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虎のたましい人魚の涙 の商品レビュー

3.7

13件のお客様レビュー

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2024/06/12

「わたしはお風呂がだいきらい」がすき。 祝福の速度、きまじめな薪、自由な犬、といった言葉の選び方も。 「虎のたましい人魚の涙」の「かあっこいい」は、読んでから何度もついつい心の中で唱えてしまうくらい気に入っている。 文庫版のあとがきにこの本のことが集約されている、と思った。 れ...

「わたしはお風呂がだいきらい」がすき。 祝福の速度、きまじめな薪、自由な犬、といった言葉の選び方も。 「虎のたましい人魚の涙」の「かあっこいい」は、読んでから何度もついつい心の中で唱えてしまうくらい気に入っている。 文庫版のあとがきにこの本のことが集約されている、と思った。 れいんさん、元気でいてね。

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2024/06/09

「うたうおばけ」で、あんなにいきいきと、人生を楽しんで、お友だちと笑っていたくどうさんが、あまりに苦しそうにしているので、こちらまで泣きそうになる。 ぜんぶに頷きながら読んだ。 働く女に憧れること。働くことが好きなこと。ぜんぶ同じように頑張りたかったこと。ちょっと卑屈にとらえてし...

「うたうおばけ」で、あんなにいきいきと、人生を楽しんで、お友だちと笑っていたくどうさんが、あまりに苦しそうにしているので、こちらまで泣きそうになる。 ぜんぶに頷きながら読んだ。 働く女に憧れること。働くことが好きなこと。ぜんぶ同じように頑張りたかったこと。ちょっと卑屈にとらえてしまうこと。うどんを食べたくて号泣したこと。 楽しく生きていてくれるといいな、と思う。めちゃくちゃ勝手に、味方になったような気分で。

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2024/06/09

窓を開けたまま寝てしまって、腕がわらび餅みたいに冷たくなっていた、の表現がなんだかとてもとても好きだなぁと思いました。

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2024/06/04

キートン山田とか、ミラノ風ドリアとか、お花とか、生活を愉快にする方法教えてくれた!思わず笑っちゃう、明るい気持ちを届けてくれる

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2024/06/03

会社で働き、作家として書く、忙しくしている著者のエッセイ。 学生時代の思い出の青さ・若さ・苦さの書かれ方がとても…遠ざけたい恥ずかしさという感じで良い。 表題作の、多忙な日常で見つける特別なもののまばゆさに思わず笑む。

Posted byブクログ

2024/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

‣ みんなと同じはかりを上手く使える人の方が、わたしにはよっぽど羨ましい。たしかに目分量の日々はふらりとしてとても気楽で、自由だ。しかし、ときどきとてもさみしい ‣ 傷付けられるよりも傷付けることの方がじんわりと落ち込む。それが無意識で引き起こしてしまったらことだとなおのこと ‣ 賞を取れないことよりも、賞を取れなかったときに、こんなにも賞が取りたかったのだと思わされることが悔しかった ‣ 働かなければいけない。書かなければいけない。暮らさなければいけない。本当はひとつも「なければいけない」ことなんてない ‣ 何かを手放す覚悟をするのはとても悔しいことだったけれど「出来なくなる」のではなく「いままでが出来すぎていたのだ」と思うようにした ‣ へたでいい。自分が歌えたと思ったらそれが歌になるのだ。大きな声で歌うだけ、大きな気持ちになった ‣ キートン山田の声でふがいない自分をナレーションすると、ふしぎと笑えてきて、やれやれと思いながら失敗もすこしだけ許せるような気がする ‣ わたしの尊敬するうどん屋が「うどん」だけ名乗ってつべこべ言わず淡々とうまいうどんを出す。それならわたしは「作家」と名乗り、淡々と書けばいい。書くことがすきだということにだけは自信がある ‣ 気合いを入れて祝おうとして祝いそびれるくらいなら、通りすがりの投げキッスのように祝おう。また昔のようになんでもかんでも祝おう。祝福の速度を上げろ。日々を祝福するためにわたしは働いている ‣ うそみたいな青空。うそみたいな退職。うそみたいな人生。いま、いまが、いまじゃなくなるなら、いまのわたしが、いまのわたしで、いまを書く。いまはこれから ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ 最近の話をしていたと思ったら、いきなり昔の話になって、そしてまた現在に戻ってくる。 その時々で感じたこと、思ったことがすべて〝いまのわたし〟につながっているということがよくわかりました。 それくらい人間の感情は複雑でいいし、きれいにまとめる必要もないんですよね☺️ くどうさんのように、日常で感じたことを、鮮やかに、でも飾ることなく言葉(文章)にできたら… な〜んて考えるだけで、少しワクワクしてきませんか??

