それでもなぜ、トランプは支持されるのか の商品レビュー
「それでもなぜ、トランプは支持されるのか」 タイトル通り、本当に疑問で読んでみたいと思った。 それはそうなのだが、「それでもなぜ、高市は支持されるのか」、少し前で言うと「それでもなぜ、安倍は支持されるのか」というのをより読みたいのだが、ないのでトランプのを読んで参考にしたいと思っ...
「それでもなぜ、トランプは支持されるのか」 タイトル通り、本当に疑問で読んでみたいと思った。 それはそうなのだが、「それでもなぜ、高市は支持されるのか」、少し前で言うと「それでもなぜ、安倍は支持されるのか」というのをより読みたいのだが、ないのでトランプのを読んで参考にしたいと思った。 当たり前だが、参考になる部分もあり、違う部分もあるという感じだったが、読んで良かったと思う。アメリカの政治や経済のことなど、ほとんど知らないので勉強になることだらけで、抜書きを始めたら序章だけですごいことになった。以下序章からの抜粋 繰り返し戻ってきて、多くのアメリカ人の心情のどこかに訴え、熱狂的なまでに支持される、あるいは恐れられるトランプは、何の「亡霊(revenant ))」なのか。 (略) 「トランプが民主主義を破壊している」というような単純な話ではなく、トランプを生み出したアメリカの病とその原因を探らなければ始まらない。トランプという怪物は繰り返し戻ってくる。それはどんな無念を抱く、数多くの戦死者の「亡霊」(再来)なのか。 6ページ すさまじい格差の底辺で、資産のみならず学歴も世襲されて固定化した階層社会ができあがった。そこをはい上がることのできない低学歴の白人労働者階級の間では、死亡率が上がっている。(略)「絶望している国(人々)」がトランプを生んだのである。トランプが格差を生んだのではない、格差がトランプを生んだのだ。 9ページ 職場と労組を通じてコミュニティの絆を確かめることができた人々が、職場を失い疎外され浮遊するような状態に置かれると、ナショナリズムにすがりつくようになることは、予想されていた。ニクソンやレーガンは疎外された労働者たちの「強いアメリカ」を求める声に応えた。 (略) 民主党までがネオリベラル化し、本来労働者側に立つべき政治勢力であったはずなのに、企業のための政党から、ついには金持ちエリートの政党となるまでに変貌した。民主党のネオリベラル化はクリントン政権に始まりオバマ政権まで続き、民主主義の根底を切り崩すような格差の拡大をもたらしたというのが、今日の理解だ。 14ページ 「ニューデモクラット」と呼ばれた民主党政治家と政策立案者集団は、①労働組合ではなく企業と金融業界の支持を仰ぎ、②勤労機会の増大を図り、犯罪対策を強化する「効率的」政府を強調し、③市場機能、投資、個人責任を重視ーといった政策へと方針転換を図る。所得再配分や福祉といったニューディール的なテーマは放棄し、それらの見直しを求めていくようになる。 (略) 民主党はやがて、飛躍的に発展する二十一世紀の新産業界とそこで高収入を得るエリートらと結託する企業政党となる。他方、共和党は衰退産業(製造業・エネルギー産業)と、そこでの職を失ってサービス産業に入り込むなど、不安定な雇用環境に置かれる労働者らの支持をナショナリズムで引きつける政党となっていく。 15ページ
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最近いろんな本で読む新自由主義からの揺り戻しが、今の世界のトレンドなのかもしれないと思った。極端なリベラリズムは欠陥があることがわかってきている。著者がラッセルカークと柳田國男を紹介しながら、前近代に目を向ける必要性を述べている点が印象に残った。 アメリカがここまでの格差社会とは...
最近いろんな本で読む新自由主義からの揺り戻しが、今の世界のトレンドなのかもしれないと思った。極端なリベラリズムは欠陥があることがわかってきている。著者がラッセルカークと柳田國男を紹介しながら、前近代に目を向ける必要性を述べている点が印象に残った。 アメリカがここまでの格差社会とは知らなかったし、昔から学校で習ってきた民主主義の国アメリカ・自由主義の国アメリカ・近代的でクリーンな国アメリカ というイメージがかなり変わった。絶望死が増えているとのデータも衝撃。また、宗教を重視する人の割合がヨーロッパよりかなり高いのも意外だった。トランプの登場は、自由主義や民主主義・ネオコンの陰で格差に喘いでいたサイレントマジョリティの怒りの噴出とみることができる。 日本で好意的に報道されるアメリカのイメージは、もしかしたらほんの一部のみを切り取ったものなのかもしれないと思った。 本を読むほどに、世の中は当然二項対立だけで捉えられるものではなく複雑なのだということを思い知らされる。
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書きたい事の中心を説明するための前段階や、サイドストーリーの説明が多くて、話が散らかってしまってるというか、広がってしまって、そこからゴールに辿り着いてない様な構成に感じて、イマイチ読み込めなかった。 相性なのかもしれないけど。
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なぜトランプがこんなに支持され続けるのか、その答えと思われるのもが提示されている。 民主党の政策による中間層の没落と、ネオコンの覇権主義の失敗、伝統的なアメリカ第一主義の復活。
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すごく興味を持って読み始めたけど、私には難しく、リタイヤしました。でも、もう一度 チャレンジしたいと思います。
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「アメリカ政治は左右の分断ではなく上下の分断であり、文化戦争が上下の分断の偽装の道具につかわれている」 アメリカでトランプが再選したのは、アメリカ国民のリベラル疲れと言われていた。そうなのか、程度に思っていたが、本書でアメリカの状況を知ると、想像以上にリベラル的状況になってい...
