銀河の図書室 の商品レビュー
こんな魅力的な図書室だったら、しっかり利用する気がする。自分が生徒だった頃の図書室は、古い本ばかりで。長女の学校の図書室は、リクエストに応じて本を購入してくれていた。その本をしっかり読んでいたのは、その学校に所属していなかった次女。あまりリクエストする者がいなかったらしく、長女を...
こんな魅力的な図書室だったら、しっかり利用する気がする。自分が生徒だった頃の図書室は、古い本ばかりで。長女の学校の図書室は、リクエストに応じて本を購入してくれていた。その本をしっかり読んでいたのは、その学校に所属していなかった次女。あまりリクエストする者がいなかったらしく、長女を利用したちゃっかり者の次女だった。そんな事を思い出した。
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前作を読んでいるが、うろ覚え。 同じ図書室が舞台だが、主人公は違うため前作を読んでいなくても問題なし。 宮沢賢治を読んでいる人の方が絶対面白いだろうな〜と思いながら未読の私。宮沢賢治の部分は全く分からないけど、高校生のそれぞれの思いや悩みの部分は楽しく読めた。
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前作,飛ぶ教室がテーマだったとうろ覚え,面白く読んだ印象のまま今作へ. 同じ図書室が舞台の青春ミステリー.今回は宮沢賢治の作品を柱にイーハトー部のメンバーを役者にして展開される.去年の修学旅行から不登校になった風見先輩のなぜ?を探して,「ほんとうの幸い」をキーワードに見事に大団円...
前作,飛ぶ教室がテーマだったとうろ覚え,面白く読んだ印象のまま今作へ. 同じ図書室が舞台の青春ミステリー.今回は宮沢賢治の作品を柱にイーハトー部のメンバーを役者にして展開される.去年の修学旅行から不登校になった風見先輩のなぜ?を探して,「ほんとうの幸い」をキーワードに見事に大団円.登場人物が大人も含めてみんな素敵なのも,宮沢賢治の作品の深い解釈も含めてとても良かった.
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"永久の未完成これ完成である" 人間は成功と失敗を繰り返す(永久に未完成)からこそ、人間である(完成)んだと思った。 賢治さんの作品を引用してSOSを出している不登校の先輩に手を差し伸べようと、賢治さんの作品を読み解いていくイーハトー部の1年間の物語。 こ...
"永久の未完成これ完成である" 人間は成功と失敗を繰り返す(永久に未完成)からこそ、人間である(完成)んだと思った。 賢治さんの作品を引用してSOSを出している不登校の先輩に手を差し伸べようと、賢治さんの作品を読み解いていくイーハトー部の1年間の物語。 この物語自体がイーハトー部の勧誘になっていて入部したいと思ってくる。そして読んだ後、入部したと思わせてくれるような仕掛けが嬉しくなる、物語と現実がリンクするような装丁。 登場人物たちの境遇を知るにつけ、"自分の狭い価値観と浅はかな善意"を自覚するのって結構打ちのめされるよなと共感する。 善意が裏目に出ることなんてたくさんある。 それでも、偽善でも何でも、正しいと思ったことは臆せずに行動しようと思えた。 ムイムイ!断じて進め
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前作を読んだのが約2年前。すっかり内容を忘れてしまってた。でも、物語の舞台となる野亜高校と出てくる高校図書館司書の伊吹さんが同じというだけなので、いきなり今作を読んでも全然OKな感じだった。 主人公の高田千樫は第一希望の高校に落ち、レベルの下になる野亜高校に入学する。そこで、イ...
前作を読んだのが約2年前。すっかり内容を忘れてしまってた。でも、物語の舞台となる野亜高校と出てくる高校図書館司書の伊吹さんが同じというだけなので、いきなり今作を読んでも全然OKな感じだった。 主人公の高田千樫は第一希望の高校に落ち、レベルの下になる野亜高校に入学する。そこで、イーハトー部を一人で立ち上げた風見先輩に誘われて入部する。そこは、名前通り宮沢賢治の本を読んだり研究したりする部だった。 風見先輩とチカの二人だけで活動をしていたイーハトー部だったが、ある日突然、風見先輩は不登校になってしまう。 風見先輩はなぜ学校に来なくなってしまったのか?そして、チカ自身もある大きなトラウマを抱えていてー。 誰でもちょっとしたことが原因で不登校になったり、トラウマを抱えてしまう。この二人の抱えている問題を解決していくだけでも、心に響くストーリーなのに、そこに宮沢賢治が入るからこれはもうぜひぜひYA世代には読んで欲しい。 最後のページにイーハトー部おすすめの宮沢賢治本が載っているけど、読んでない本ばかりで、彼の本は国語の教科書ばかりで読んでたなと反省。
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『図書室のはこぶね』の続編のようですが、前作を未読でも読めると思います。 舞台は前作と同じ野亜高校。 主人公は新二年生の高田千樫、チカ。 イーハトー部所属。 他のイーハトー部員は、キョンヘこと石館恭平、新二年生。 三年生の風見昴佑。 新入生のマスヤスこと増子耶寿子 の四人です...
