よって件のごとし の商品レビュー
このシリーズさ、引き出しが多くてびっくりする。 百物語完成に向けて三割程終えたわけだけど、まだこんな話が残ってたか。 今回は、異界、水神、土左衛門ですか。 宮部さんの江戸怪談は本当に飽きないな。 特に表題作はハラハラし通しで、誰一人欠ける事なく無事に帰ってきて!と祈る思いだった。...
このシリーズさ、引き出しが多くてびっくりする。 百物語完成に向けて三割程終えたわけだけど、まだこんな話が残ってたか。 今回は、異界、水神、土左衛門ですか。 宮部さんの江戸怪談は本当に飽きないな。 特に表題作はハラハラし通しで、誰一人欠ける事なく無事に帰ってきて!と祈る思いだった。 おちかのお産に備えて、百物語を一旦休止することにした富次郎の心境にも変化が見えるし、今後どうなっていくのかますます楽しみな作品です。
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意表を突くゲーム好きな宮部さんらしい、新たな怪談話。まさかの切り口でちょっと笑ってしまいました。長く続くシリーズですが、まだまだネタが出てくるのは作家の引き出しの多さが分かりますね。
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・賽子と虻 賽子達が可愛かった 餅太郎は、姉の為、神様の為に犠牲になって、なのにめげずに一生懸命働いて、体不自由になってもなお、家族を助けに行かなかった事を悔いていて…そんなに自分を責めないで、是非編み込み草履作って三島屋さんに持ってきてほしいと思いました。 ・よって件のごとし 花江がもし美人じゃなくても、みんなは助けに行ってたかな…ってちょっと思ってしまいました。 いや、助けに行きますよね。私とは違う。 私は行かないかもしれん。
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賽子と虻 灯庵の口利きでやってきた 貧相な身なりの餅太郎が語り手 餅太郎の故郷には、博打の神様の六面様と虻の神様が鎮守として祀られている。 貧しい小作人の松一の娘おりんは餅太郎の姉。おりんは玉の輿にのり隣村の猪鼻屋に嫁ぐが、虻が憑いたともどされてきた。苦しむ姉を助けた餅太郎は神様の賭博場の里で暮らすことになる。 賽子のキリ次郎とのやりとりや、元の世界に戻るための餅太郎の活躍が面白い。 土鍋女房 色の黒いおとびが語り手。 一年前に亡くなった兄喜代丸は渡し船の船頭。ある日船に謎の土鍋が置いてあった。喜代丸はいい話の縁談を頑なに断っているのは、粂川の主に魅入られていたからだった。 よって件のごとし おちかのお産に向けて三島屋の百物語はしばらく休むことに、また跡継ぎ若旦那の伊一郎が授業先から戻ることになり、最後に受け入れた語り手は、手首を紐でくくった老夫婦の慎吾と花代。 慎吾の里の池にあがった溺死体が村人をを襲い、その池はもう一つの異世界の村と繋がっている。 そこでは化け物が地の底から現れ、人に噛み付くと噛まれた人はひとでなしというゾンビ化してしまう。
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宮部みゆきの江戸怪談炸裂の三島屋シリーズ8冊目。可愛い賽子たちとといかにも日本らしく多様な八百万神が魅力的な「賽子と虻」、不思議な水神の物語「土鍋女房」、そして極めつけは宮部みゆき版ゾンビ譚の表題作「よって件のごとし」、どれを取っても読みごたえがある秀作で堪能した。
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三島屋怪談語りの百物語、第8作。初代聞き手のおちかが出産間近だったり、富次郎の周りに少しずつ変化も。 表題作は定番的なホラー系の話ながらも、爽やかなラストの余韻がよかったです。このシリーズは面白さが安定しています。 今回で計37話(巻末にこれまでの一覧と簡単な粗筋を掲載)。 続...
三島屋怪談語りの百物語、第8作。初代聞き手のおちかが出産間近だったり、富次郎の周りに少しずつ変化も。 表題作は定番的なホラー系の話ながらも、爽やかなラストの余韻がよかったです。このシリーズは面白さが安定しています。 今回で計37話(巻末にこれまでの一覧と簡単な粗筋を掲載)。 続きはまだまだございます。
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今回の三話は、ハードでした(汗) その中でも第一話は、ちょっとファンタジーな感じがしました。笑顔を失った餅太郎の健気な行動に、心打たれました。 第二話、三話は、なかなかの恐ろしさ。ホラー映画です笑 そんな恐ろしい話も、富次郎に聞いてもらい、そして、絵にしたためてもらう。 おち...
今回の三話は、ハードでした(汗) その中でも第一話は、ちょっとファンタジーな感じがしました。笑顔を失った餅太郎の健気な行動に、心打たれました。 第二話、三話は、なかなかの恐ろしさ。ホラー映画です笑 そんな恐ろしい話も、富次郎に聞いてもらい、そして、絵にしたためてもらう。 おちかちゃんから継いだ冨次郎も、たくましくすっかり聞き手として板につきましたね。 そして、冨次郎のおちかちゃんへの想いがあたたかくてほっこりします。 おちかちゃんの出産の準備のため、少しの間百物語もお休みするようですが、元気な赤ちゃんが産まれることを祈りつつ、再開を楽しみにしています♪ 傷心のお兄さんも帰ってきて、今後の兄弟のやりとりも興味深いです。
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時間かかったけど、久しぶりの三島屋変調百物語シリーズ!おちかを始め、三島屋の人たち本当に好きだな〜。富次郎が瓢箪古堂に抱いていた嫉妬、私も身に覚えがあるあると思った。友達の旦那さんのことは大体いつも同じように思ってる。 餅太郎と縁が繋がるといいなあ。結局村の他の人たちがどうなっ...
