爆弾 の商品レビュー
今年読んだ小説で1番面白かったかもしれない。 続きが出ていると知り読了した翌日に書店に買いに行ってしまった。 キャラが立っていて、会話が中心なので少しライトノベルっぽい感じもあり読みやすく、話の展開も早いので小説を普段読まない人でも読み切れると思う。(でも文章が軽いと言うわけでは...
今年読んだ小説で1番面白かったかもしれない。 続きが出ていると知り読了した翌日に書店に買いに行ってしまった。 キャラが立っていて、会話が中心なので少しライトノベルっぽい感じもあり読みやすく、話の展開も早いので小説を普段読まない人でも読み切れると思う。(でも文章が軽いと言うわけでは決してない) スズキの口上が巧みで読み手も引き込まれる。 スズキの非常識とも言える価値観に、公僕である警察官たちが事件を対応していく中でそれぞれ揺れていく心理描写とストーリーのラストシーンへ向けての盛り上がりが合わさって緊張感があり一気に読んでしまった。
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これまた映像化されそうな小説。心理戦、舌戦好きとして楽しんで読めた。中盤からラストに至るまでがなんとなく盛り上がりすぎというか、いやいやそうなるかね?って気持ちが邪魔してのめり込めない部分があった。犯人はドランクドラゴン塚地が良いという感想を目にしてとても納得。めっちゃ合う。笑
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刑事と犯人の心理戦なので期待して読んだが 登場人物もバラバラでいまいち掴みにくくて 重厚さもなかったかな。
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様々な場所で話題沸騰中の本作。ミステリー好きとして読まねばなるまいと思いながらも、なかなか読む機会に恵まれず、長らく積読していた。 きっと読みたいと同じくらい、読みたくなかったのだと思う。一番好きなおかずを最後に取っておくのと同じような気持ちだ。だが、年を越す前に積読を消化すると...
様々な場所で話題沸騰中の本作。ミステリー好きとして読まねばなるまいと思いながらも、なかなか読む機会に恵まれず、長らく積読していた。 きっと読みたいと同じくらい、読みたくなかったのだと思う。一番好きなおかずを最後に取っておくのと同じような気持ちだ。だが、年を越す前に積読を消化するという目標のもと、シュリンクを破って物語の扉を開いた。 酒屋の店主を殴りつけ、逮捕された中年男・スズキタゴサク。 彼は自身が霊感を持ち合わせているという発言のもと、「十時ぴったり、秋葉原のほうで、きっと何かありますよ」と予言をするのだが、妄言だと決めつける刑事の予想とは裏腹に、秋葉原の空きビルで爆発事件が発生。 等々力功を含む刑事たちは、スズキを重要参考人として取り調べを始める。 私は現在都内に住んでおり、職場の立地上、秋葉原もよく利用する。第一の爆弾の被害が出た場所という展開もあり、実際に起こりうる身近な物語と錯覚してしまう。だからこそ、妙な現実味を帯びた本作の設定には惹かれるものがある。 とはいえ、冒頭に山手線を中心に描かれた東京のざっくりとした地図があるため、都内に住んでいない読者もしっかり楽しめる。この辺りの配慮はありがたい。 多くの読者が思うように、本作『爆弾』は、容疑者・スズキタゴサクの得体の知れなさが、物語に大きな勢いを持たせている。不気味さ、奇怪さ、底知れなさ。彼の一挙手一投足が、この事件の雲行きを怪しくさせ、一筋縄ではいかないものだと悟らせる。 そこかしこでスズキを「どこか憎めない犯人」と称す感想も目にするのだが、私はそうは思わず、明確に彼に嫌悪感を抱いた。 一声かければ開いた口は塞がらず、爆破予告を霊感と言い張り、怒ることを「ぷりぷりする」と馬鹿したような表現をし、返事をするときは「そうです。そうです。」と意味もなく無駄に繰り返す。あまりにもふざけている。そういった神経を逆撫でするような話し方が、どうしても生理的に受け付けない。しかし、こうして感情を揺さぶられている時点で、スズキの、そして作者の思う壺なのは言うまでもない。 事情聴取に当たる警視庁捜査一課の清宮輝次が述べたとおり、罪を犯し捕まることに躊躇がなく、社会の常識が通じないアウトサイダーであるスズキは、勝負するまでもなく端から勝っているのだ。