『図書室のはこぶね』の続編のようですが、前作を未読でも読めると思います。 舞台は前作と同じ野亜高校。 主人公は新二年生の高田千樫、チカ。 イーハトー部所属。 他のイーハトー部員は、キョンヘこと石館恭平、新二年生。 三年生の風見昴佑。 新入生のマスヤスこと増子耶寿子 の四人です。 図書室にあるイーハトー部は、宮沢賢治と彼の作品について研究する同好会です。 そのメンバーの一人、風見が不登校になります。 風見が不登校になった訳は…。 部員たちは風見を心配して色々な話をします。 そのうち話が広がり風見が野亜高を辞めるかもしれないと噂になります。 でも、風見はチカにSOSを出します。 この作品は宮沢賢治にひかれて読みました。 青春ものは苦手感がありましたが、ラストシーンは素敵でした。 ”誰だって、ほんたうにいいことをしたら、いちばん幸せなんだねえ” ”僕もうあんな大きな暗の中だってこはくない。きっとみんなのほんたうのさひはてをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行かう”
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『図書室のはこぶね』の野亜高校を舞台にした青春小説。前作よりも数年後の話だが学校司書の伊吹さんは健在だ。宮沢賢治の作品を読んだり研究等の活動をする【イーハトー部】を起ち上げた部長の風見が不登校になり数ヶ月。部員の僕・チカと仮入部のキョンへ、新入部員の1年女子・マスヤスの3人で何と...
『図書室のはこぶね』の野亜高校を舞台にした青春小説。前作よりも数年後の話だが学校司書の伊吹さんは健在だ。宮沢賢治の作品を読んだり研究等の活動をする【イーハトー部】を起ち上げた部長の風見が不登校になり数ヶ月。部員の僕・チカと仮入部のキョンへ、新入部員の1年女子・マスヤスの3人で何とか活動を続けるが、風見に一体何が起きたのか…。これは10代の人達にぜひ読んで欲しい、というか10代の私が出会いたかった作品だった。空中分解しかけた彼等が弱さをさらけ出し結束し信頼関係を築いていく過程が特に良かった。
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前作『図書室のはこぶね』の記憶が曖昧で、本作は続編?と気にしつつ読むことに‥。でも、心配ご無用! 「野亜高校図書室」の舞台は同じですが、前作未読でも全く問題ありませんでした。 宮沢賢治とその作品を研究する同好会「イーハトー部」。同好会を立ち上げた3年の風見昂祐が、昨秋の修学...
前作『図書室のはこぶね』の記憶が曖昧で、本作は続編?と気にしつつ読むことに‥。でも、心配ご無用! 「野亜高校図書室」の舞台は同じですが、前作未読でも全く問題ありませんでした。 宮沢賢治とその作品を研究する同好会「イーハトー部」。同好会を立ち上げた3年の風見昂祐が、昨秋の修学旅行後から突然不登校状態になり‥。 2年の千樫(チカ)と恭平(キョンヘ)、1年の耶寿子(マスヤス)を中心に、先輩の謎解明が主軸となっています。 ホッコリ系青春物語と思いきや、なかなか興味深く物語に深みが感じられました。 おそらくその要因は、風見が『銀河鉄道の夜』の言葉を残し不登校になった謎が一つ。さらに、そもそも『銀河鉄道の夜』は、賢治が推敲を重ねるも未完で、死後に遺稿が出版され、元々謎が多いこと。 これらをベースとして、宮沢賢治を深掘りする取組が、「イーハトー部」の活動に直結しています。 結末は伏せるとして、人に対しても作品解釈にも、想像力が大切だということですね。独りよがりや傲慢さは要注意です。 何十年かぶりに、宮沢賢治記念館や羅須地人協会を訪ね、作品も再読してみたくなりました。宮沢賢治という人物・作品へ興味関心を喚起してくれる、人への優しさに満ちあふれた物語でした。 それにしても、「イーハトー部」だなんて、綺麗なネーミングです。青春です。理想郷です。 私に似つかわしいのは、せいぜい「デ部」とか「腹八部」とか? あ、「耐え忍部」?
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なんとなく評判いいようなので読んでみた高校を舞台にした青春小説。だんだんいいなと思ってきて、最後には感動でした。宮沢賢治、そんなに読んでないし、読んだのもずっと昔だけど、それでもいい話だった。この高校を舞台にした作品前にもあったようで、読んでみよう
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高校の図書室で活動する「イーハトー部」は、宮沢賢治を研究する弱小同好会である。 昨年、入学した高田千樫は部長だった風見先輩の大胆さに引っ張られるように入部したが、その先輩は、去年の修学旅行後から不登校である。 同級生の石舘恭平は仮入部で今年入部の1年・増子耶寿子の3人と緩く活...
高校の図書室で活動する「イーハトー部」は、宮沢賢治を研究する弱小同好会である。 昨年、入学した高田千樫は部長だった風見先輩の大胆さに引っ張られるように入部したが、その先輩は、去年の修学旅行後から不登校である。 同級生の石舘恭平は仮入部で今年入部の1年・増子耶寿子の3人と緩く活動をやっている。 3人それぞれに悩みはありながらも賢治が残した言葉や詩、そして未完の傑作『銀河鉄道の夜』を紐解きながら、先輩の謎を追っていく。 高田が第一志望校に落ちた理由や石舘の弟の死、増子が入学前から風見先輩を知っていたこと…いろんなことを3人で越えながらもいつもそばに賢治の言葉がある。 そして、高田が修学旅行で宮沢賢治記念館を見学して気づいたことは…。 ラストは、みんなの本音が見えて良かったと…。 『銀河鉄道の夜』には、彼らに響く素晴らしい言葉がたくさん散りばめられていた。 どの一節が彼らの琴線に触れたのだろうか、と考えて再読するのも良いかもしれない。 また、じっくりと宮沢賢治の本を読んでみたくなった。 子どもの頃とは違った発見や思いがあるかもしれない。 卒業式を締めくくるにふさわしい呼びかけ〜 僕もうあんな大きな暗の中だってこはくない。きっとみんなのほんとうのさいはいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行かう。
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