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アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録 の商品レビュー

3.7

28件のお客様レビュー

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2024/08/12

映画を観た後になって、映画原案となった雑誌掲載記事を書いた記者による本が出ていると知って読了。映画公開に間に合わせるようになんとか文庫で出版したのであろう。 内容の大筋は映画と同じであるが、両親の若い頃の前日譚から始まっているところや、心臓疾患のある次女の淡い恋愛話に紙幅が割かれ...

映画を観た後になって、映画原案となった雑誌掲載記事を書いた記者による本が出ていると知って読了。映画公開に間に合わせるようになんとか文庫で出版したのであろう。 内容の大筋は映画と同じであるが、両親の若い頃の前日譚から始まっているところや、心臓疾患のある次女の淡い恋愛話に紙幅が割かれているところが大きく異なる。その割には、凝縮した2時間にドラマティックなエピソードで起伏をつけた映画に比べるとぼんやりした印象が否めない。そもそもノンフィクションであるので、枝葉を刈り込んで「お話」として整えた映画のように盛り上がるものではなく、やむを得ない部分もあるのであろう。 しかし、筆者が最も共感して書いたのであろう父(筒井宣政氏)の人物像は非常に立体的に描かれており、病気の子どもを持つ全親は号泣必至である。逆に、うら若い女性(佳美)には感情移入が難しかったのか、今ひとつフォーカスし切らない感じが残念だった。周りにいた若い男性陣には直接話を聞けたが、鬼籍に入った方にはインタビューできないからというジャーナリスト畑の筆者の踏み込まなさなのかもしれないし、そもそもノンフィクションなのでこれが限界なのかもしれない。 結局、個人的な希望としては「事実を元にしたフィクション」としての“小説”「ディア・ファミリー」が読みたかった、ということである。両親の前日譚から始まるのも、心臓疾患のある娘をめぐる恋の鞘当てがあるのも小説なら膨らませ放題で大層魅力的な設定だと思う。関係者のほとんどがご存命の現在では難しいのかもしれないが、映画ができたんだから小説も是非!

Posted byブクログ

2024/08/07

淡々と話が進んでいく。 読売新聞社会部員が書いた原稿が元になって世に出たとのこと。 読み手が、それぞれ考えて、というか行間を感じて読み進んでいく。 長編ではないので、あっという間に読了するが、ボリューム感はあった。 「…ただひたすらに目標に向かって挑戦している。そして、やれること...

淡々と話が進んでいく。 読売新聞社会部員が書いた原稿が元になって世に出たとのこと。 読み手が、それぞれ考えて、というか行間を感じて読み進んでいく。 長編ではないので、あっという間に読了するが、ボリューム感はあった。 「…ただひたすらに目標に向かって挑戦している。そして、やれることをやるのではなく、やらなければならないことをやるのが重要なのだ、と痛感したという。」 わかってはいるが、なかなかやれない。

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2024/08/04

実話。 実業家としてのチャレンジ精神、父としての愛、使命感。 自分が彼の立場で、ここまでできるだろうか。 でも、目の前のことに誠実には取り組める。

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2024/07/28

映画を見る前に原作を!と思い読みました。 心臓疾患をかかえる娘・佳美さんのために、父が人工心臓の製造に取り掛かろうとする話です。 小学6年生にして聖書を聞き涙を流す佳美さんは、子供ながらに命は有限であることと、終わりが近いことを感じ取っていたシーンに胸が痛くなりました。 そ...

映画を見る前に原作を!と思い読みました。 心臓疾患をかかえる娘・佳美さんのために、父が人工心臓の製造に取り掛かろうとする話です。 小学6年生にして聖書を聞き涙を流す佳美さんは、子供ながらに命は有限であることと、終わりが近いことを感じ取っていたシーンに胸が痛くなりました。 そして、自分の命が救われなくても、他の人の命を救ってほしいと言える佳美さんの心の強さに心震えました。 あとがきに、子供が障害や病気を持って生まれてきた時の親の考え方が2種類載っています。 いまは健康に生まれてきてくれた娘だが、万が一にもこの先何かあった際は、子のために運命に抗う親になりたいと強く思いました。

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2024/07/20

映画から知った本。 実際はとても大変な話だと思うが、文体や書き方もあり、悲壮感を味わずにサクサク読めました。素敵な家族でした。映画を見たら泣いてしまうんだろうなぁ

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2024/07/09

娘の心臓に残された時間はたった10年。 何もしなければ、死を待つだけの10年。 これを運命だと諦めるか。抗うか。   町工場を営む家族は、『「人工心臓」をつくり、娘の命を救うという不可能に挑む』ことを決意した。 本が先か映画が先かを悩んで、映画を先に観てから読みました。 それ...

