Z世代化する社会 の商品レビュー
著者も本書の中で述べているとおり、「先生、どうか皆の前でほめないいでください」を参考にしているというか、なぞっているというか、追試しているような感じがする(悪い意味ではない)。文体も似ていて同じ著者が書いたと言えばそう思えるかも知れない。上書きしている部分、補完している部分もあり...
著者も本書の中で述べているとおり、「先生、どうか皆の前でほめないいでください」を参考にしているというか、なぞっているというか、追試しているような感じがする(悪い意味ではない)。文体も似ていて同じ著者が書いたと言えばそう思えるかも知れない。上書きしている部分、補完している部分もありつつ、この2冊はセットとして読むべきかも知れない(あくまで個人的な感想)。完全肯定ではなく、かえってアンチ(笑)というわけでもない。実際のZ世代の若者として登場してくる事例が同じ様で少し違うのは学生の所属する大学の違いなのかなと思う。私自身複数の大学の学生と主に授業を通じて接する機会があるが、ものによって大学によって、これら2冊に書かれている学生像と近い、遠い(といっても微々たる違い)のニュアンス差がある。 Z世代は、線を引いたこちら側から客観的風に語るものではなく写像であるというところに妙に納得できる。あと、先にあげた書籍は問題提起で止まっているところが、こちらは解決策まで提示しようとしているところが大きく違う。いずれにしても、これまで言説や常識みたいな感じで、私自身がある意味偏見絡みで見ていたZ世代という塊への見方を大きく変えてくれたことは確かである。ひさびさに目から鱗的な知見が得られた気がする。 この手の書籍は嫌な人にとっては嫌なのだろうなと思いつつ、なんとなくお得な一冊に出会った感じ。
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Z世代化の社会を作ったのは、Z世代だけでは無い。 過去から作られた社会の中で、不満→不安が高まり、主体性が薄く、平均より少し上、無理を犯さない。 このようなZ世代が社会の中でお客様扱いを受ける場面が増えて、それを見る上の世代も怒らず、距離を取りZ世代の社会に貢献している。 これ...
Z世代化の社会を作ったのは、Z世代だけでは無い。 過去から作られた社会の中で、不満→不安が高まり、主体性が薄く、平均より少し上、無理を犯さない。 このようなZ世代が社会の中でお客様扱いを受ける場面が増えて、それを見る上の世代も怒らず、距離を取りZ世代の社会に貢献している。 これからの社会は、このようなサイクルが回る中で、逆の意思、立場、意見、主張を持てる個人の存在が何よりも重要。 他人と違いを作る、産む、個性を形成する。 その中で相手を受け入れつつ、社会での動きを捉えて示唆する人が余裕を持ち、成長していくだろう。
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社会のイマの話。 むき出しの不安ビジネス。ラベリングすることによる無意味化。 興味のある話題ばかりだった。 若者(というよりこれからの社会)に対しての洞察が面白い。 けして若者批判の本ではない。
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1989年生まれの若手大学教員から見た若者論。「いまどきの若者は!」なのだが、意外におもしろいというか、まあ中堅校でも上位校でもそういう感じですか、みたいな。
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モバイルプランナーって、初めて知りました。このモバイルプランナーについての記述が多すぎる気もしましたが、それを差し引いても面白い本でした! 大学のテーマパーク化とか、座ってるだけで良いと思ってしまう態度とか、◯◯ガチャとか。「よくぞ言ってくれました!」とスカッとする内容でした。 ...
モバイルプランナーって、初めて知りました。このモバイルプランナーについての記述が多すぎる気もしましたが、それを差し引いても面白い本でした! 大学のテーマパーク化とか、座ってるだけで良いと思ってしまう態度とか、◯◯ガチャとか。「よくぞ言ってくれました!」とスカッとする内容でした。 情報は正確でしっかりしているけど、会話的な語り口(ときどき関西弁も)で、読みやすいです。
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めっちゃ面白かった。 関西弁で話し言葉で書かれていて、すごく読みやすかった。 筆者の東大教授は、まだ30代半ばやのにすごいオジサン感出てる感じ (推し活の良さが分かってはらへんと思う、なんか推し活ヘイトしてる感があった)も あったけど、 若者の気持ちをすごい分かってくれてるし、...
