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DV8 の商品レビュー

4.8

6件のお客様レビュー

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2024/08/14

元劇作家で大学教授だったという経歴の私立探偵が主人公(しかも鬱病でパニック障害持ち)の「台北プライベート・アイ」。作家紀蔚然は家の近所のカフェで書いていたらしい。それがここ。 2作目の「DV8」は「台湾のベニス」こと淡水が舞台で、僕もGoogleビューで現地を眺めながら読み進めた...

元劇作家で大学教授だったという経歴の私立探偵が主人公(しかも鬱病でパニック障害持ち)の「台北プライベート・アイ」。作家紀蔚然は家の近所のカフェで書いていたらしい。それがここ。 2作目の「DV8」は「台湾のベニス」こと淡水が舞台で、僕もGoogleビューで現地を眺めながら読み進めた。 いやぁ、ほんま楽しかった。今から3作目も楽しみ。 淡水も行ってみたい。 https://maps.app.goo.gl/hBDvAvSDMTe2NwxB7

Posted byブクログ

2024/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作の内容をほとんど忘れたころになって読むことになった。複数の事件を並行して扱い、彼我の進展が交互に現れるおかげで、やきもきしながらテンポよく進んでいくという珍しくも楽しい体験ができた。主人のパニック発作の話もあり、彼自身もひとつの謎として展開を面白くしている。 他にも気持ちのいい登場人物が多いおかげで、読み進めるのが楽しかった。クライマックスの悪人対決は三頭の蛇などと述べられているが、高慢ながら同情の余地もある弁護士氏が生き残れたのは素直によかったと思う。 ところであとがきに「三作目は主人公をダークサイドに落とす」などと書かれていたのだが、なにそれこわい。

Posted byブクログ

2024/07/18

舞台は台北南部から郊外の淡水へ、と言っても淡水は拠点であって、探偵呉誠は依頼された調査のために台北をぐるっと囲む新北市の主に西側を駆け回る。ここ30年で急激に開発された新北の台北以上にローカル色強めな光景を思い浮かべ、クセの強い呉誠の喜怒哀楽と苦悩、そしてエマとの粋な関係を楽しめ...

舞台は台北南部から郊外の淡水へ、と言っても淡水は拠点であって、探偵呉誠は依頼された調査のために台北をぐるっと囲む新北市の主に西側を駆け回る。ここ30年で急激に開発された新北の台北以上にローカル色強めな光景を思い浮かべ、クセの強い呉誠の喜怒哀楽と苦悩、そしてエマとの粋な関係を楽しめる。キャラが確立しているからこその魅力。 そして一つの事件が解決されてから明らかになるもう一つの事件の展開もまた面白い。ミステリー好きにもそうでない人も引きつける。これが実によい。

Posted byブクログ

2024/07/10

★5 あの私立探偵が返ってきたよ! 高品質、超濃厚な探偵小説 #DV8 #台北プライベートアイ2 ■あらすじ 元大学教授の私立探偵の呉誠は、前回の連続殺人事件の解決以降、台北の淡水に引越しをしていた。彼は淡水にあるバー「DV8」に通うようになっていた。 ある日、新人弁護士の安...