失うもののない愉快犯が一番怖いのだと実感できる、とても上手い表現だ。 中盤からスズキタゴサクと相対するは、清宮のバディ・類家。 スニーカーに丸メガネ、天然パーマというラフな格好の彼だが、その実バディであり大先輩の清宮から、こと推理に関しては「尊敬する」と言わしめるほどの切れ者。外見とは裏腹に非常にクレバーなのだが、スズキと同じく常識の通じないイカれた面も併せ持つ。 ある意味似た者同士の類家とスズキ。けれども正義の側に立つ者と、そうでない者という一点において、読者にこれほどまでに違う印象を植え付けるのは、実にミステリー小説らしい。 礼儀正しかった類家の口調がラフになる場面で、読者は思ったことだろう。ついにピエロに裁きの鉄槌を下す、真の探偵役が来てくれたのだと。 外で起きうる悲劇を食い止めるべく、取調室の中で行われる至高の頭脳戦。東京中に設置された爆弾に狂乱する人々と、推理を頼み綱に民衆を救おうとする警察。そして、爆弾魔の被害に巻き込まれる中で暴かれる、登場人物ひとりひとりが抱える心の闇。 様々な陰謀が渦巻く東京を舞台にした極上のサスペンス・ミステリーだった。
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読み進めるうちにスズキタゴサクの気味悪さがじわじわと怖くなっていきました。 実際にあのような人物と対話すると自分がおかしくなりそうです。 最後は全てがスッキリとする訳ではなく、謎が少し残る感じがしてちょっとモヤモヤです、、、
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読み進めるにつれて、スズキタゴサクの異様さがじわじわと強調されていく様子に恐怖した。 ただ、結局彼は何者だったのか。最後まで分からずじまいだったのが少し不完全燃焼でした。次作で明らかになるのかな?
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各登場キャラクターの個性が際立っており、やはりその中でもスズキタゴサクの印象は強烈 推理要素抜き考えてもあの掴みどころのない飄々した感じが憎めなさを感じる 推理要素の方はまぁまぁそんな感じかぁという印象
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途中の謎解きが面白かった。同じ状況に自分がたったとき、どういう行動を取るのか。自分には関係ないと無関心でいるのではないか。正義だと信じて悪を実行するのではないか。考えさせられた。
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スズキタゴサク 展開は読めなかった。でも途中までの盛り上がりに対して最後あっさり。なんか拍子抜けだった。 もっとなんかあるんかなとか。伏線回収あったりとかするんかなって思ったけどさらりと終わった。
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酔っ払って人を殴った。そんな小さな事で取調室に連行された冴えない男、自称・スズキタゴサク49歳。 取り調べ中に、急に秋葉原で爆弾が爆発すると予言し見事的中してしまう。「これから三度東京で爆発が起こります。」そう予言する男。 真相はいかに… ハッキリと言ってしまうと私の好みではな...
酔っ払って人を殴った。そんな小さな事で取調室に連行された冴えない男、自称・スズキタゴサク49歳。 取り調べ中に、急に秋葉原で爆弾が爆発すると予言し見事的中してしまう。「これから三度東京で爆発が起こります。」そう予言する男。 真相はいかに… ハッキリと言ってしまうと私の好みではなかった為、期待以上の評価にはならなかった。(個人的に)特別な驚きなどがあるわけでは無く、取り調べ室でスズキと刑事の頭脳戦が繰り広げられていく、そのような物語だった。 あまり好みの物語では無かったが、先が気になる展開と手に汗握る物語になっており、特に苦なく読み進める事ができた。 私の好みの問題で、作品自体は傑作だと思うため、手に汗握る展開、警察モノの頭脳戦が好きな人にオススメできる一冊だと感じた。
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