銀河の図書室 の商品レビュー
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書店パトロールにて目に留まった一冊。 図書同好会に所属する高校生たちの青春小説。 作中作品に宮沢賢治さんの銀河鉄道の夜をはじめ、多くの作品がピックアップされていた。銀河鉄道の夜を精読していく過程が素敵だったし、中学生たちの語彙力や表現力にも感心した。 銀河鉄道の夜をもう一度読み返したくなった。昔、岩手県の宮沢賢治記念館に訪れた時のことを思い出し懐かしくなった。SL銀河にも乗り、プラネタリウムもみたなあ。 ムイムイ、本当の幸いは遠い、などのフレーズも印象的だった。人生の苦しい局面で何よりの支えになってくれるのは、友達であり、深いところで自分を理解してくれる仲間。青春だなあ。やはり、本は人に深みを与えるし、人生そのものを豊かにしてくれる。 この作品を通して、お気に入りの作家さんの作品を深く読んでいく楽しさもあるのだと改めて思った。 大変爽やかな小説だった。年齢問わずにおすすめしたい。
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この本を選んだきっかけ。表紙に惹かれたのと、宮沢賢治が大好きな先生からこの夏一番良かった!と言われたから。 銀河鉄道の夜を片手に読むのがオススメです。 同時並行で読むのもあり★ 星めぐりの歌が好きになった。 私もこの夏1番の本になりました。
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前作「図書室のはこぶね」から7年後くらいの野亜高校の話。 前作から引き続き出ている人もいるけど、前作を読んでなくても楽しめる。 深くて、色々考えさせられる。
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『図書室のはこぶね』の続編。 前作よりも、さらに面白く読めた。 ただ、宮沢賢治の著作がたくさん出てきて、未読のものもあったので、知っていたらもっと楽しく読めたかもと思いました。 とりあえず、出てきた宮沢賢治の本をすべて読みたい。
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大好きな名取さんの宮沢賢治にまつわる物語…最高の組み合わせに震えてしまいました。 今までにない現実の厳しさや人の悪意も織り交ぜられながら、でも人の善性や未来への希望が心地よくてやっぱり人への眼差しが優しくてあったかくてとても好きです。 彼らの次年度の一年間も見てみたい!と思いました。
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Amazonの紹介より 「ほんとうの幸い」って、何だろう? 瑞々しく、愛おしく、胸に響く傑作青春小説! 県立野亜高校の図書室で活動する「イーハトー部」は、宮沢賢治を研究する弱小同好会だ。部長だった風見先輩は、なぜ突然学校から消えてしまったのか。高校生たちは、賢治が残した言葉や詩、...
Amazonの紹介より 「ほんとうの幸い」って、何だろう? 瑞々しく、愛おしく、胸に響く傑作青春小説! 県立野亜高校の図書室で活動する「イーハトー部」は、宮沢賢治を研究する弱小同好会だ。部長だった風見先輩は、なぜ突然学校から消えてしまったのか。高校生たちは、賢治が残した言葉や詩、そして未完の傑作『銀河鉄道の夜』をひもときながら、先輩の謎を追い、やがてそれぞれの「ほんとう」と直面する。今を生きる高校生たちの青春と、宮沢賢治の言葉が深く共鳴する感動長編。 青春小説と紹介されているのに、「ほんとうの幸い」や学校から消えた先輩といったフレーズに、ミステリーも絡んでいるのかなとモヤモヤしながら読んでいました。 蓋を開けてみると、イーハトー部を通じて、宮沢賢治作品の魅力や仲間がいることの大切さを感じた作品になっていました。 消えた先輩ですが、途中までは生存不明だったので、もしかして死んだ⁉と思ったのですが、中盤から徐々に明らかになっていきます。 なぜ消えたのか?その答えは後半で明らかになるのですが、そこには切ない事情がありました。 中盤から先輩がなぜいなくなったのか?を本格的に探っていくのですが、それまでは主にイーハトー部の活動について描かれています。 その主軸となるのが、ビブリオバトルです。宮沢賢治の作品を含め、複数の小説が紹介されています。 イーハトー部はどんな活躍するのか?弱小ということで、そんなに熱血感あふれる雰囲気ではなく、むしろ逆の展開になってしまうのですが、そこには主人公の宮沢賢治に対する愛や心の弱さを垣間見ることができます。 また、先輩との繋がりや先輩のビブリオバトルに影響されたりと先輩についてのエピソードも語られています。 