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カレー移民の謎 の商品レビュー

4.5

40件のお客様レビュー

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2024/11/13

副題は「日本を制覇する『インネパ』』「インネパ」とは「ネパール人経営のインドカレー店」のことだという。我が町でもかなり前、まさにこの表紙にあるようなメニューのカレー屋がオープンし、店はネパール人がやっているとのことだった。 「インネパ」カレーの味の誕生と伝達、ネパール事情、日本...

副題は「日本を制覇する『インネパ』』「インネパ」とは「ネパール人経営のインドカレー店」のことだという。我が町でもかなり前、まさにこの表紙にあるようなメニューのカレー屋がオープンし、店はネパール人がやっているとのことだった。 「インネパ」カレーの味の誕生と伝達、ネパール事情、日本でのインネパカレー店の事情、ネパール人の出稼ぎ事情などについて、ジャーナリストの室橋裕和氏がリポ。 この日本でよくあるカレーのメニューは、インドのムガール朝の宮廷料理がもとになっているという。日本にカレーが入ってきたのは、明治初年でイギリス人が持ち込んだといわれるが、表紙にあるようなカレーは、新宿の「アショカ」という店が初めだという。1964年の東京オリンピックを機に日本でも食の国際化が進むだろうと、1968年に創業し、いろいろあった末、ムガール朝の宮廷料理を基にしたメニューを作ったというのだ。 そしてネパール人はインドの飲食店に出稼ぎに出て重宝されるという。インド人はカースト意識が強く、料理する人は店の掃除はしないが、ネパール人にはそれがなく、雇えばなんでもするところで重宝されるという。で、修行して味を覚え、親戚知人を呼び、また味を教え、さらに独立し、そして日本へ、という流れがあるのだという。 しかし日本へくるネパール人家庭では働きづめで、子供たちが言葉の問題などで地域になじめず、反グレになってしまう例もあるようだ。特に10代半ばあたりで親に呼ばれると語学習得も幼児にくらべ難しくなるという。 いろいろあるが、ともかく「インネパ」はおいしいので、長く店が続けられるような状況を祈る。 2024.3.20第1刷 図書館

Posted byブクログ

2024/11/06

街にインドカレー屋さんが多いですが、実は大半がネパール人経営。インド料理と思って食べているが、実はインドのムグライ料理(北インドの宮廷料理)。どこのカレー屋さんもほぼ同じメニュー、堅実に出身のカレー屋のメニューをコピーしてる。バクルンと言う小さい街出身者が多い。同伴の家族、特に子...

街にインドカレー屋さんが多いですが、実は大半がネパール人経営。インド料理と思って食べているが、実はインドのムグライ料理(北インドの宮廷料理)。どこのカレー屋さんもほぼ同じメニュー、堅実に出身のカレー屋のメニューをコピーしてる。バクルンと言う小さい街出身者が多い。同伴の家族、特に子供は苦労してる。などなど知らなかったカレー屋さんの世界の話がいっぱい。

Posted byブクログ

2024/11/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

街中で時折見かける典型的なインドカレー屋がずっと好きだった。バターチキンカレーとか、ハニーチーズナンとか、、。 なぜ類似したカレー屋ばかりで特徴も無く、店員はネパール人ばかりなのかずっと気になっていた。 読んでみると、思いの外ダークサイドばかり。なぜ遠路はるばる日本まで来るのか、なぜどこも同じメニューや内装ばかりなのか。インドカレー屋を営む店主の生活は?日本で育つ、その子供たちは…? 産業の育たない貧しい国の出稼ぎ事情。 日本のワークホリデーもなんだか近い話にも聞こえてくるなぁなんて… 色々考えながら読了です。

Posted byブクログ

2024/10/20

なんだか新鮮な情報が多かった。 読むきっかけは単純にカレーが好きだから。 近所にもネパールの人が営むカレー屋さんがあり、美味しいしメニューの種類も多いこともあって、店員さんに覚えてもらってるくらいには食べに行っている。 前半パートは日本での広がり、後半パートはインネパビジネスの...

