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十字路の探偵 の商品レビュー

3.8

19件のお客様レビュー

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2024/11/24

探偵の話だが著者ならではの穏やかで静かな世界は健在。 登場人物や建物が実在しているのかどうかも分からなくなるくらいふわふわした不思議な感覚。 章ごとにキーワードの解説から始まるのが新鮮。 期待が膨らむ。 ニワトリが先か卵が先か。 なるほど。

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2024/11/13

この秋に、この本の作者の吉田篤弘さんの本を読みはじめるきっかけになった本。ようやく図書館での順番が来て、読むことができました。彼らしいスパイスの効いた探偵小説で、とても楽しく読みました。読み足りないから、ほかの物語にも手を出します。

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2024/11/06

「希望の塔」がある〈塔の下〉の街。街の佇まいやお店、住民が静かに暮らしている、ああ、吉田篤弘さんの世界です。除夜という探偵が、名探偵に倦んで普通の市民になろうとします。が、連続不審死を遂げた遺体にアルファベットの一文字が刻印されている、という事件に関わり…という流れなので、ミステ...

「希望の塔」がある〈塔の下〉の街。街の佇まいやお店、住民が静かに暮らしている、ああ、吉田篤弘さんの世界です。除夜という探偵が、名探偵に倦んで普通の市民になろうとします。が、連続不審死を遂げた遺体にアルファベットの一文字が刻印されている、という事件に関わり…という流れなので、ミステリだと言える作品であるのは間違いありません。が、この世界観は、ミステリとしては心地良すぎる…。

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2024/11/06

月とコーヒーで感じたような驚きというか感想は、この本を含めたそれからの3冊を読んでも感じられないのだけれど、この本は、最初のシーンを思い出したら、最後のシーンでつまりは恋愛小説だったのかということが繋がって、もう一つのテーマの探偵としての事件解決の部分には、全くの意味不明感が漂っ...

月とコーヒーで感じたような驚きというか感想は、この本を含めたそれからの3冊を読んでも感じられないのだけれど、この本は、最初のシーンを思い出したら、最後のシーンでつまりは恋愛小説だったのかということが繋がって、もう一つのテーマの探偵としての事件解決の部分には、全くの意味不明感が漂ってしまって、面白くなかったで終わりそうだったこの本が、最後に少し、「希望」が感じられたように思う。

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2024/11/11

吉田作品の中では、「月とコーヒー」の世界観が堪らなく好きだ。 物語の一部分を切り取ったような、余韻すら漂わせずにぶつ切りにされた世界の切り取り方。 読み手を優しく突き放してる感じで、めちゃくちゃドM体質の本好きには刺さりまくったのだ。 読み終えるのが惜しくて、眠る前に一章だけ読...

吉田作品の中では、「月とコーヒー」の世界観が堪らなく好きだ。 物語の一部分を切り取ったような、余韻すら漂わせずにぶつ切りにされた世界の切り取り方。 読み手を優しく突き放してる感じで、めちゃくちゃドM体質の本好きには刺さりまくったのだ。 読み終えるのが惜しくて、眠る前に一章だけ読んでは、次の章はまた明日のお楽しみ、とニンマリしながら眠りに就いたあの日々。 最高に幸せな没入体験だった。雨が降って、少し肌寒い夜だと尚更。 そんなわけで、店頭の新刊コーナーに陳列されていると、何となく手に取るようになった作家。 吉田篤弘。 それに加えて、本作は推理小説好きな私にとってはそりゃ買わない訳にはいかないでしょうが、というようなタイトルと帯文。 「十字路の探偵」 「前代未聞の探偵小説」 買わない訳にはいかないでしょうが(大事なことなので2回言いました)。 〜ここから懺悔ターン〜〜 そんなこんなで、期待値上げまくった私が全て悪いんです。 読み物としては読み易いんですよ。著者の他作品でも感じた、仄暗い色彩とちょっとファンタジーな世界観がとても平易で優しくて読み心地いいんです。 でもね、探偵小説ではあるかもしれないけど、私の愛する推理小説ではなかったんですよね。 全ては期待しすぎた私が悪い。 私はこの「勝手に期待しまくって勝手に失望する勝手な読み手」現象を「ハリーポッター現象」って勝手に命名してるんですが、そんなことどうでもいいですね。すみません。 ※ハリーポッター現象…ハリーポッター一作目の刊行当時、下馬評が凄すぎて期待しまくった結果、いざ読んでみたら「そんなに言うほど面白くないんじゃね?」と捻くれたJKが勝手にがっかりした現象。2作目以降はめちゃくちゃ面白かった。ほんとに捻くれた読み手… 読書する時は、過度な期待は駄目、絶対。 超えてくることないから、そのハードル。 読書が趣味と言うなら、いつでも素直な気持ちで本に向き合いたい。 そう思わせられた45分でした。

