冬期限定ボンボンショコラ事件 の商品レビュー

4.4

187件のお客様レビュー

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2024/12/05

面白かった!現在と回想を繰り返しながら事件の真相に到達するスタイル。後半途中で犯人わかったけど、背景とか経緯とかまで想像が及ばず。そうだったんだね〜、っていつもそんな感じだけど。小山内さんがとてもいいキャラで。で、これまたたまにあるのだが、もしかしてシリーズモノか!?ということで...

面白かった!現在と回想を繰り返しながら事件の真相に到達するスタイル。後半途中で犯人わかったけど、背景とか経緯とかまで想像が及ばず。そうだったんだね〜、っていつもそんな感じだけど。小山内さんがとてもいいキャラで。で、これまたたまにあるのだが、もしかしてシリーズモノか!?ということで、次は春から読みます汗。前日譚を先に読んだみたいなので。

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2024/12/03

良い完結編だった!そして良いエピソード0だった! 過去回想とたった今小鳩くんが巻き込まれた事件がクロスして結末へ向かっていく展開が気持ち良い。 トリックは途中でなんとなくわかっちゃったんだけど、解き方が小佐内さんらしくて予想外だった!

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2024/11/30

小市民シリーズ完結編。これまでさらっとだけ触れられていた二人の出会いであり小市民を志すきっかけとなる中学時代の失敗を回想を軸にしつつ、病室という動きの少ない空間と時間をうまく使っていく描写。これまでも十分面白かったけれど、この完結編はちょっと群を抜いて面白かったですね。そして面白...

小市民シリーズ完結編。これまでさらっとだけ触れられていた二人の出会いであり小市民を志すきっかけとなる中学時代の失敗を回想を軸にしつつ、病室という動きの少ない空間と時間をうまく使っていく描写。これまでも十分面白かったけれど、この完結編はちょっと群を抜いて面白かったですね。そして面白さに比例して同時に読み終わってしまったことの寂しさも一入。アニメも観ようかな。

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2024/11/28

小市民シリーズ最終巻にしてシリーズ最高傑作だと思う。 なんと主人公小鳩が轢き逃げにあい、重体のため本編ほとんど病床。そしてそのことに静かに怒りの炎を燃やす小佐内さん。前巻で小佐内さんの恐ろしさが身に染みているのでドキドキしながは読んだ。 小鳩が中3のときに同級生が巻き込まれた別の...

小市民シリーズ最終巻にしてシリーズ最高傑作だと思う。 なんと主人公小鳩が轢き逃げにあい、重体のため本編ほとんど病床。そしてそのことに静かに怒りの炎を燃やす小佐内さん。前巻で小佐内さんの恐ろしさが身に染みているのでドキドキしながは読んだ。 小鳩が中3のときに同級生が巻き込まれた別の轢き逃げ事件も絡んできて…こちらは中3の小鳩と小佐内さんの出会いのエピソードでもある。 現在と過去、二つの轢き逃げ事件をもとに行ったり来たりするのだが、分かりづらさはなく、だんだんと明らかになる真実にページを捲る手が止まらない。 過去の小鳩の真実を明らかにしたいという欲求はたしかに異常なほどである。小鳩の場合、正義感や恨みとかではなく単純な「どうして?」「知りたい」という疑問や欲であるからたちが悪く、それが時にまわりを傷つけることを知らない。いい意味で純粋無垢で猪突猛進なところに青い痛みを感じた。知らない方が幸せなこともあるって気づくのは大人になってからな気がする。

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2024/11/25

小市民シリーズ、とうとう冬期! 冒頭から小鳩くんが交通事故にあって意識不明の重体に。衝撃の始まりです。 小鳩くん轢き逃げ事件をきっかけに、小鳩くんと小佐内さんが出会うきっかけとなった事件を小鳩くんが苦い思いと共に回想します。 過去の轢き逃げ事件と現在の轢き逃げ事件をふわふわと行...

小市民シリーズ、とうとう冬期! 冒頭から小鳩くんが交通事故にあって意識不明の重体に。衝撃の始まりです。 小鳩くん轢き逃げ事件をきっかけに、小鳩くんと小佐内さんが出会うきっかけとなった事件を小鳩くんが苦い思いと共に回想します。 過去の轢き逃げ事件と現在の轢き逃げ事件をふわふわと行ったり来たり。 なぜふわふわとした読み心地になるのかしらと考えてみて、小鳩くんがたくさん寝るからかなと。 どこか単調な入院生活と深い眠りが、夢うつつのような雰囲気を醸し出している、気がする。 2つの轢き逃げ事件の結末と、小市民を目指した2人の行く先を、見届けることができてよかったな。

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2024/11/25

米澤穂信氏は,若人に人生の悲哀を語らせることで,読後に或る種のカタルシスを生成する独自の文学的スタイルを構築した.直木賞受賞後,多くの実験作品を世に出してきたが,作家としての骨子から出た枝葉末節な印象が否めなかった.本作読了後,まさに昇華とはこのような心持ちかと目頭が熱くなること...