「アメリカ政治は左右の分断ではなく上下の分断であり、文化戦争が上下の分断の偽装の道具につかわれている」 アメリカでトランプが再選したのは、アメリカ国民のリベラル疲れと言われていた。そうなのか、程度に思っていたが、本書でアメリカの状況を知ると、想像以上にリベラル的状況になっていた。例えば、ポリコレによるキャンセルカルチャーが一流メディアが白と言っていたものを黒に変えさせたりしていた。これは、反対勢力に対する攻撃ではなく、リベラルの内部統制のような行いであった。 ニューヨークタイムズの自己批判である白を黒に変えさせた経緯は公になっており、その経緯を見た人がポリコレに嫌悪感を感じたのも民主党が負けた理由なのかもしれない。これじゃたしかに揺り戻しがきてもおかしく無いなと感じた。例えば、一昔前までは裏で圧力をかけて差別用語を無くせばよかったけれど、情報の民主化が進んだ現在では変更の経緯も透明化しており、側だけ変えればよかった時代とは違うんだなと思った。 トランプ現象を分析した結果、トランプ支持層と絶望死が多発していた地域が重なっていた。アメリカで他の階層の寿命は伸びているにもかかわらず、白人低所得者層の寿命が縮んでおり、死因は「絶望死」といえる自殺や薬物中毒であった。これは、価値観をアップデートできず民主党政府から見放されたようになった階層が、民主主義の権利である投票によって政治に意見を表明したといえ、大変健全な政治活動である。日本で参政党が躍進したときに、「投票するだけではダメになった」とか「一票の質が」などと言い出す日本とは違うと感じた。 アメリカ以外の先進国でも、極右政党の躍進があるらしいので、これは一時的な転回ではなく、しばらくは続く、とうかリベラリズムの次の思想となりそうだ。
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著者は元共同通信の編集委員。 題名となった問いに対しては、断定をする表現を避けこれまで見たことがない現象が現在進行系だとする。 その現象、すなわちトランプ現象はトランプ自身が作り上げたものではない。アメリカの根底にある新自由主義(ネオリベラリズム)、つまり資本主義が途方もない経済...
著者は元共同通信の編集委員。 題名となった問いに対しては、断定をする表現を避けこれまで見たことがない現象が現在進行系だとする。 その現象、すなわちトランプ現象はトランプ自身が作り上げたものではない。アメリカの根底にある新自由主義(ネオリベラリズム)、つまり資本主義が途方もない経済的格差を生み出したことが今起きていると説く。 民主党vs共和党の政権構図も実際には横並びではなく、富める者vs貧しい者の構図になっており、エリートへの反発のマグマが沸点を迎えるところにトランプが出現したと解説する。大分端折ってしまったが、文中ではアメリカの政治思想史を丹念に記す。 現政権にあるのは冷えたポリシーではなくて、熱いモメンタムといったところであろうか。
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ちょっと右寄りな本。でも日本では破茶滅茶無鉄砲としか報道されてないトランプの裏側?(表側?)の思想とか、アメリカの政治と思想の歴史的な移り変わりとかとても新鮮で楽しかった。何よりアメリカの政治ニュースを見るのが面白くなった。
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とてもよくわかった。面白い。しかし深すぎる。バーナムの生い立ちまでくるとなんだかすごすぎ。オバマさん批判。しにくい人だから、米国内でされていることをしっかり書くのは良いこと。オバマさんが外国人とか言い出したのは、トランプさんじゃなくてヒラリーさんなの!ニューヨークタイムズの161...
とてもよくわかった。面白い。しかし深すぎる。バーナムの生い立ちまでくるとなんだかすごすぎ。オバマさん批判。しにくい人だから、米国内でされていることをしっかり書くのは良いこと。オバマさんが外国人とか言い出したのは、トランプさんじゃなくてヒラリーさんなの!ニューヨークタイムズの1619プロジェクト?そんなものがあったのか。だからトランプさんは新聞社を攻撃してたのか。1619プロジェクトのこと日本ではあまり知られてない。日本ではトランプさん新聞を攻撃する悪者扱いだったけど。
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米国の政治はしばしば振り子のように揺れる。理想や多様性を掲げるリベラルが進めばその反動として保守が勢いづく。トランプ氏の言動は過激で分断を招くと批判されるがそれでもなお支持は根強い。 背景には置き去りにされたと感じる人々の怒りと不安がある。グローバル化やIT化が進む中で失業や...
米国の政治はしばしば振り子のように揺れる。理想や多様性を掲げるリベラルが進めばその反動として保守が勢いづく。トランプ氏の言動は過激で分断を招くと批判されるがそれでもなお支持は根強い。 背景には置き去りにされたと感じる人々の怒りと不安がある。グローバル化やIT化が進む中で失業や格差に直面した彼らは「アメリカを再び偉大に」と訴える声にすがった。良識を重んじる声があれど感情に訴える言葉は時に理を超える。民主主義とは耳を傾けるべき声の多様さを映す鏡なのかもしれない。
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