★5 あの私立探偵が返ってきたよ! 高品質、超濃厚な探偵小説 #DV8 #台北プライベートアイ2 ■あらすじ 元大学教授の私立探偵の呉誠は、前回の連続殺人事件の解決以降、台北の淡水に引越しをしていた。彼は淡水にあるバー「DV8」に通うようになっていた。 ある日、新人弁護士の安安から仕事の依頼を受ける。少女時代、ある事件に巻き込まれた際、助けてくれた少年を探してほしいというものだったのだが… 前作、台北プライベートアイに続く、シリーズ第二弾。 ■きっと読みたくなるレビュー ★5 高品質な探偵小説、どなたでも安心して読める一冊ですね。台湾の街並みやそこに住む人間たちを味わいながら、ボリュームたっぷりのミステリーを楽しめます。 今回はタイトルにもある「DV8」という名前のバーを拠点にしながら物語が展開される。美味い酒があって、キレイ目のバーテンダーがいて、酒場の仲間たちがいて… ゴキゲンなことから愚痴や悩みまで会話が飛び交い、賑やかで楽しい空間。いいなぁ~、こんな大人の世界、憧れちゃいます。 まず本作で語りたいのは、探偵×美女の色恋ですよ。もう超王道。若い子たちの恋愛じゃなく、大人の恋愛。セリフひとつひとつに含蓄があって、エスプレッソコーヒーのような渋みのある距離感。最高でしょ。 特に恋愛観についてエマと語り合うシーンなんかは、年齢を重ねて初めて理解できるこの味わい。陳腐な恋愛エピソードは興ざめになりがちだけど、本作は大成功ですよね。 他の登場人物たちも人間味あふれる奴らばかり、特に呑み仲間&仕事仲間たちが頼りになるのよ。やっぱり人間的にチャーミングだと、優秀で優しい人たちが集まってくるんでしょう。私も見習わなきゃです。 そして本作では、主人公呉誠の病気についても語られる。過去の痛苦を吐露するシーンでは、その病気のことがわからなくても、理解できるほど綿密に描かれるんです。苦悩を乗り越え、成長し、結果辛い目にあったからこそ、同じ悲劇にならないように人には優しくなれる。神様は時に辛いことを押し付けることはあっても、決して意地悪でやってるんじゃないと思わせてくれるのです。 さて今回の事件、人探しから始まるのですが、その後ちょっとしたノイズから大きく発展してゆく。さすがはプロの探偵の気づき、地道な地道な地道な調査を続けていくのです。これがなかなかの長さなんだけど、この長さが読みどころなんすよね~ しかも後半からの展開は読む手が止まらなかった、最終盤はどうなるんだと気になってしょうがなかったです。読み物としても重厚感たっぷりで、じっくりと楽しめる探偵小説でした。 ■ぜっさん推しポイント 若い頃は大きな夢を追って道を反れてしまったり、無茶をして友人に迷惑をかけてしまったりと、人生を踏み外してしまうようなことが多かったですね。 大人になって守らなければいけないものが増えてしまうと、むしろ踏み外さないことだけを考えて生きるようになってしまう。生活や人間関係は安定するのでしょうが、挑戦的でアグレッシブな生き方とは言えないのかもしれない。そんなカッコイイ生き方に憧れつつも、やっぱり人生のレールから逸脱するのは勇気がいるものですよね。 でも、どんなに難しい道を選択したとしても、ひた向きに取り組んでさえいれば何とかなるんです。なぜならそんな魅力のある人には、自然と助けてくれる人たちが集まってくるから。 どんなに年齢を重ねても、チャレンジングに、素直に、ひた向きに、そして周りの人に優しく愛すべき人でありたいですね。

Posted byブクログ

2024/06/23

シリーズ2作目。主人公は呉誠と言う中年を過ぎた私立探偵。台北の北、淡水に越した彼がDV8と言うクラブを舞台に、安安と言う女性の依頼を受け、過去に接点をもつ人物探しから始まるハードボイルド系ミステリー。気の良いクラブの常連や元刑事達と連携して連鎖的に謎を解いていく。プロセスもしっか...

シリーズ2作目。主人公は呉誠と言う中年を過ぎた私立探偵。台北の北、淡水に越した彼がDV8と言うクラブを舞台に、安安と言う女性の依頼を受け、過去に接点をもつ人物探しから始まるハードボイルド系ミステリー。気の良いクラブの常連や元刑事達と連携して連鎖的に謎を解いていく。プロセスもしっかりしていて、台北近辺の街もリアルに描いている。何よりあちこちに散りばめた蘊蓄も程よく読ませてくれる。海外や、日本では横山秀夫氏、島田荘司の作家の名も出てくるし、まさか、シンセ奏者の喜多郎氏も、、。事件に関係ない所でも読ませてくれた。ミステリーとしても上出来と思った。

Posted byブクログ

2024/04/16

【元劇作家にして大学教授。異色の私立探偵・呉誠が帰ってきた!】台北郊外の街・淡水に引っ越した私立探偵の呉誠は、人捜しをきっかけに20年前に容疑者死亡で幕を閉じた連続殺人事件の真相に迫る。

Posted byブクログ