銀河の図書室 の商品レビュー
良かった…。 個人的に前作「図書室のはこぶね」より好きでした。 宮沢賢治をこよなく愛し、研究するイーハトー部の高田くん。 入学式の日、受験に失敗してどん底にいた自分に声をかけ救ってくれた風見先輩の不登校の理由は…? 最後に先輩が自分に残した言葉の意味とは…。 宮沢賢治の作品と...
良かった…。 個人的に前作「図書室のはこぶね」より好きでした。 宮沢賢治をこよなく愛し、研究するイーハトー部の高田くん。 入学式の日、受験に失敗してどん底にいた自分に声をかけ救ってくれた風見先輩の不登校の理由は…? 最後に先輩が自分に残した言葉の意味とは…。 宮沢賢治の作品と共に先輩の残した言葉の謎を追い、それぞれが歩んでいくストーリー。 ここにはたくさんの思いや感情があり、悩みがありました。 ひとりで抱えるにはしんどい、なかなか言葉に出来ないようなやりきれなさもあれば、誰かを思う特別な想いも感じとれる。 多感な時期、今改めて、あの頃は他者の言葉や周囲の視線にとくに敏感になっていたように思う。 登場人物に自分を重ね、高校生当時だけでなく、これまでに体験してきた記憶に残るさまざまな感情を思いだした。 イーハトー部夏合宿で、マスヤスがキョンヘにかけた言葉に胸が詰まりました。 イーハトー部、居心地良さそうでいいなぁ。 深くてちょっとしんどい。 でも、優しくて希望がある。 心に小さな明かりが灯るような素敵な作品でした。 宮沢賢治の世界を旅したくなる。 『いつか誰かが必要とする本を揃えておくのが、図書館の役目のひとつです。』 図書館でいつか誰かに読まれる日を迎えるまで、ひっそりと静かにそこにあり続ける本。 本書を読んで、自分が手に取るまでの長い年月に思いを巡らせ、改めてここにあることが“すごい”ことなんだとしみじみした気持ちになった。 . . 『人間は誰だって“ほんたうにいいこと”をしたいと思っている。だけど、みんな間違うんだ。残念ながら、絶対に。それは、自分にとっての善きことが、他人にとっての善きこととは限らないから。』 『それでも、善きことをしたいと思った気持ちは嘘じゃない』 『無理なことは無理って言っていいし、挑戦したいことは結果気にせずすればいいんだ。』
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
続編ってのを知らなかったので、前作未読で多少判らない所もありましたが、何とか読めました。 宮沢賢治の作品を読んだり研究する同好会「イーハトー部」。発起人の3年風見が登校拒否になり、2年のチカとキョンへ、1年のマスヤスの3人で活動する事になり… 宮沢賢治が本当に好きなんだって伝わってくる部の雰囲気が心地よく、楽しそうでした。 ただ、風見がなぜ登校拒否になったのか、その理由が何とも言えない後味が悪い物でした。それでも、宮沢賢治の歌で救われた所があったのはせめてもの救いでした。 校長先生も司書の先生も良い人で、留年したけどリスタートきれそうで良かったです。
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後半の重い空気から読後の清々しさの落差が心地よい。 無知は罪。私も日頃から思っていること。 ただ知識はちりつもで、急に蓄えられることではないから、知らない事でも想像する事が大事だと思う。 人の言動を吊し上げる前にどうして?と一度でも立ち止まって想像できるようになりたい。
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土ダンという語感の悪い言葉で、同じ学校と気付くが、話の内容さっぱり記憶なし。賢治はあまり読んでないので、今一つか。
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私は賢治先生(宮沢賢治に関わった人はこう呼びます笑)の地元、盛岡の大学に通い、「啄木・賢治研究会」に所属しておりました。 私には涙が出るほど懐かしかったですが、賢治先生ファンの方にどこまでささるか、微妙だったので星4つにさせて頂きました。
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宮沢賢治を研究するイーハトー部の先輩がある日突然不登校になってしまう。 不登校になった先輩の謎を追いながら、お互いに支え合う部員達の交流が素晴らしかった。 部員達それぞれの悩みに寄り添うように賢治の小説や生涯を紹介していて、特に卒業式の銀河鉄道の夜の記述には感動しました。 ...
宮沢賢治を研究するイーハトー部の先輩がある日突然不登校になってしまう。 不登校になった先輩の謎を追いながら、お互いに支え合う部員達の交流が素晴らしかった。 部員達それぞれの悩みに寄り添うように賢治の小説や生涯を紹介していて、特に卒業式の銀河鉄道の夜の記述には感動しました。 前作「図書室のはこぶね」と同じ高校が舞台ですが、読んでなくても問題ないです。 紹介されていた賢治の本で未読のものが多々あったので読みたいと思います。岩手の記念館にも行きたくなりました。
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本当の幸いとは 宮沢賢治が追い求めたテーマを 青春小説の形で描かれているので、恋愛ものかと思って読んでいったら、想像のはるか斜め上 本当の幸いに向き合うには 宮沢賢治の詩にある まっくらな巨きなもの に押し潰されながらも逃げないこと 青春小説の形をとっているが骨太の感動...
本当の幸いとは 宮沢賢治が追い求めたテーマを 青春小説の形で描かれているので、恋愛ものかと思って読んでいったら、想像のはるか斜め上 本当の幸いに向き合うには 宮沢賢治の詩にある まっくらな巨きなもの に押し潰されながらも逃げないこと 青春小説の形をとっているが骨太の感動がある
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ヒリヒリするような青春時代。優しくて繊細な風見さんに、チカの気持ちが届いて良かった。 宮沢賢治を読みたくなる。ビブリオバトルも、一度聞いてみたい。
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善意が悲劇を生み、それを非難したことによる苦悩。最後はなんとか再生に向かうという良いストーリーではあるが、途中がチト長くグイグイ読めない。 全編、宮沢賢治の作品が出てくるので、読んでみたくなる。
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あれ、この高校名どこかで…と思ったら、以前読んだ本のシリーズ続編!こんな出会いが嬉しい。 前作を読んでなくても十分楽しめる作品。 宮沢賢治の本、ちゃんと読みたくなった。 深い。深すぎる。そんな感性の人だったのか。 学校の授業でもたぶん習ったんだろうな。 やっぱり見聞きする年齢に...
あれ、この高校名どこかで…と思ったら、以前読んだ本のシリーズ続編!こんな出会いが嬉しい。 前作を読んでなくても十分楽しめる作品。 宮沢賢治の本、ちゃんと読みたくなった。 深い。深すぎる。そんな感性の人だったのか。 学校の授業でもたぶん習ったんだろうな。 やっぱり見聞きする年齢によって、受け取り方は違うな。学生時代の勉強って、大人になってからの方が絶対面白い。でも大人になったら生きるために働かねばならぬ。やれやれ。 昔の名作、本屋さんになかなかないよね。 というか本屋がないよね。本当に悲しい。
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