職場で傷つく の商品レビュー
リーダーシップや組織論を「強さ」や「正しさ」から語る従来の本とは、まったく違う入口を提示する一冊です。 本書の面白いポイントは、職場で起きる問題の出発点を「誰かが傷ついている状態」として捉えている点にあります。成果が出ない、関係がこじれる、対話が止まる――そうした現象の裏側には...
リーダーシップや組織論を「強さ」や「正しさ」から語る従来の本とは、まったく違う入口を提示する一冊です。 本書の面白いポイントは、職場で起きる問題の出発点を「誰かが傷ついている状態」として捉えている点にあります。成果が出ない、関係がこじれる、対話が止まる――そうした現象の裏側には、表に出にくい違和感や小さな傷つきが蓄積している。著者はそれを無視せず、むしろ組織を理解するための重要なサインとして丁寧に扱います。 印象的なのは、「傷つくこと=弱さ」ではなく、「組織の構造や関係性が浮かび上がる瞬間」と位置づけている点。個人のメンタルの問題に矮小化せず、役割、評価、言葉の使い方、暗黙の前提といった要素が、どのように人を追い込むのかを静かに解きほぐしていきます。感情論に流れず、かといって冷たい理論でもない、そのバランスが秀逸です。 また、リーダー自身が「傷つかない存在」である必要はない、というメッセージも重要です。むしろ、自分がどこで引っかかり、何に違和感を覚えたのかを見つめ直すことが、組織改善の第一歩になると示されています。これは管理職に限らず、チームの一員として働くすべての人に当てはまる視点でしょう。 人を動かす方法を学ぶ本ではなく、人がなぜ動けなくなるのかを理解する本。静かですが、読み終えたあとに職場の見え方が確実に変わる一冊です。
Posted by
自己責任論で得するのは誰なのか… というのが繰り返し語られている。 そこからどう置き換えることができるのかはまだ答えが出せておらず…。 コミュニケーション能力とか、レジリエンス力とか、曖昧なことを求められるままに応えようとしてたらそら軋みが出るわね。 置かれた立場や課題がマッチ...
自己責任論で得するのは誰なのか… というのが繰り返し語られている。 そこからどう置き換えることができるのかはまだ答えが出せておらず…。 コミュニケーション能力とか、レジリエンス力とか、曖昧なことを求められるままに応えようとしてたらそら軋みが出るわね。 置かれた立場や課題がマッチしてるか、してないかというのを誰が気づけるのだろうか。
Posted by
最近、「生きづらさ」「傷」でキーワード検索しているかのように、この手の本ばかり読む日々。 勅使川原さんの著書3冊目にしてようやく理解できたような気が… 私自身、今の職場はあまり「傷つく」ことのない恵まれた環境で働いている。でも、職場以外のあらゆる場面で「傷つく」ことは常にあるし...
最近、「生きづらさ」「傷」でキーワード検索しているかのように、この手の本ばかり読む日々。 勅使川原さんの著書3冊目にしてようやく理解できたような気が… 私自身、今の職場はあまり「傷つく」ことのない恵まれた環境で働いている。でも、職場以外のあらゆる場面で「傷つく」ことは常にあるし、職場で誰かを傷つけている可能性もある。 競争社会で「傷つく」人が生まれやすいという構造は理解できたけれど、なぜ「傷つく」人が増えているのだろう。 一昔前前の方がパワハラ全開だったはずなのに。 傷つくことに耐性がなくなっている人が増えているのかな…と思うけれど、一昔前前の企業の方が仕事ができない人でも養えるくらいゆとりがあったのかもしれない。 現代は企業も学校も余裕なんてないものな。 「傷つき」が生まれにくい組織開発のために ・個人の見え方は今の「状態」にすぎないという前提を持つこと ・発揮しやすい「機能」の持ち寄りを考えること ・組み合わせ(関係性)を調整し続けること これが大切なのはここにメモしておく。 そして、「評価」ではなく「感謝」を伝えることも大切。 頷く言葉として、ゲーテの著書にある 「世の中のいざこざの因になるのは、奸策や悪意よりも、むしろ誤解や怠慢だね。」 (若きウェルテルの悩み) 誤解と怠慢… 悪意がなくても傷つき、傷つけてしまう。 だからこそ、誤解や怠慢なく観察すること、傷をなかったことにしない組織開発が大切なのですね。 私も自身の「傷つき」を放置せず、誤解を解いていくところから手当てしていきたいと思う。 そして、誰かを傷つけているかもしれない組織も怠慢せずに手当てしていきたい。 (ここが一番難しいけど〜)
Posted by
絶賛実践中。とりあえず責めないようになった。今は、感謝の言葉を意図的に言う練習。なぜならたくさん支えられているから。ここを先に読んでいたので、小説にある能力主義や傷つきを言えないことの苦しさを感じられるようになった。 発言、態度、振る舞いを評価しない。成長を評価しない。能力という...
