かぞえきれない星の、その次の星 の商品レビュー
2021年に出版された本なのでコロナになった世界が描かれているのが少し新鮮だった。読み終わったら気分がスッキリして前向きになれる本。短編集なので隙間時間で読みやすい。
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重松清さんの作品はどの作品も大好きです! この作品はコロナ禍の生活や身近な人を思い出す作品で読んでいて涙が溢れてきました。
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切なくて温かい 短編集で、どの話もどこか切ない部分がありますが、読了後には不思議な温かさが心に残りました。 重松清さんは、こういう人の弱さとかナイーブな心情を描くのが本当に上手いですね。 桃太郎の話だけは、救いがないように感じました。何一つ罪を犯さない人間は存在しないと思いますので…。
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人間が誰しも抱える寂しさと寄り添って生きていく、弱くて強い人間を描いた作品です。重松清さんらしい、寂しくも温かい本でした。 特にこの本ではコロナの影響による寂しさも描かれていました。 大きく印象に残ったのは2つ。 一つ目に、桃太郎の話。桃太郎の弱さと強さが描かれていました。しかし、読者としては重松清さんならではの読了後に心にふわっと温かさが残ることはなく、ショックを受けて終わりました。珍しい。 二つ目は、やはり最後のお話でしょうか。同じ音楽でも奏でる人によって聞こえ方が変わるように、同じ星空でも見る人によって星の意味が変わってくる。素敵な捉え方だなぁと思いました。 あとはさみしくて明るい人、優しい言葉。重松清さんはずっとそういった人たちを描いてくださっているような。 あとは会いたいと思ったときには会えているのではないか。これがコロナ禍ならではの会えないという寂しさに対する、重松清さんなりの答えなのではないかと思います。 世の中に実際に起きている寂しさを、その寂しさすらもはや愛おしく感じられるように優しく温かく生きていく様子を描かれた、重松清さんらしい素敵な本だったと思います。
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涙ぐむ展開が多かった。また仮想世界のような世界観が多く興味深かった。特に最後のお話が個人的には面白かったです。
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コロナ禍での話であったり、戦時であったり閉塞感に迫られた短編集。仕方ないと諦める思いにやるせなくなるけど、それでも絶望する訳でない。 読むのがしんどい訳でないのだけど、さみしさの中に優しさを感じさせられる不思議を感じる。 最後の表題になる篇で救われた気持ちに。この作家さんは本人な...
コロナ禍での話であったり、戦時であったり閉塞感に迫られた短編集。仕方ないと諦める思いにやるせなくなるけど、それでも絶望する訳でない。 読むのがしんどい訳でないのだけど、さみしさの中に優しさを感じさせられる不思議を感じる。 最後の表題になる篇で救われた気持ちに。この作家さんは本人なのかと思わされた。他の作品でもそんなのを匂わされたのがあったので。 桃太郎の話は飛び抜けてブラックというかシュールな話だった。小さな悪まで徹底しなくはいけなかったのか?今の社会の在り方を問われているように感じた。
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ちょっと不思議な世界観。 なんとなく悲しく淋しいけれど、 読後は優しさや温かさがじわ〜と心に沁みわたる。 コロナ禍で描かれた作品なので、 とくに子どもたちに寄り添った作品が中心で、 でも大人が読んでも色々考えさせられると思う。 『いじる』と『いじめる』の違い、 心の奥にある誰...
ちょっと不思議な世界観。 なんとなく悲しく淋しいけれど、 読後は優しさや温かさがじわ〜と心に沁みわたる。 コロナ禍で描かれた作品なので、 とくに子どもたちに寄り添った作品が中心で、 でも大人が読んでも色々考えさせられると思う。 『いじる』と『いじめる』の違い、 心の奥にある誰でも持っている鬼は 特に考えさせられたなぁ。 コロナ、震災、いじめ、虐待 この数年で本当にいろんな出来事がニュースになっていた。 その出来事ひとつひとつひ焦点を当て、 ちょっとファンタジー要素を絡めつつ、 心に傷を負った人に優しく寄り添ってくれる。 昔には考えられなかったようなことが 普通に起きるようになってきてる近年。 物語の中に 『この世界は前より良くなってると思うか?』 と問われる部分がある。 正直、良くはなってないと思うし、 この先どうなっていってしまうのかな〜とぼんやり思うことがある。 ただ、温かく思いやりのある世界になってほしいなぁ…とこの本を読んで心から思った。 それにはまず自分がそんな人にならねば。
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短篇集。ひとつひとつ別個のものかと読み進めていたら、ゆるやかにつながっていたと気付かされる。 全体を通して、さみしさと向き合ったり寄り添うものが多かった気がする。会えないさみしさ、見送る(看取る)さみしさ…でもさみしい悲しいだけではない、あたたかさが後に残る。 備忘録として ...
短篇集。ひとつひとつ別個のものかと読み進めていたら、ゆるやかにつながっていたと気付かされる。 全体を通して、さみしさと向き合ったり寄り添うものが多かった気がする。会えないさみしさ、見送る(看取る)さみしさ…でもさみしい悲しいだけではない、あたたかさが後に残る。 備忘録として ・コロナ禍の、今となっては思い出したくないあの感覚が、じんわり蘇ってきた感覚があった。 ・ひな人形、お盆、桃太郎のお話が特に好き。 ・星拾いのおじさんは著者自身のことなのかもしれない。
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