娘の心臓に残された時間はたった10年。 何もしなければ、死を待つだけの10年。 これを運命だと諦めるか。抗うか。   町工場を営む家族は、『「人工心臓」をつくり、娘の命を救うという不可能に挑む』ことを決意した。 本が先か映画が先かを悩んで、映画を先に観てから読みました。 それぞれ面白かったのですが、小説からは、映画とは違うリアルさを感じました。 人間の行動力って凄いなと思わされました。最初から諦めて何もしなければ何も起こらない。だからと言って、これだけの行動を起こせる人はなかなかいません。成功するかどうか先の見えない長い挑戦。何も成し得ないかもしれない中、ただただ娘のために突き進む父の姿。 実話ですが、映画でも小説でも描ききれないことが多くあったと想像できます。胸が熱くなりました。 映画も小説もおすすめです。

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2024/07/01

ノンフィクション実話である。 もし自分の子供が大きな障害や病気を持って生まれたとき、家族や親たちはどんな反応をするんだろう。医療とは無縁の夫婦が子供のために、人工心臓を研究開発しようと考えるのである。 事実は小説よりも奇なり。こんなドラマチックで、感動的な事は、小説では、決して描...

ノンフィクション実話である。 もし自分の子供が大きな障害や病気を持って生まれたとき、家族や親たちはどんな反応をするんだろう。医療とは無縁の夫婦が子供のために、人工心臓を研究開発しようと考えるのである。 事実は小説よりも奇なり。こんなドラマチックで、感動的な事は、小説では、決して描けない。 大変感動しました。

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2024/06/29

映画を観て原作を読みましたが、絶対に諦めない家族の愛の物語に沢山泣きました。 人工心臓を作ることはできませんでしたが、結果としてIABPバルーンカテーテルによって17万人の命を救うことが出来たのは、このストーリーに出てくる全ての方の尽力があったからこそ成し得た軌跡。 沢山の方に読...

映画を観て原作を読みましたが、絶対に諦めない家族の愛の物語に沢山泣きました。 人工心臓を作ることはできませんでしたが、結果としてIABPバルーンカテーテルによって17万人の命を救うことが出来たのは、このストーリーに出てくる全ての方の尽力があったからこそ成し得た軌跡。 沢山の方に読んで頂きたいです。

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2024/06/27

子どもの命を救うために、親はここまで強くなれるのか。 宣政さんの豪快さも凄いが、それを支えた家族の絆。 きっと、凄まじい勉強をされたのだろう。 亡くなった佳美さんの人柄もあってか、周りには沢山の良き理解者に囲まれていたのも良かった。 しかし、時代もあるが佳美さんがいじめられていた...

子どもの命を救うために、親はここまで強くなれるのか。 宣政さんの豪快さも凄いが、それを支えた家族の絆。 きっと、凄まじい勉強をされたのだろう。 亡くなった佳美さんの人柄もあってか、周りには沢山の良き理解者に囲まれていたのも良かった。 しかし、時代もあるが佳美さんがいじめられていた小学校時代の話は非常に気分が悪い。きっと家族は悔しくてしょうがなかっただろう。 感動的だというだけではなく、何かを理由にして立ち止まってしまっている全ての人の背中を押してくれる、そんな一冊でした。 映画も見に行こうと思いました。

Posted byブクログ

2024/06/27

思っていた感じと違った。淡々と武勇伝が語られていく感じ。もっと感動的なのだと思っていたが、(確かに全く感動しなかったわけではないが、)記録を読んでいるような感覚。 映画はきっと違うのだろうな。違っていてほしい…。 ただ、文量としてはサクッと読めた。

Posted byブクログ