭かもしれないが、どうしてどうして色々なところでいい味を出している。最初の話が高校生時代の探偵業に入っていくところである意味一番驚かされたが、そこからはもう少し紆余曲折が起きないかなとは思った。 推理作家協会賞受賞作はクラシック音楽にまつわる話だったが、音楽ファンの自分にしてもちょっと音楽に寄りすぎかなと思った。作者は結構研究したのかあるいは元々音楽マニアだったのか。

Posted byブクログ

2025/05/11

「人間の本性」に魅入られた主人公の高校生〜30代までが描かれている。 特に夢中になれるものがなかった主人公が、高校のクラスメイトから依頼を受けて探偵事をしたことで、人間の持つ本性や裏側、それを暴いた時に現れる表情に魅入られて探偵業にのめり込む。 自分の欲望のために、依頼人から...

「人間の本性」に魅入られた主人公の高校生〜30代までが描かれている。 特に夢中になれるものがなかった主人公が、高校のクラスメイトから依頼を受けて探偵事をしたことで、人間の持つ本性や裏側、それを暴いた時に現れる表情に魅入られて探偵業にのめり込む。 自分の欲望のために、依頼人から望まれていない真相解明をしてしまうことで失ったものがあっただろうけど、お構いなしに真相追究してしまう。 龍涎香の話が特にその傾向が強かった。 探偵としては優秀だろう。が、友人としてはそばにいて欲しくない人物ではある。

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2025/03/19

主人公の探偵としての初めての仕事から、16年後までの仕事についての短編集。 "誰を傷つけることになっても謎を解かずにはいられない探偵"(裏表紙あらすじより)という記載の通り、その辺りでやめた方が、というところから突っ走る主人公の姿に、やりすぎだよーと思いつつ...

主人公の探偵としての初めての仕事から、16年後までの仕事についての短編集。 "誰を傷つけることになっても謎を解かずにはいられない探偵"(裏表紙あらすじより)という記載の通り、その辺りでやめた方が、というところから突っ走る主人公の姿に、やりすぎだよーと思いつつ、読まずにはいられない。 知らない文化について(香道やクラシックや建設)の話もあり、楽しめる要素たくさん。 続編もでているので、読むのが楽しみ。

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2025/03/14

あたりまえだけれど、日本の季節は4つ。 そしてこの本は5つの季節の出来事が綴られている短編。 そして1話目から5話目までの年月が16年。干支もとっくに1周しているほど長い期間の、ひとりの探偵の物語。 ものすごい推理力があってどんどん事件を解決していって…という探偵ではなく、実際の...

あたりまえだけれど、日本の季節は4つ。 そしてこの本は5つの季節の出来事が綴られている短編。 そして1話目から5話目までの年月が16年。干支もとっくに1周しているほど長い期間の、ひとりの探偵の物語。 ものすごい推理力があってどんどん事件を解決していって…という探偵ではなく、実際の興信所とかで働いてる方の中にはこういう人っているんだろうなぁ、っていう感じ。 いわゆる探偵ものとはまた違った面白さがありました。

Posted byブクログ

2025/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

父が探偵事務所を営む高校2年生の榊原みどりは同級生に英語教師について調べてほしいと依頼され…『イミテーション・ガールズ』。 大学3年生になったみどりは、大学の友人に盗まれた龍涎香を取り戻してほしいと依頼され…『龍の残り香』。 父の探偵事務所に就職したみどり。元警察官の奥野とバディを組んで、元交際相手にストーカーされているという男性の依頼を受ける…『解錠の音が』。 社会人5年目のみどりは休暇を取ることにした。軽井沢のレストランでピアノを弾いていた女性からある指揮者と恋人の話を聞く…『スケーターズ・ワルツ』。 須見要は2年目の新米探偵。女性探偵課の課長・森田みどりと組んで、リベンジポルノを受けたという女性の依頼を担当することに…『ゴーストの雫』。 1人の女性探偵の16年間、高校生から働く母親になるまでの間に探偵として出会った5本の物語で描いた作品。面白かった。 『解錠の音が』が一番結末を予想できない感じでよかった。先が読めないミステリー小説を読んでいる感覚。 印象的だったのは『龍の残り香』。人間が隠している本性を暴いてしまいたい、というみどり。そのみどりの苦い思い出。みどりのこういうところは普通の人にもどこかしらありそうではあるけれど、他の人より強いからこそ探偵(いわゆる小説に出てくるような探偵ではなく現実にいる探偵)に向いているのかもしれない。

Posted byブクログ