米澤穂信氏は,若人に人生の悲哀を語らせることで,読後に或る種のカタルシスを生成する独自の文学的スタイルを構築した.直木賞受賞後,多くの実験作品を世に出してきたが,作家としての骨子から出た枝葉末節な印象が否めなかった.本作読了後,まさに昇華とはこのような心持ちかと目頭が熱くなることをどうしても抑えられなかった.春期から20年,(4年前に短編集が刊行されはしたが)前作秋期から15年,ようやく代表作の一つである小市民シリーズが,まさに原点に立ち戻ったテーマで,見事な構成の元完結した.ようやく何を憚ることなく申し上げられる.“米澤穂信先生,直木賞御受賞,誠にお目出度う御座います.先生と同じ時代に生き,著書を拝読できることを幸甚に存じます.”

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2024/11/24

ようやく冬期が読めてそれだけでうれしい。 なんとなく読んでるうちにこんな感じだったなーと思い出すところもあって、秋期読んでから10年以上も経っていたとは… いきなり衝撃的で強制的な安楽椅子探偵?となってしまった小鳩くんにびっくりしたけど、過去の二人の出会いの事件と重ねる感じで話は...

ようやく冬期が読めてそれだけでうれしい。 なんとなく読んでるうちにこんな感じだったなーと思い出すところもあって、秋期読んでから10年以上も経っていたとは… いきなり衝撃的で強制的な安楽椅子探偵?となってしまった小鳩くんにびっくりしたけど、過去の二人の出会いの事件と重ねる感じで話は進み、好奇心と自己顕示欲からの後悔と羞恥心などこのシリーズらしい青さと痛みと苦さを伴いつつ楽しく読めました。 終始病室だったので、スイーツ食べる描写が少なかったのは残念ですが。 小鳩くんと小佐内さんの関係性も離れがたくこれから先も続きそうでよかったよかった。 京都はおいしいスイーツ山盛りあるからね、存分に楽しんでほしいと思う。

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2024/11/19

同じ場所で起きた過去と現在の事件を巡る小鳩君の推理。 読者目線ではどちらの事件についても初めて知る訳で、それらがどのように関連しているのかいないのか?交互に語られる事で次第に明らかになっていく真相にワクワクさせられた。 思えば小市民になるきっかけとも言える出来事と、小市民の終わり...

同じ場所で起きた過去と現在の事件を巡る小鳩君の推理。 読者目線ではどちらの事件についても初めて知る訳で、それらがどのように関連しているのかいないのか?交互に語られる事で次第に明らかになっていく真相にワクワクさせられた。 思えば小市民になるきっかけとも言える出来事と、小市民の終わりを告げる現在を同時に描くというのがとても斬新に感じられた。 勿論、小鳩君と小佐内さんのコンビも相変わらず微笑ましく、卒業したら2人の関係はどうなって行くのか、きっとまだまだコンビが続いて行くのではないかと自分の中で想像していた。 とにかく大好きなシリーズでした。

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2024/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小市民シリーズ完結。なぜ、小鳩と小佐内が小市民でいることを誓い合ったのか、今まで気になっていたことがついに明かされる。小鳩が折に触れ、賢しらに謎を解き明かそうとした結果、良くないことが起きた…風なことを言っていたと思うのだが、まさにそのとおりの出来事だった。これ以上犯人捜しをしなくていいとの友達の言葉は、遠慮があって言っていた訳ではなかったのね。そんなの分かりにくいし、本当に首を突っ込まれたくなかったら事情を話して…とも思うけれど、そこまで親しくない相手に家族の事情まで話さないか…。 さて、事故に遭った小鳩は、見舞いに来ているであろう小佐内と何故か会えず、小佐内からのメモ用紙があるだけ。何とも不思議な状況だ。いつもなら、外に出て現場検証したりする小鳩が、ずっとベッドの上という新鮮な状況。 2人が協力して轢き逃げ事件の犯人を暴き出すことは難しいのでは?と思ったが、ボンボンショコラにまさか盗聴器を仕込んでいたとは。流石は小佐内。そのおかげでラスト、怒涛の展開となる。 それにしても、小鳩はいつ危ない目に遭っていてもおかしくなかった。日坂(姉)の職業的倫理観が残っていたから、何とか無事に済んでいたのだろうか。 家族がバラバラになってしまった原因の張本人を目の前にし、何とか理性を保っていた日坂はある意味凄いと思う。小鳩は事故に遭った上、過去の出来事の清算も払わされそうになって悲惨だったな。 もういっそのこと、振り切って小市民を止めたらいいんじゃないかと思ってしまった。

Posted byブクログ

2024/11/11

小鳩君と小山内さんに中学時代に何があったかも分かり、当時と現在の事故の謎解きもそれぞれ面白く、読み応えのある一冊でした。

Posted byブクログ