めっちゃ面白かった。 関西弁で話し言葉で書かれていて、すごく読みやすかった。 筆者の東大教授は、まだ30代半ばやのにすごいオジサン感出てる感じ (推し活の良さが分かってはらへんと思う、なんか推し活ヘイトしてる感があった)も あったけど、 若者の気持ちをすごい分かってくれてるし、分かろうとしてくれてる感が伝わって、 きっと熱くて面倒見が良くて、人間的な方なのかなと感じた。 世代間の価値観のズレって、いつの時代も否めないけど、 どの世代の人も人間には変わりなくて、 感度が高い若者から順番に変化していって、 最終的には社会全体に浸透していくから、 今の若者を見ると社会が分かるという考え方が面白いと思った。 そう考えると、今は大学自体がテーマパーク化してて、生徒が快適に過ごせるようになっているのが 今度は社会でも同じようなことが起こってしまう可能性も確かにあるやろなと感じた。 企業はハラスメントとかアンガーマネジメントでとにかく社員が快適に過ごせるように、 お局にならないようにしてて 若者も配属ガチャとか上司の指導の仕方とか他責にしたりすることもあるけど、 これが社会全体に広がって、とにかく快適に快適にっていう思考になると、仕事の本質を見失って 日本はほんまに世界から置いていかれるやろなと思った。 あと、日本の若者は成長したい欲があって、 でも今の会社で成長できてるか分からない、不安感が強い人が多いのも納得だった。 今20代後半の私も少し前までそんな感じだった。 筆者としては、不安で悩まなくていいと、 就業でいうと、会社の役に立てるようになるまで平均10年だから、 入社してすぐとか、3年とかで分かるわけがないから、 もっと自分に余裕を持って、希望を持って、とりあえず続けていったらいいという考えで、筆者の広い背中が見える感じだった。 私個人の考えとしては、転職のことだけでいうと、 不安に思うんやったら転職した方がいいと感じた。 人生は一度きりで、20代のこの瞬間ももう戻ってくることはないから、 その期間考えることを放棄して、10年も浪費してしまうのはもったいないと思う。 本の中の例として、不動産の営業に入社した新卒の子が、入社後数ヶ月で転職を迷っていたが、 不動産の営業は数ある職種の中でもわりとハードめやと思うし、 職種は山ほどあるんやから、自分が興味のあること、もしくは、やりたくないことを 省いて残ったものに新しく挑戦したらいいのかなと思った。 社会人経験を少しした今の状態の自分で、今後10年くらい経過観察してみたい企業を探してみたらいいと思う。 ただ、その場合タイミングと決断は重要で、 数ヶ月での転職って企業からしたら忍耐力無いと判断されかねないし、 そう判断される可能性のリスクよりも、なお本当に他のところがいいのか、 これに挑戦したいっていうものがあるのか、 自問自答は絶対にしないといけないと思う。 でもこれが日本じゃなくて一個前に読んだ本のデンマークやったら、 転職回数多い方が柔軟性がある評価になるかもやのに、 日本は本当にまだまだ頭が硬いというか、 ステレオタイプな人間の集まりな感じがする。(私は典型的なステレオタイプな人間) ガクチカもこんなん仕事とどう関係あるんって学生だって思ってると思う。 でも面接で聞かれるんやからなんか作らなしゃーない。 企業の人事も、そういう風に聞いて評価するのが定番やからなのか、学生にそこまで期待してないのか、ガクチカばっかり聞く。 なんかもっと全体的に柔らかく、受容の精神な社会になったらいいのになーとすっごい漠然と思った。
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丸善で平積みされてたのが目に留まり、読んでみた。 Z世代に関係した本は今年に入ってからも読んでいたが、本書はそれらも参考にしつつ社会全体がZ世代化してきてるというのが、ちょっと他と違う視点と感じた。 世代という括りはあれど、それを生み出してるのは周りの人(大人達)であるという...
丸善で平積みされてたのが目に留まり、読んでみた。 Z世代に関係した本は今年に入ってからも読んでいたが、本書はそれらも参考にしつつ社会全体がZ世代化してきてるというのが、ちょっと他と違う視点と感じた。 世代という括りはあれど、それを生み出してるのは周りの人(大人達)であるというのは、一理あると思うし、余裕が周りに無くなってるから即戦力を求め、Z世代も即戦力にならないと不安に駆られるという構図は、あまりよろしくない兆候と思う。不安感の払拭が難しいというのもその通りだけど、対応するの難しいよな。
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論点 大学のテーマパーク化 大学の高校化と高校の大学化 SNS アンチ ガクチ力 モバイルプランナー 不安と唯言 Z世代の解説→なぜ生まれたか→大人がそうした→単に未熟で適応力のある若者が先に適応しただけ。 我々の中にも表面化してないだけで潜在している。 またどんどん若者が大人...
