爆弾 の商品レビュー
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ノンストップクライムフィクション!!! 面白い!面白いけど、犠牲者が多い。普段使う場所、駅が… 現代の名無しの権兵衛、鈴木田吾作。このセンス素晴らしいなと思う。日本一多い苗字にタゴサク。 名前があって無いのは、群集心理というか、社会という名の意識の集合体代表ということんだろう。ヤツの主張は胸糞が悪い。悪いけれどもどれかひとつやふたつやみっつやよっつは抱いたことがある。私は嘘をつかない正直者ゆえここに記す。 人間は低きに流れるものなので、流れに逆らって善性を主張しても弱い。勝てない。だけど無くはない。良きものを浮きにして抗うしか生きようがないのだ。自分に嘘を突き通す人間は最終的に自分を壊す。嘘を成り立たせようとして。田吾作は自分こそ正直で嘘の無い人間だと思ってるけど、帽子をくれた人を信じたかったという自分に嘘をついた。泣いて叫んで責めれば良かったのに。そして人間と言う形を壊しにかかった。 良きものを握っている人を壊したい人は、自分を守りたい人。聖人が堕ちて喜ぶ人は安心したい人。あるねぇ…あるよ…ありふれてるよ…悲しいことだけれど。 動画の再生回数や検索数をトリガーに犯罪行為に群衆を巻き込む手法は、最近のトレンドかもしれない。『攻殻機動隊』や『真相を〜』や『俺ではない炎上』など目にする機会が増えたし、実感にも近くて説得力がある。 キヨミヤさんのキャラわりと好きです。Audibleではエラい甲高い人だったけど。田吾作の「だーーー!」って言いそうなヌメッとした声音、ぴったり! 第二弾もあるとのことで、聴きたい!
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物語の中心となる視点人物が変わるので、出だし面白いと読み進め、担当刑事が変わり失速し、また勢いにノリ、またメイン人物が変わり失速しを繰り返しながらもラストは一気読み。 展開は面白く、基本的には取調室ないでススキタゴサクを名乗る人物との会話駆け引き。ススキタゴサクは特出した何かを持...
物語の中心となる視点人物が変わるので、出だし面白いと読み進め、担当刑事が変わり失速し、また勢いにノリ、またメイン人物が変わり失速しを繰り返しながらもラストは一気読み。 展開は面白く、基本的には取調室ないでススキタゴサクを名乗る人物との会話駆け引き。ススキタゴサクは特出した何かを持つカリスマではなく、冴えないその辺のどこにでも居そうな人。そういう人が話術と頭脳で警察や世論を操っていく様は痛快であり不愉快でもある。命の価値や優先順位、そんな人間の心にある薄暗いところをじわじわ炙り出される感じが何とも良い。
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前から気になっていた作品。 確かに一気読みしたから面白かったと思うんだけど…スズキタゴサクが苦手。嫌なのに、先が気になってしまい読むのが止まらない。タゴサクと警察の頭脳戦なんて、読んでて胃がキリキリする感じなのに(-_-;) 読み終わったらどっと疲れました。 続編も気になるけど、もうちょっと先でいいかな(;・∀・)
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よく行く書店で平積みされており、紹介の「マンガ」が面白かったので購入。読み進めていくと... ファンキーな「紹介マンガ」とは裏腹に、内容はどんどん深いところ、キツいところ、触れてはいかんところへと潜っていく。 純粋培養された、理不尽な悪意の恐怖。 本書を貫くテーマというか、す...
よく行く書店で平積みされており、紹介の「マンガ」が面白かったので購入。読み進めていくと... ファンキーな「紹介マンガ」とは裏腹に、内容はどんどん深いところ、キツいところ、触れてはいかんところへと潜っていく。 純粋培養された、理不尽な悪意の恐怖。 本書を貫くテーマというか、すべての根源はこの一言に尽きるのでは。場面は、東京中のあちこちに飛び、その度に主観も変わるので、登場人物は多い。が、基本的には野方警察署の取調室の中での「つかみどころのない犯人(?)」と「切れ者刑事」との一騎打ちを楽しむものである。が、ある意味「天才的な」犯人も刑事も、その裏にはかなりドロドロしたものを抱えている...ことが、徐々に見えてくる。 関わる全ての人間の、隠しておきたい本質を炙り出してしまう犯人(仮)。この男の前では、たとえ警察官であろうと「感情むき出しの獣」にさせられてしまう。その様を昏い喜びを持って見つめる犯人(仮)。君子としては、最も近寄りたくない「危うき」である。 一番恐ろしいのは、この「危うき犯人(仮)」からダダ漏れになるこの「昏い感情」が、多かれ少なかれ全ての人間に通底しているのでは、ということか。それが故に、この犯人(仮)に対して「同族嫌悪的」な生理的な恐怖心を抱くのではなかろうか。 最後まで読んでも、スッキリもスカッともしない、恐ろしい一冊である。
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面白いと聞いて読んだけど、そうでもなかった。 まあ、期待を裏切るほどではないけど。 もうちょっと掘り下げがあってもいいかな、とは思いました。
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オーケストラが交響曲を演奏するかの構成。ゆっくり始まる、暴行で逮捕された粗暴犯が都内の爆破を次々と予知。犯人と刑事の取調室での戦いが始まる。 男の過去素性は不明。馬鹿な会話を始めるが知性の高さを示し、刑事を喰っていく。 犯行の動機は?真犯人は?次々と展開していく。 面白さが加速、...
オーケストラが交響曲を演奏するかの構成。ゆっくり始まる、暴行で逮捕された粗暴犯が都内の爆破を次々と予知。犯人と刑事の取調室での戦いが始まる。 男の過去素性は不明。馬鹿な会話を始めるが知性の高さを示し、刑事を喰っていく。 犯行の動機は?真犯人は?次々と展開していく。 面白さが加速、そして最後を迎える。 面白い
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犯人は誰かではなく、犯人と警察との心理戦がメインの作品。話は面白いが東京23区の地理にある程度詳しくないと面白さが半減するのではないかと思った。個人的には心理戦よりも事件の真相が分かった時は気持ちの良いスッキリ感が良かった。3.5
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めちゃくちゃ面白かった そんな単純な表現しかできないくらいスゴイ作品だった 今まで読んだミステリー小説でダントツ1位かもしれない 短い文章の繰り返しがテンポを産み出し、物語に引き込まれてしまいました 自分も含めて誰もが持っている思想思考を具現化してくれている作品なのかもしれない...
めちゃくちゃ面白かった そんな単純な表現しかできないくらいスゴイ作品だった 今まで読んだミステリー小説でダントツ1位かもしれない 短い文章の繰り返しがテンポを産み出し、物語に引き込まれてしまいました 自分も含めて誰もが持っている思想思考を具現化してくれている作品なのかもしれない 星5つでは足りないくらいの衝撃です 同じ年に直木賞受賞となった窪先生の作品を読んでみたくなりました(これを超える作品なんてあるのかと思ってます)
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単行本奮発した甲斐あり! 大好きな劇場型犯罪系。取り調べの心理戦、警察官の選民思想、ところどころ価値観を問われつつ、予想を上回る展開に読み応えたっぷりでした。
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面白くて止まらずすぐ読み切ってしまった タゴサクキモすぎる 命の優先順位はあると思うなぁ 他人と家族だったら当たり前に家族を選ぶし 女子供を逃がせーとか昔からあるし
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