なんだか新鮮な情報が多かった。 読むきっかけは単純にカレーが好きだから。 近所にもネパールの人が営むカレー屋さんがあり、美味しいしメニューの種類も多いこともあって、店員さんに覚えてもらってるくらいには食べに行っている。 前半パートは日本での広がり、後半パートはインネパビジネスの闇。特に筆者がバグルンに行ってきたレポートの部分は心が痛んだ。 本を読み終えて、学校にいる外国籍の生徒や街にいる外国の人(主に途上国出身)に対するイメージが変わった気がする。 そんな「インネパ」のなかでも脱・日本が進んでいるという話も興味深かった。 “インド”カレー好きな人こそ読んでほしい本です。

Posted byブクログ

2024/10/16

あちらこちらで目にする「インドカレー屋」。 たしかにどのお店に行ってもそれほど味の違いはなく、「インド」と冠しているのに店内にはネパールの国旗が。そしてとてもフレンドリーで親切な店員さん。 日本でどうしてここまでインドカレー屋が広まったのか、なぜネパール人が多く働いているのか...

あちらこちらで目にする「インドカレー屋」。 たしかにどのお店に行ってもそれほど味の違いはなく、「インド」と冠しているのに店内にはネパールの国旗が。そしてとてもフレンドリーで親切な店員さん。 日本でどうしてここまでインドカレー屋が広まったのか、なぜネパール人が多く働いているのか、そしてその中に潜む「労働搾取」の側面とネパールの過疎化などの諸問題。 「美味しい」と食べていたカレーの裏側まで知ることで、カレー屋を経営したり働いていたりする彼等の暮らしや人生が良くなる事を切に願います。 そして日本での暮らしにくさから、さらに海外へと出稼ぎを続けるネパール人も増えつつあるとのこと。 大好きなインドカレー屋が無くならないようにもう少し頻繁に足を運ぼうかと思う反面、「日本で稼ぐ」ということに由来する問題を加速させている気もしてなかなか複雑な心持ちです。

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2024/10/06

気がつくと 我が家の近所に近頃「インド料理」のお店が増えた。そして どこともそんなに流行っているようには見えない。私も友達とだつたり 娘とも一度は行ってみるのだが、どの店も同じようなメニュー、同じような味。一度行けばいいかな。今のところ潰れずに営業している。不思議でしょうがなかっ...

気がつくと 我が家の近所に近頃「インド料理」のお店が増えた。そして どこともそんなに流行っているようには見えない。私も友達とだつたり 娘とも一度は行ってみるのだが、どの店も同じようなメニュー、同じような味。一度行けばいいかな。今のところ潰れずに営業している。不思議でしょうがなかった。流行っている様には思えないのに何故増えるのか? この本を読んで謎が解けた! そうかそれでかと。 ただ インド人やネパール人の名前,知名が多く出て来るので 私には読みづらかった。 まあ、それは「カレー移民の謎」と言う本題なので仕方がないが。

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2024/09/17

新書なのに1200円+税でレジに持って行った時ちょっと怯んだけれど、とても面白かったので買ってよかったです 昔日本語学校での同僚からやる気のなさそうなインネパ店がある理由は聞いていたのでざっくりと事情はわかっていたか、より深く理解できた。 バターチキンカレーが食べたくなった。

Posted byブクログ

2024/09/07

インドカレー屋にはよく行くが、行く店の殆どにネパール国旗が飾ってあるのには疑問を覚えていたところ。 本書を読んでその理由がよくわかった。 「インネパ」とはよく言ったものだ。 まさか、そこに資本主義の潜在的問題が潜んでいたとは。。。 数年前、ブータンの幸福度を取り上げるメディアを見...

インドカレー屋にはよく行くが、行く店の殆どにネパール国旗が飾ってあるのには疑問を覚えていたところ。 本書を読んでその理由がよくわかった。 「インネパ」とはよく言ったものだ。 まさか、そこに資本主義の潜在的問題が潜んでいたとは。。。 数年前、ブータンの幸福度を取り上げるメディアを見て抱いた違和感と不安がまた芽生えてくる。 それでも、「インネパ」のカレー店に足を運ぶ。なぜなら安くて美味しいから。 日本人好みに合わせて甘くしているそうだが、自分はもっと辛いほうが好きで、よく行く店では辛くしてもらっている。

Posted byブクログ

2024/09/05

労働者として来日した方、その家族、ネパールに残された親戚等、それぞれの立場の問題点が浮き彫りにされていたと思う。具体的に書かれていても、現実にはもっと様々な問題があるんだろうなと。ネパール人と交流することがある方は、読んで、かなり役立つと思いました。

Posted byブクログ

2024/09/04

「何で日本には、メニューや内装がテンプレ化したようなインドカレー店がたくさんあるの?何でインドカレー店なのにネパール人がやってるの?」がわかる本。 店の開店までや経営的なことだけでなく、カレー店の家族のことなど、移民の抱える問題を広く知ることができた。

Posted byブクログ