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2024/05/22

『同棲だって、ひとり暮らしがふたつってことでしょう』 『ドリンクバーじゃなくて時間を頼んでるんだよなあ』 れいんさんの本を読んでいると、ホワホワとした不思議な気持ちになるのと同時に、ふとした1文で「本当に素敵な考え方をする人だなあ」と感動する。 れいんさんのような考え方ができる...

『同棲だって、ひとり暮らしがふたつってことでしょう』 『ドリンクバーじゃなくて時間を頼んでるんだよなあ』 れいんさんの本を読んでいると、ホワホワとした不思議な気持ちになるのと同時に、ふとした1文で「本当に素敵な考え方をする人だなあ」と感動する。 れいんさんのような考え方ができる人になりたい。いや、れいんさんの友達になりたい。とエッセイを読んでいつも思う。 れいんさんが素敵な考え方をするから、周りにも素敵な考えをする友人が集まるんだろうなあ。

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2024/05/19

もっとゆるく楽に読める作品かと思っていたらそうでもなかった。 「歌の丘」の歌が歌えなくなった話には私も同じような経験をしたことがあるので、私と同じ経験をした人がここにいた、と思った。ただ、れいんさんは歌えるようになったけど、私は今だに歌えぬまま。れいんさんを丘に連れて行ってくれた...

もっとゆるく楽に読める作品かと思っていたらそうでもなかった。 「歌の丘」の歌が歌えなくなった話には私も同じような経験をしたことがあるので、私と同じ経験をした人がここにいた、と思った。ただ、れいんさんは歌えるようになったけど、私は今だに歌えぬまま。れいんさんを丘に連れて行ってくれたような人が私にもいたらよかった。 「雪の道」は雪国あるある。私も同じ雪国なので共感した。 「白鳥は夜でも白い」は3.11を経験した人の3月11日の過ごし方を垣間見た気がします。 「陶器のような恋」に登場するももちゃんが素敵です。「恋じゃないといかんのかね」っていう言葉が刺さりました。 「おめでとうございますさようなら」は沁みました。 退職する時ってこんな気持ちになるのかな?とか想像しました。何より「いままで常にからだの底から湧き上がっていた(負けてたまるか)(やってやるぞ)(見てろ)というやる気が、すこん、と底をついて戻らなくなったのだ。」というところに、これは今の私だと思いました。 くどうれいんさんの作品は初めてで他にどんな作品かあるのか調べたら本屋さんで見たことある!という作品があり、手に取らなかっただけでもっとずっと前にれいんさんの作品を目にしていたことに何だか不思議な気持ちになりました。

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2024/04/24

感想 日々努力を重ねる。とても偉い。確かに偉い。だけどそれは疲れる。成長とは己のエネルギーを消費する活動。だけど進み続けなくてはいけない。

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2024/04/23

タイトルが面白いと思い手に取った。どちらも琥珀のことなのですね。初めての作家さん、そんなにエッセイは読まないのだけど。 まだ20代の若い方でどんな話を書くのかと思っていたけど、全部読んで感じたことは「頑張ってんなー」でした。 日々頑張ってます!とガツガツしたところがあるわけではな...

タイトルが面白いと思い手に取った。どちらも琥珀のことなのですね。初めての作家さん、そんなにエッセイは読まないのだけど。 まだ20代の若い方でどんな話を書くのかと思っていたけど、全部読んで感じたことは「頑張ってんなー」でした。 日々頑張ってます!とガツガツしたところがあるわけではなく、なんか頑張ってんな、疲れてるんだな、そんな感じ。なんだか共感できるところがある。 父親が作ってくれた鍋でのうどんの話。ほんとに大したことない些細なことで、感情が爆発して止められなくなることって、確かにある。 花屋の開いてる時間に、本屋の開いてる時間に帰りたい。開いてる時間に買い物できる知らない人のことを羨んだり妬ましく思うことって、確かにある。 そしてそれを気遣われることでさらに落ち込んだり腹が立ったりする。 わかるー!って何度か膝を連打した。

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