羊は安らかに草を食み の商品レビュー
藤原ていさんの名著「流れる星は生きている」を思い起こさせる終戦直後の満洲引き揚げが題材。もちろんこちらはフィクションながら、過去パートで描かれる11歳少女2人の逃避行がとにかく壮絶。一方の現代パート、老婆3人組の旅も胸に迫るものがあるのだが…最後の最後で思わぬ展開になってちょっと...
藤原ていさんの名著「流れる星は生きている」を思い起こさせる終戦直後の満洲引き揚げが題材。もちろんこちらはフィクションながら、過去パートで描かれる11歳少女2人の逃避行がとにかく壮絶。一方の現代パート、老婆3人組の旅も胸に迫るものがあるのだが…最後の最後で思わぬ展開になってちょっと引いた。それを除けばとてもよくできたヒューマン・ミステリーだと思う。
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- ネタバレ
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人生の経験がその人らしさを生んでいる事がじわじわと染み込むように感じられた。 老婆3人(4人)がお互い労わりながらも自分の人生の終焉の形を見つけていく部分は人生とは何なのか考えさせられる。 徐々に過去が明かされる過程が物語に引き込まれるし、おばあちゃん、おじいちゃんが主人公の話が好きなので星5つ。
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タイトルを見て、穏やかな結末を予想して本を手に取った。読後、アイ、富士子、益恵達が70歳を越えているにもかかわらず、持ち前の行動で旅を続けていく様子が生き生きと描かれていて、爽快な気分になれた。戦時中生きて祖国に帰る為に苦難を乗り越え、その後の波乱万丈な人生を生き抜いた益恵と佳代...
タイトルを見て、穏やかな結末を予想して本を手に取った。読後、アイ、富士子、益恵達が70歳を越えているにもかかわらず、持ち前の行動で旅を続けていく様子が生き生きと描かれていて、爽快な気分になれた。戦時中生きて祖国に帰る為に苦難を乗り越え、その後の波乱万丈な人生を生き抜いた益恵と佳代の行動力は勇気と希望を与えてくれる。
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個人的にラストは納得がいかなかったですが、ある高齢女性の過酷な人生の振り返りとそれを追体験する友人たちの関係性や心情が丁寧に描かれていて面白かった。高齢女性が主人公なのも斬新。
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