時間かかったけど、久しぶりの三島屋変調百物語シリーズ!おちかを始め、三島屋の人たち本当に好きだな〜。富次郎が瓢箪古堂に抱いていた嫉妬、私も身に覚えがあるあると思った。友達の旦那さんのことは大体いつも同じように思ってる。 餅太郎と縁が繋がるといいなあ。結局村の他の人たちがどうなったのかは想像するしかないけど、どうか1人でも多く助かっていてほしい。神様の賭場、お化け屋敷なんかよりも何倍も怖そう。思いの外キリ次郎が可愛くて気に入ってしまい、別れのシーンは悲しかったー。 宮部みゆきがゾンビを書くとこうなるんだな、と新鮮だった。和製ゾンビ。絶望感がすさまじい。あちら側のあの村は、藩は、国は、どうなったんだろう。二度と池が繋がらないでほしいけど、どうしても気になる。 伊一郎が帰って来て、これからどうなるのか楽しみ。おちかの出産も!
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怖い。今回も怖い。とりわけ1つ目と3つ目が怖い。 1つ目は、飲み食いをしようとすると、そこに大きな虻が見えるという話。自分がそうなったらと思うとすごく怖い。 これは、玉の輿に乗った娘を羨んだ誰かがかけた呪いだそう。その弟は、幼いながら全力で姉の窮地を救おうと色々なものに立ち向か...
怖い。今回も怖い。とりわけ1つ目と3つ目が怖い。 1つ目は、飲み食いをしようとすると、そこに大きな虻が見えるという話。自分がそうなったらと思うとすごく怖い。 これは、玉の輿に乗った娘を羨んだ誰かがかけた呪いだそう。その弟は、幼いながら全力で姉の窮地を救おうと色々なものに立ち向かっていく。そして、神様の住まう国の賭場にまで迷い込んでいく。 そこでのあれやこれやがとても鮮やかだ。いつ帰れるともわからない苦しさはあっても、物珍しさや暖かさや切なさもある。お正月に彼が奉納したちょっと不格好な賽子が、神様の下僕として働いていて、異世界でのガイド役兼彼の兄貴分のようで可愛らしくも楽しい。 お話は姉を呪った誰かと対決する方へ向かうかと思いきや、根こそぎ違った展開になる。現在の彼の姿からうかがえることだけど、とんでもなく悲惨な方向へ。また、会えると思ってたはずのあの人にも、この人にも会えないのか、それどころかむごすぎる運命をたどったのではないかと思うと胸が潰れる。何より恐ろしいのは、人々の心の素朴で小さな祈りすら許さず、命ごと叩き潰し、奪い去ってしまう権力者なのかも。 3つ目の怖さはまた別物。人を襲う怪物が現れ、怪物に噛まれた者もまた怪物になってしまうお話。どんなに徳のある人も、どんなに愛しい人も、噛まれてしまえば例外なく怪物になってしまい、自分もそうなってしまうかも知れないことも、大切な人も含めて周りがそうなってしまうかも知れないことも、恐ろしい。 だけど、物語はその恐ろしさではなく、他の者たちを命を張って助け出そうとする人たちや怪物になってしまう運命を受け止め、他者を害するよりは自分の命を投げ出す人たちを描く。その肝の座り具合、勇敢さ、時々見せる弱さやあれこれまで愛しく思える。 後日譚も含めて、最後に富次郎が描いた絵が全てを表しているかのよう。これまでのどのお話よりも、富次郎が描くことに意味があるのだと感じました。 巻末の解説は、若松英輔さん。 読者は、どんなに読む速さを高めてもよいが、急いてはならないし、気を逸らせてはいけないとの言葉、心に刻んでおきます。
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神田の袋物屋、三島屋で語られるのは誰にも話せない不思議な物語たち。 賽子の神様が出てくる「賽子と虻」、土鍋に潜む何かと対面する「土鍋女房」、江戸版吸血鬼「よって件のごとし」の三話を収録。シリーズ八作目。 一話目の「賽子と虻」が一番好き。冒頭の語り手の様子からは想像もできないぐら...
神田の袋物屋、三島屋で語られるのは誰にも話せない不思議な物語たち。 賽子の神様が出てくる「賽子と虻」、土鍋に潜む何かと対面する「土鍋女房」、江戸版吸血鬼「よって件のごとし」の三話を収録。シリーズ八作目。 一話目の「賽子と虻」が一番好き。冒頭の語り手の様子からは想像もできないぐらい、とても勇気が出るお話。宮部さんが描く子供は本当に良い。餅太郎とキリ次郎のコンビがとにかく楽しい。弥生と官兵衛も。好きすぎる。 「土鍋女房」は、オンナのお話、なんだろうな。三島屋シリーズでは→ 割とよく扱われている気がする。時代背景との兼ね合いなのかな。江戸時代だしな。 「よって件のごとし」はいわゆる“妖怪話”で、かなりファンタジー寄り。ホラー味もあるよな。かなり怖い。読み応えは抜群。 三島屋的にも色々動きがあって、早く次が読みたいシリーズ。青瓜不動読むの楽しみ!
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