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夜が明ける の商品レビュー

3.7

55件のお客様レビュー

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2024/09/16

森さんの発言が心に沁みた 戦いの土俵に当たり前のように、強迫的なまでにしがみついてしまうのはなぜなのか 戦場から離脱するのが負けのように感じられ、どうしても引け目を感じてしまうのはなぜなのか   助けが必要な時に助けを求めるのは、許可すらいらないほど当たり前の権利なんだよ、って言...

森さんの発言が心に沁みた 戦いの土俵に当たり前のように、強迫的なまでにしがみついてしまうのはなぜなのか 戦場から離脱するのが負けのように感じられ、どうしても引け目を感じてしまうのはなぜなのか   助けが必要な時に助けを求めるのは、許可すらいらないほど当たり前の権利なんだよ、って言われてみたらなんてことない言葉だけど。 誰かに対する負の感情や度を過ぎた中傷行為が、血を巡らせるための代償行為と考えると夜が明けることなんてないのかもしれない 助けて、の一言を気軽に言える世の中に変わっていくことが夜明けに繋がるのか かといって、困っている人に手を貸せるシステム作りには共有地の悲劇問題がついて回るし現実は難しい

Posted byブクログ

2024/09/14

500ページの残り150ページからなんとか持ち直して、えっと森さんの訪問とアキのノートと 読み切る事出来た。友情と再生とあるがラストで残酷な現在形がひっくり返る訳じゃないし残酷な生活と社会は何一つ変わっていないかな。TV業界が事細かにリアルに書いてあり飛ぶ事が当たり前でアシスタン...

500ページの残り150ページからなんとか持ち直して、えっと森さんの訪問とアキのノートと 読み切る事出来た。友情と再生とあるがラストで残酷な現在形がひっくり返る訳じゃないし残酷な生活と社会は何一つ変わっていないかな。TV業界が事細かにリアルに書いてあり飛ぶ事が当たり前でアシスタントディレクター以上が人間の扱いされる、最後まで押尾に受けた拷問を認められない心が壊れた俺が辛すぎる。あんべたくまって統一教会信者の安倍晋三だよね、その後の菅が言った自己責任も今でも忘れない絶対に。今やる事は俺の生き方は世の中がこんなんだから仕方ないじゃなくて自分が悪いじゃなくて、安倍晋三に自民党に日本をダメにしたのと任せてはいけなかったのと真剣に考える。カナダに自己責任の言葉が無いって事だけで日本がおかしいって気付かないと。カナダに移住した西加奈子さん、ℹ︎以来の本でした、あっ関西弁が西加奈子なのに、なんだか変な感じで森さんの訪問迄入って来なくて、あっ表現力は流石だし安倍晋三を出して踏み込んで、マスゴミ全部をひっくり返す、もう表彰して欲しい。

Posted byブクログ

2024/09/12

何かに頼るのがどうしても苦手だ。根性論ではどうにもならないのに「助けてもらうこと」に罪悪感を感じるのはどうしてなんだろう。

Posted byブクログ

2024/09/12

学生時代から大好きだった西加奈子さんの小説が久しぶりに発売されたということで(もう3年前のことだけど)読んだ1冊。 あらすじ 高校時代の同級生、深沢暁。主人公の友達で、「アキ」と呼ばれている。フィンランドの俳優、アキ・マケライネンと同じ名前だからだ。ネグレクト家庭で育ち、いつも...

