羊は安らかに草を食み の商品レビュー
満州からの引き揚げの話は過酷。まあちゃんは最後素敵な旦那さんに巡り会えて良かったな。ミステリーもあり介護の話もあり、いろいろ盛りだくさんだけど面白い。この作家さん初めてだと思ってたけど違った。ブグログありがとう。
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認知症になった益恵を、二十年来の友人アイと富士子が最後の旅に連れ出した。それは、益恵の人生の足跡を辿る旅。大津、松山、そして絶海の五島列島へ―。(e-honより)
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認知症になった益恵が友とともに旅に出るというお話で、その行く末が気になりながら読み進めていた。高齢になっても同じ趣味を持ち、気の許せる仲間がいるのは羨ましいなと思った。ほのぼのとしたストーリー展開なのかと思いきや、益恵の過去が明らかになるにつれ、戦争時の体験が壮絶だったことに衝撃...
認知症になった益恵が友とともに旅に出るというお話で、その行く末が気になりながら読み進めていた。高齢になっても同じ趣味を持ち、気の許せる仲間がいるのは羨ましいなと思った。ほのぼのとしたストーリー展開なのかと思いきや、益恵の過去が明らかになるにつれ、戦争時の体験が壮絶だったことに衝撃を受けた。読むのも苦しくなるくらいでしばらく寝かせておいたほどだ。ただ最後は友人の絆に涙し、とにかく今ある生を大切にしたいと思った。
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『晴れたらいいね』に続いて、戦争が大きく絡むお話を読んだ。 こちらはこちらでとても過酷。 そして過酷さの描写はこちらの話の方がえぐさを感じた。 同じ思いをした人としか語りたくなくなるのもわかってしまうような。 格言みたいなセリフ、と思ったのがそう繋がるのね!という部分があったり...
『晴れたらいいね』に続いて、戦争が大きく絡むお話を読んだ。 こちらはこちらでとても過酷。 そして過酷さの描写はこちらの話の方がえぐさを感じた。 同じ思いをした人としか語りたくなくなるのもわかってしまうような。 格言みたいなセリフ、と思ったのがそう繋がるのね!という部分があったり、小説の作り的な面白さもあった。 そしてこれだけお互いのことを思い合える友人や夫に出会えるのも奇跡のようなことだなと感じた。 人生の終わりが見えてきた時、こんなに支え合える人がいたら素晴らしいなとも思う。
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認知症になった俳句仲間の益恵の人生を辿る旅についていく友人たちの物語。 と聞いてなんとなしに手に取り、読んでみるかと読み始めると1人の女性の過去がとても壮絶なものであることと同時に過去でのある人物との強い絆が感じられる作品。 戦争描写が多く、多くの人が生きていても苦しい思いをし...
認知症になった俳句仲間の益恵の人生を辿る旅についていく友人たちの物語。 と聞いてなんとなしに手に取り、読んでみるかと読み始めると1人の女性の過去がとても壮絶なものであることと同時に過去でのある人物との強い絆が感じられる作品。 戦争描写が多く、多くの人が生きていても苦しい思いをした時代があったこと、生き残るためにみんななんでもしなくてはいけない時代が数十年前にあったことが信じられなかった。 高齢になっても続く変わらない友情で旅についてくる友人たちや認知症になっても変わらぬ愛で支える夫の姿が眩しかった。 旅を進めていく中で益恵とその友人のアイ、富士子がそれぞれの背負っている悩みや問題がほんの少し軽くなって行くところがよかった。 こんな友人を晩年になっても持てたら一生の宝物なのかもとも思えて羨ましくなった。
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認知症になった益恵と、長年の友達二人(どちらもお婆さん)で、3人仲良く益恵の思い出の地を巡る旅行 と一見ほのぼのとした展開だけど、益恵の秘められた過去が重すぎた。。終戦後の満州からの脱出は、ページを捲るのが怖かったけど、読まずにはいられなかった。読み応えありました。
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認知症を患い、日ごとの記憶が失われゆく老女に、それでも消せない”秘密の絆”があった-。 初めての宇佐美まことsan。 どんな話なのか、全く知らずに読みました。 認知症になった益恵、夫の三千男、友人のアイと富士子。第一章で旅が始まり、大津、松山、満州での回顧を経て、第五章の五...