ただ、先輩の行方を捜すといった核心へと踏み込むわけではないので、なかなか気持ちとしては悶々でした。 中盤まで、捜す手がかりとして、色んな要素を登場させて、そこから一気に加速していくのですが、ミステリーというよりは、青春ならではの探求心漂う雰囲気があって、楽しめました。 その反面、切ない場面にも遭遇します。喪うことや後悔といった自分との葛藤も描かれていて、なんとも言えない気持ちになりました。 そんな時に救われるのが、宮沢賢治の作品です。 宮沢賢治の作品、特にこの作品では「銀河鉄道の夜」を深掘りしているのですが、出版社によって表紙をこだわったり、第4版まであり、その際一部改変したりと色んなこだわりが紹介されていて、へぇーと思うところが多くありました。 「銀河鉄道の夜」だけでなく、色んな作品から、文章が活用されているのですが、今迄そんなに深掘りすることがなく、こういった思いがあるんだ、この1文にはこう込められているんだといった発見がなかったので、改めて知ると新鮮でした。 ラストの部分では、今迄悶々とした気持ちがあった分、主人公の思いが解き放っていたので、とても印象的でした。 先輩が抱えた悩み、そしてどう乗り越えたらいいのか。宮沢賢治の作品を通じて、感動的な展開になっていて、じんわりとした気持ちにさせてくれました。
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久々に先が気になって夢中で読んだ作品。 「ほんとうの幸い」とは? 銀河鉄道の夜を読みたくなった。 "永久の未完成これ完成である" 以下メモ 野亜高校のイーハトー部おすすめの賢治さん作品 めくらぶだうと虹 月夜のでんしんばしら 税務署の冒険 革トランク...
久々に先が気になって夢中で読んだ作品。 「ほんとうの幸い」とは? 銀河鉄道の夜を読みたくなった。 "永久の未完成これ完成である" 以下メモ 野亜高校のイーハトー部おすすめの賢治さん作品 めくらぶだうと虹 月夜のでんしんばしら 税務署の冒険 革トランク イーハトーボ農学校の春 ざしき童子(ぼっこ)のはなし 春と修羅場 第三集 一〇八二 あすこの田はねえ
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感想 瞬きの間に終わっていく。だけど夏は煌めいている。その輝きは胸に宿って導いてくれる。道に迷った時に。どうしたら良いかわからない時に。
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これから訪れる、長いようで短い夏の始まりとリンクして、この物語の駆け抜ける青春を感じました。 人生の中ですべてはたった一瞬のこと、でも忘れられない出来事、そういったターニングポイントが人にはあると思います。 《ほんとうの幸いは、遠い》という言葉を残して姿を消した先輩の背中を追っ...
これから訪れる、長いようで短い夏の始まりとリンクして、この物語の駆け抜ける青春を感じました。 人生の中ですべてはたった一瞬のこと、でも忘れられない出来事、そういったターニングポイントが人にはあると思います。 《ほんとうの幸いは、遠い》という言葉を残して姿を消した先輩の背中を追って、宮沢賢治の残した言葉を追っていくうえで、自分や友人、先輩の心に向き合う時間があります。その時間、自分が何者かになろうともがいている苦しみも、諦めないことも、これからの人生の岐路において大切な出来事だったのだと感じます。 図書のレファレンスのように、答えを教えるのではなく、答えにたどり着けるよう力を貸す大人たちの姿も印象的でした。
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初めて読む作家さん ほとんど期待せずに読んだけど かなりよかった 銀河鉄道の夜をもっと深く読めるし 宮沢賢治の作品をもっと読みたくなる そして青春小説としても すごくいいと思う 一瞬にして過ぎる時間を 渦中にいると ぜんぜん貴重だとわからなくて 大人に言われても ちゃんと聞けな...
初めて読む作家さん ほとんど期待せずに読んだけど かなりよかった 銀河鉄道の夜をもっと深く読めるし 宮沢賢治の作品をもっと読みたくなる そして青春小説としても すごくいいと思う 一瞬にして過ぎる時間を 渦中にいると ぜんぜん貴重だとわからなくて 大人に言われても ちゃんと聞けないけど こういう本があると 気づいてない若人が 気づくこともあるんじゃないかと思う 青春遠い昔の大人だけど 全然わかってなかったわ… ってしょんぼりしつつ 胸アツ展開に涙腺があぶなかった あれ、これも本屋大賞狙えちゃう? 売り方によっちゃーあると思う 星は4つ
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