学生時代から大好きだった西加奈子さんの小説が久しぶりに発売されたということで(もう3年前のことだけど)読んだ1冊。 あらすじ 高校時代の同級生、深沢暁。主人公の友達で、「アキ」と呼ばれている。フィンランドの俳優、アキ・マケライネンと同じ名前だからだ。ネグレクト家庭で育ち、いつも周囲に怯えながら生きていた彼は、ある日主人公に「お前はアキ・マケライネンだよ!」と言われたことをきっかけに、一本の映画を見る。マケライネンが主演の、「男たちの朝」という映画だ。その日から、アキは「僕はマケライネンだ」と名乗るようになり、マケライネンとしての道を歩み始める。 母に虐待されて育ったアキ。 就職した先のテレビ局でパワハラ・セクハラ・過労により心身を壊していく主人公。 この本は、テレビで、新聞で、SNSで、あらゆるメディアで連日取り上げられているのに、そのどれも未だに答えが出ていないという厳しい現実を逃げることなく直視している。あらゆるマイノリティを踏みつける声は大きく、誰ひとりとして簡単には救われない。それでも、あらゆる当事者は今ここに生きている。 この物語の結末に待っているのは安易な希望ではないけれど、そのあらゆる当事者の存在を可視化するような最後のシーンは、この物語の最後にようやく見えた確かな希望のように感じた。

Posted byブクログ

2024/09/07

なになにはこうあるべきという考え方に認知バイアスがかかってないかを考える必要がある。 弱者はこうあるべきという考えの中に自分の傲慢さが入ってないか。弱者自身もその考えに縛られていないか。

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2024/11/18
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テレビ業界の労働環境、児童虐待、貧困、ホームレス。あまりに具体的に描写されていて苦しくなった。 何を言っても「こっちにも生活がある」と言ってくる大家さん、本当にずっと同じことを言ってくる人っているよなと思って少し笑った。 主人公が多忙さとパワハラのストレスでみるみる心が狭くなり、カスタマーセンターに怒鳴り散らし、上司を誹謗中傷する寸前までいくところが読んでいてずっと苦しい。 貧困の原因として、助けを求めるのが難しい、抵抗があるというのは知らなかった。助けを求めないことが、他人が助けを求めることを許さない、誰かが優遇されているのが許せない、誰かが幸せになることを許せないとなり、社会の息苦しさに繋がっているのだと思った。 終盤の怒涛の社会的なメッセージは少しびっくりしたけど、これが筆者の伝えたいことなんだなと思った。

Posted byブクログ

2024/09/01
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何で虐待に遭っても周りに助けを求めないのか? 何で嫌な仕事を精神が壊れるまで続けるのか? 自分は絶対そうしないけどな、と思うことが多々あって最初から感情移入はできなかったけど、それは自分が今までの人生で助けを求めたら助けてくれる家族や友人、周りの人がいるということを知っているから(劣悪な境遇にいる人を知らないから)ということに改めて気づかされた。 私は知らないから元々関係ない、貧困も自己責任だと言う側の人間だなと思った。 部下の森さんの言うように、主人公のような人達がSOSを出したら誰かが助けてくれると信じてもらえる社会を作れるのか、を大人として考える。行動していかないとなと思いました。

Posted byブクログ

2024/08/25
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あまりにも熱量の高い話。 中盤の過酷さに眉を顰めつつも タイトルから少し救いがあるお話と思って 読み進めた。 全て読み終わり感じたことは願いだった。 強い願いの本。 そうするしかない人もいる そうなるしかない人もいる 助けてもらって良い 助けてあげられるような国に その未来を願い、夜明けとして描いているんだな。

Posted byブクログ

2024/08/23
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読んでいて目を背けたくなるような苦しい描写がたくさんありました。 生々しく、これが現実に起こっていませんようにと、思ってしまうようなそんなストーリーも多いです。 この小説を通して西さんは何を伝えたかったのだろうと考えました。 ・辛かったら「助けてください」と言う権利は誰にでもあること ・なぜなら、この2人のような人生は遠いようで近くにある、ということ ・手を差し伸べる余裕がある時は、手を差し伸べる勇気も持って欲しいということ いつも気づきを下さる西さんの小説がやっぱり好きです。

Posted byブクログ

2024/08/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

ひさびさの西さん。やっぱり一文の密度が高いように感じる。助けてもらう、助ける、どうしても見下ろす側があることをどうにかいい言葉に言い換えられないかなと思った。アキがアキとして名前を呼ばれた場面がなぜか印象的だった。

Posted byブクログ