認知症を患い、日ごとの記憶が失われゆく老女に、それでも消せない”秘密の絆”があった-。 初めての宇佐美まことsan。 どんな話なのか、全く知らずに読みました。 認知症になった益恵、夫の三千男、友人のアイと富士子。第一章で旅が始まり、大津、松山、満州での回顧を経て、第五章の五島列島で旅が終わりました。 満州での壮絶な体験。。合間に差し込まれている句が、とても苦しく切ないですが、素敵でした。「背を向けるむくろを照らす赫き夕日に」など。 國崎島での佳世との再会のシーンは涙が止まりませんでした。 佐那の夫・島谷は許せませんが、あの最後の手段(崖から・・)は、できれば避けて欲しかったです。時間がありませんでしたが、放っておいてもきっと天罰が下るはず!(願) 「生き生きて 八十路の旅や風光る」 Sheep may safely Graze♪
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購入済み 2024.07.12.読了 冒頭から引き込まれた。 毎晩の読書タイムが楽しみになった。 やっぱりイイ作品ってこうだよね。と再確認。 しかし、ツッコミどころが全くないわけではない。いくら仲がよかったからと言って本人がこれまで語ってこなかった人生を友人2人に知られてしまうの...
購入済み 2024.07.12.読了 冒頭から引き込まれた。 毎晩の読書タイムが楽しみになった。 やっぱりイイ作品ってこうだよね。と再確認。 しかし、ツッコミどころが全くないわけではない。いくら仲がよかったからと言って本人がこれまで語ってこなかった人生を友人2人に知られてしまうのもどうかとも思う。しかも益恵が歩んできた人生は並大抵のものではなかった。それこそ認知症患者の尊厳や思いが置き去りにされている気もしないではない。 認知症患者の心の中や頭の中で起こっていることは健常者、ましてや医師にさえ分かり得ないのだから。 ラストについても『三匹のおっさん』を彷彿とさせるような多少のズッコケ感は否めない。 でも、やっぱりこの作品は素晴らしかったと思う。またたくさんのことを学ばせていただいた。宇佐美まこと氏に感謝したい。 良い作品に出会えて幸せでした。
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帯にミステリーと書かれていたので、犯人のいる推理ものかなと思い購入したら、もう全く別世界。本当に圧巻。老女たちが主役と思えない壮大な物語でした。 満州からの引き上げを回想シーンの舞台背景にしていて、その描写のむごさにはかなり胸が締め付けられるとともに、自分のこれまでの歴史への無...
帯にミステリーと書かれていたので、犯人のいる推理ものかなと思い購入したら、もう全く別世界。本当に圧巻。老女たちが主役と思えない壮大な物語でした。 満州からの引き上げを回想シーンの舞台背景にしていて、その描写のむごさにはかなり胸が締め付けられるとともに、自分のこれまでの歴史への無知さを反省しました。 益恵さんには畏敬の念を抱くとともに、安らかな人生の終焉を迎えてほしいと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
認知症を患った友人(益恵)のため、主人公らが旅に出るが、旅先の各地で友人が背負っていた壮絶な過去が明らかになる。満州からの引き揚げ、元夫からの暴力、幼い娘の死を経験した益恵を旅に連れて行き、益恵の過去が明らかになる中で主人公らも自らの人生の顛末を感じる。 終始、戦争体験やそれに基づくエピソードが印象に残る。壮絶な過去を背負うが強く前向きに生きた益恵に主人公らと同様に読者も感じるものがあるはず。 自分なら人生の最後をどのように過ごすか考えながら読んだ。 文章が綺麗で読みやすく、その場の景色や感情が鮮明にイメージ出来る。 最後の展開にちょっと違和感があるけど、全体として面白かった。
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