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2024/11/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ふたつの道が十字に交わり、お互いの道を自由に行き来できる交差点「十字路」。 そのふたつの道が交差することで、より好ましい先行きがどこまでも続くように願うことを「希望」と云う。 吉田さんらしい言葉のこだわりや理屈に、思わずにんまりしてしまった。 吉田ワールドがたっぷり詰まった、ふんわり優しい物語。 相変わらず"夜"が似合う。なんたって主人公の名前も"除夜"だから。 「誰かが命を落とす前に、その事件の謎を解く」ことを信条としている除夜。やはり他の探偵とは一味違う。 物語は終わらない。たとえ読み尽くしてしまっても、自分たちの物語を作ればいい。 新たな始まりを予感できるラストに、物語の続きを期待してしまう。

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2024/10/25

図書館の本64 2冊目の吉田篤弘さん。 探偵ものだが、作品の雰囲気が落ち着いていてゆったり読める。 除夜とミサキの関係性も距離感がちょうどいい。 事件の謎について、ニワトリが先か卵が先か、の状態に謎が深まるが 真相が判明した際は伏線が回収されて納得。 一話分のページ数がちょ...

図書館の本64 2冊目の吉田篤弘さん。 探偵ものだが、作品の雰囲気が落ち着いていてゆったり読める。 除夜とミサキの関係性も距離感がちょうどいい。 事件の謎について、ニワトリが先か卵が先か、の状態に謎が深まるが 真相が判明した際は伏線が回収されて納得。 一話分のページ数がちょうどよく、読みやすい本だった。

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2024/10/16

しっとりと心地よく読みました。吉田篤弘の小説が好きなんですが、どうしてって聞かれるとうまく答えられない。ドキドキもしないし、ハラハラもしないし、感情の起伏も呼び起こさないんだけど、しっとりと心地よく読めちゃうんです。

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2024/09/29

そうか、ミステリーじゃなくて探偵(の)小説か。 探偵が主人公の物語と思えば良いんだな。 これから起きるであろう犯罪をどうやって防ぐか。 持ち前の柔らかな雰囲気はそのままに、少しの危険を添えてみた。 こういうテイストも好きだなあ。 この作家さんの血みどろ作品なんて想像できなかったけ...

そうか、ミステリーじゃなくて探偵(の)小説か。 探偵が主人公の物語と思えば良いんだな。 これから起きるであろう犯罪をどうやって防ぐか。 持ち前の柔らかな雰囲気はそのままに、少しの危険を添えてみた。 こういうテイストも好きだなあ。 この作家さんの血みどろ作品なんて想像できなかったけど、なるほどこういう感じでしたか!

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2024/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まさしく読み終えたくない本でした。 いつもとテイストが違い殺人事件も絡んでくる?そう思うと読み終えたくてももう進めない、読み進めてしまえば終わってしまうというジレンマを抱えながらの読書、大事な時間でした。 枕元において好き勝手にページをめくりその時々にしっくりすることばに浸りたくなる。 この本もそんな一冊です。

Posted byブクログ