論点 大学のテーマパーク化 大学の高校化と高校の大学化 SNS アンチ ガクチ力 モバイルプランナー 不安と唯言 Z世代の解説→なぜ生まれたか→大人がそうした→単に未熟で適応力のある若者が先に適応しただけ。 我々の中にも表面化してないだけで潜在している。 またどんどん若者が大人になり数が増え、社会全体がそうなっていく。 実は我々にすでに内在しているという指摘ぐ新鮮。 怒るとかアンチとか、0か100じゃなくて『適度』を知ればいいだけだと思う。が、少子化で子供の頃の経験値が少なすぎ…? でも保育園通って、一人っ子でも社会性身につけられる土壌はあるんじゃないのか?
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#z世代化する社会 #舟津昌平 #読書記録 まず、読み始めて気分が悪い。はじめに、で著者が書くように、「若者自身が読んでも面白いように腐心した」結果なのか、若者ウケする語りかけ方、上げられる事例の酷さ。それがなんとも胸糞悪い(このわたしの言葉遣いも悪い)。 しかし、若者ウケを...
#z世代化する社会 #舟津昌平 #読書記録 まず、読み始めて気分が悪い。はじめに、で著者が書くように、「若者自身が読んでも面白いように腐心した」結果なのか、若者ウケする語りかけ方、上げられる事例の酷さ。それがなんとも胸糞悪い(このわたしの言葉遣いも悪い)。 しかし、若者ウケを狙った軽薄な語りかけ方にも関わらず、時折簡単でない言葉が出てくる(愉悦とか、埒外とか、軽薄な文体には似合わない単語がしばしば出てくる))。 うむ。東大の講師らしい、と言えるのか。バカにしてんのか、高尚にしたいんだか、わからん。 初めに出てくる学生の事例が酷すぎて、や、これは本当に書き方含めてすごくバカっぽくて嫌悪感。(授業アンケートで「この授業は知らないことばかりやるので不親切だった」と書かれるとか。。。)。この著者は東大の講師という。え?そんなことある?と思うのだが、一応他の大学でも授業を持っているようなので、東大ではないと願おう。。。 最初の頃はとにかく嫌悪感が強い。中盤も今後の社会に対するディストピア感が気分を滅入らせる。 しかし、週刊誌的な意味でも、学術的な意味でも、確かに面白い。後半、仕事に対する考え方については大いに共感する。 配属ガチャなんてない。 「もっとありていに言っちまえば、ガチャだの喚いてる他責思考の人々に、あたりなど永遠に回ってこない。当たりを当たりだと認識する認知能力がないからだ。あるいは、筋の良い状況を当たりに持っていく力がない。自ら周囲に働きかける力なくして、当たりを引くことなどあり得ないのだ。 もちろん、絶対的貧困など、自らの力でどうにもならない逆境の元に生まれ苦労を強いられる人はいる。それは明らかに助力が必要で、社会として対応しないといけない課題だ。」 完璧主義をやめよう、とか、人はどうにもならんし、人に何かをしてあげようというのもなんだか確かにおかしな話やな、と思わされたり、コスパタイパ言うけどそもそもパフォーマンスでてんのかよ、という強い言葉にも大いにうなづく。 そんなこんなで、最終、なんか背中を押される。 イチローの言葉として紹介されていた、「怒られない社会だからこそ、差が大きくなってしまう。 自分を律することができる人間と、甘やかしてしまう人間、 非常に厳しい世界になった、ということ。」というのも、すごく納得がいく。 厳しい社会だ。その中で、わたしはどう生きるのか。 ま、軽薄そうに見えて、なんかバカにされてる感じもして、だけどめっちゃ共感して、でもそれはなんか私も世の中を見下してる瞬間があるからかもで、と、自省しながらも、自分がちゃんと生きなければならないのだ、言い訳せずに。と、律されもする本でした。 ま、なんか、初読気分は悪い。 ———— その方は講演の〆の言葉として「リスクを取ってほしい」と語った。リスクを取らないと未来は変わらない。でも、リスクを取るってそんな大仰なことじゃない。いつもと帰る道を変えてみるとか、揺らぎを作ることなんだ、と。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10278414
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