絶賛実践中。とりあえず責めないようになった。今は、感謝の言葉を意図的に言う練習。なぜならたくさん支えられているから。ここを先に読んでいたので、小説にある能力主義や傷つきを言えないことの苦しさを感じられるようになった。 発言、態度、振る舞いを評価しない。成長を評価しない。能力というよりスキル。子どもに自分で考えろと言わなくなった。 ともすると、「それを言わないことができる能力」と解釈されそうだが、そうではなく、今のままを観察し、肩の力を抜いて、受け止める感じ。雑談みたいな。友達みたいな。普通だし、自然体。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
活字のが良いかも。聴いてると疲れるから途中でやめた。図書館にあれば借りる。 ↓途中までで印象に残った言葉。 視座。視点。視野。(違いを知った。) 能力主義に染まりきっているから、自分が傷ついていることを言い出せない。 人はレゴの1ピース。 能力とは状態を表す。固定のものではない。 無能じゃない。適材適所。
Posted by
私もたまに思います。「あいつ使えないな。なんでそんな事も出来ないんだろう。」 そう言う事はストレートに口に出さずに、やんわりとこうして欲しいともう一度伝えるようにしています。そうすると相手が何が分からなくて、何に困って、何を勘違いして、それが出来なかったのか分かることがあります。...
私もたまに思います。「あいつ使えないな。なんでそんな事も出来ないんだろう。」 そう言う事はストレートに口に出さずに、やんわりとこうして欲しいともう一度伝えるようにしています。そうすると相手が何が分からなくて、何に困って、何を勘違いして、それが出来なかったのか分かることがあります。問題になった部分を次の仕事では最初から確認しておきます。 「なんでそんな事も分からないんだろう。」 多分自分もそう思われています。 だから分からない事はちゃんと聞くようにしています。 コミュニケーションは本来は難しいことはなく「丁寧に話して・聞く」たったそれだけのような気がします。 本書ではそれをSpeak up・声を上げて俎上に載せるとありますが、会社や組織では仕事だけと割り切って壁を作ってしまっている人も、丁寧にコミュニケーションするようにすれば変わってくれるのかな?と少し疑問に思いました。 常に機嫌よくいるなんて無理ですが、自分の成果は土台に誰かの協力があったからこそと言う感謝を忘れないだけでも他人との関係は変わってくると思いますので、同僚への感謝を忘れずに過ごしたいです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
疲れた職場という問題は、社員の「不出来」「能力・資質」「メンタルタフネス」などの個人的な問題にされがち。すなわち、能力評価こそ、「職場で傷ついた」と言わせてくれない労働・職業世界を作っているのでは? 本当に状況を打開するのであれば、「誰が問題か?」のレッテル貼りではなく、「組織の何がこの人を追い込んだのか?」を再考することが必要。すなわち、糾弾ではなくしかるべきケアを。 「仕事の成果」=「誰と」×「何を」×「どのようにやるか」
Posted by
まずタイトルがキャッチャーですよね。 私だってたくさん傷ついてきました。それが平均的な傷つきと比べてどうかはわからないけど、傷ついてきました。だから思わず手が伸びました。 能力主義の限界を指摘するこの本に出会えて、とてもよかったと思っています。仕事の成果はどこで誰と何をするか。お...
まずタイトルがキャッチャーですよね。 私だってたくさん傷ついてきました。それが平均的な傷つきと比べてどうかはわからないけど、傷ついてきました。だから思わず手が伸びました。 能力主義の限界を指摘するこの本に出会えて、とてもよかったと思っています。仕事の成果はどこで誰と何をするか。おっしゃるとおりだと思いました。 でもこう言うと、強者男性は負け犬の遠吠えだと嘲笑うのでしょう。そう、この本、この理屈は女性だからこそ書けたことだと思うのです。
Posted by
「他者と働く(宇田川)」同様ここまで自身の想いを代理で言語化してくれている書籍はないと感じた。広く読まれてほしい一冊。 最後部で、著者は具体的にどうするか、という問いに対し「評価より謝意」というアイデアを提示している。資本主義に塗れた私が資本主義を超えるために、これからもずっと...
「他者と働く(宇田川)」同様ここまで自身の想いを代理で言語化してくれている書籍はないと感じた。広く読まれてほしい一冊。 最後部で、著者は具体的にどうするか、という問いに対し「評価より謝意」というアイデアを提示している。資本主義に塗れた私が資本主義を超えるために、これからもずっと心に留めておきたい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
職場で声をあげるほどではないが、モヤモヤしたままでいるようなことが仕事のやりづらさにつながることは確かによくある。筆者の方は、その状態を「傷つき」と呼び、さらにそのレベルのことを職場で相談しにくい原因が能力主義にあるとする。つまり、モヤモヤするようなことがおきるのは本人の能力の問題で自己責任だとする理論がまかり通るくらい、能力主義が根付いた(しかもその能力がコミュ力などのはかりにくいものになってる)社会に今なっていると指摘する。 筆者は、本当の傷つきの原因は、人同士や人と業務の組み合わせがあっていないことだ(能力の高低ではない)と説明する。 だから人事担当者は能力の高低を評価することより、最適な組み合わせを考えることに注力するべきだとのこと。 能力主義が背景にあるとするくだりは読む前思ってもみなかったことだけど読むとなるほどー。と思った。 成果ばかり求めるあまり個々の人が不幸な社会は苦しい。そこに具体的な疑問と対案をなげかけてくれてるのが良かった。 多様性やインクルージョンというのは本来筆者が唱えてることと似てるはずなのに筆者が否定的なのは、政策とかメディアで言われるそういう言葉に中身や意思が伴わないことが多いからだと思う。本来大事なことを言ってる言葉が、そうやって空虚なものみたいになるのは悲しいと思った。
Posted by
